働き方改革

サードプレイスを活かしてオフィス改善!都市で働く人たちに安らぎをもたらすオアシス

あなたの会社では、サードプレイスが話題になったことはありますか?サードプレイスというのは、家(ファーストプレイス)でもなく、職場(セカンドプレイス)でもなく、第3の居場所(サードプレイス)のことです。家庭や職場とは違うコミュニティを形成することは、自分の落ち着ける居場所を作り、自身のメンタルケアにつながります。そこで今回は、サードプレイスのメリットや具体的な例、オフィスにどう活用すればいいのかを説明していきます。

サードプレイス

2018年06月15日更新

RELO編集部

サードプレイスとは

サードプレイス
サードプレイスとは、自宅とも職場とも隔離されたコミュニティのことを指しており、都市生活者が自分らしい時間を過ごせる第3の居場所のことです。

ファーストプレイスが自宅、セカンドプレイスが職場、サードプレイスがその2つとは隔離されたコミュニティとなります。近年、過酷な労働環境により、鬱病や体調を崩す都市生活者が増えています。そういった都市生活者が増加しないよう、ビジネスシーンで取り入れられた言葉なのです。

都市生活者の中には、上京による孤立、無趣味で職場と家の往復しかしておらず、コミュニティから孤立することで精神的ストレスをかかえる人もいます。

精神的ストレスが増加すると、内側に塞ぎ込んでしまったり、思考がネガティブになったりと悪循環です。そういう都市生活者の精神的ストレスを減らすため、心のよりどころを作り充実した生活を送るため、一個人としてくつろぐことができるサードプレイス(第3の居場所)が必要になってくるのです。

サードプレイスという言葉は、アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグが著書「ザ・グレート・グッド・プレイス(The Great Good Place)」で提唱しています。オルデンバーグは、都市生活者が友好的な人間関係を構築できる場として、サードプレイスは重要だと述べているのです。

サードプレイスに有効な場所として、

  • 無料または安価で利用できる
  • 飲食可能
  • 徒歩圏内
  • 常連が集まる場所
  • 快適で居心地がいい
  • 昔の友人や新しい友人の両方に出会える

などの特徴があることを指摘しています。

日本で広く知られるようになったのは1996年にスターバックスコーヒーが出店を開始した頃からです。またスターバックスでは、サードプレイスの概念をビジネスとして取り入れ、それをコンセプトとしたカフェとして売り出しています。日本では、カフェやクラブ、公園などがサードプレイスの場として例にあげられます。

サードプレイスのメリット

サードプレイス
サードプレイスのメリットは、主にストレスの発散、リフレッシュ効果などです。家や職場とは全く違う環境に身を置くことで素の自分を出したり、家庭や社内の人に干渉されない環境で自分の時間を過ごしたりと様々です。また新しい出会いを求めてサードプレイスに行く人もいます。

日頃の人間関係に疲れたりすると1人になりたいことや、新しい出会いを求めたくなることもあるでしょう。そういった様々な理由で、サードプレイスに行く目的があるのです。

日々の生活の中では嫌なこともあり、やりたくないことをやらなければならない場面も、社会に出ればたくさんあると思います。そういった仕事や人間関係とうまく付き合っていくには、誰にでもある程度のストレス解消が必要です。家と職場の往復だけの無機的生活が生み出すストレスを軽減し、その解消の場としても、サードプレイスは非常に有効です。

また、他者との会話や交流を通した良好な人間関係の構築といった新しいコミュニティ形成の場としても活用できます。

つまりサードプレイスとは明確な目的があるわけではなく、1人1人理由や目的によって変化しているものといえるでしょう。

サードプレイスの主な例

サードプレイス
サードプレイスの主な例として、上記であげたカフェやクラブ、公園の他にも、海や河原、スポーツクラブやジム、温泉や銭湯、図書館、美術館や映画館などがあげられます。その他にも、趣味や習い事の教室に行ったり、ビジネス・ワークショップや異業種交流会に参加することもサードプレイスの一種です。

いずれも、気軽に足を運べる施設となっており、行きやすさ・料金の安さに加えて、同じ趣味をもつコミュニティといった共通点があります。これはレイ・オルデンバーグが提唱したいくつかの特徴に合致しており、サードプレイスとしては非常に有効でしょう。

また1人の安らげる空間という点では、車の中というのもありです。遠方や普段行かないようなところに好きな音楽をかけながらドライブにいくことで、気晴らしになる人もいます。

また近年では、SNSで知り合った人と会う「オフ会」などもサードプレイスの一種といえます。共通の趣味をもつ仲間とネット上でコミュニティが形成され、実際にオフ会で交流を深めることも、家でも職場でもない第3の居場所といえます。

日常生活を送っているとなかなか新しい出会いもなく、かといって近場の施設にも行きにくい人が、自分の居心地の良い場所としてTwitterやFacebookを利用することは、現在の新しいサードプレイスといえるかもしれません。

サードプレイスを活かしたオフィスの改善案

サードプレイス
そういったことからサードプレイスの必要性を感じ、オフィスに取り入れようとする動きもあります。

具体的な例で言うと、

  • 社内にカフェを設置
  • 社内食堂を、夕刻になると照明を落としバーにする
  • 社内にジム施設を設置
  • 社内に娯楽施設(ダーツ・ビリヤード)を設置

といったものです。

有名なところでいえば、グーグルにはダーツやビリヤード場もあります。娯楽施設を設置した思惑はサードプレイスか分かりませんが、結果としてサードプレイスのような場所になっているのではないでしょうか。

また社内食堂が、夕刻になると照明が落ちバーや居酒屋に早変わりする企業もあります。普段は同じ部署の人としか交流がない人も、そういったところで違う部署や役職の人と交流をもつことで、サードプレイスと同時に、社内コミュニケーションの活性化も図っています。

社内にジムを設置することで、上記のように社内コミュニケーションが活性化することや、同じ趣味をもつ人同士で交流できるので、より親しみやすい施設になるでしょう。

以上のことを応用すると様々なことができます。社内に裁縫が趣味の人がいれば簡単な裁縫教室を開くことができたり、料理好きな人が集まればみんなで料理教室を開いたりと、社内の人のニーズに合わせてサードプレイスの場を提供できると人も集まりやすくなります。

一個人としてくつろげることや、心のよりどころになる場所としてサードプレイスの場を提供するなら、趣味が同じ人が集まりやすいコミュニティの形成に力を入れることで、社員の満足度も増加することが見込めるでしょう。

そういったつながりが作りづらい環境であれば、社内食堂などをカフェやバーにするなど既存の施設をうまく利用する方法がコスト的にも効果的です。

最近ではサービス残業や過労で倒れたりするニュースも多い中、企業がサードプレイスを導入することで、ポジティブな広報にもつながるのではないでしょうか。仕事や家庭で疲れている都市生活者が増えている世の中で、サードプレイスという言葉は今の企業にはとても大切なキーワードとなっていくと考えられます。

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