従業員向けに資産運用の講座を導入するメリット3つ|注意点やおすすめも紹介

優秀な人材の確保・定着のための取り組みとして、従業員の身体的・精神的・経済的な状態が良好である状態を指すウェルビーイングに注目が集まっています。

また、従業員にとっても「人生100年時代」や「年金不安」などを背景に、自律的な資産形成に対する意識が高まっており、企業側での施策が求められています。

しかし、従業員への資産運用のサポートはどのようなものがあるのか、どうしたら良くなるのか、また資産運用の講座を開こうとしているが知識がなく不安だと悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。特に講座の開講となると「怪しい」イメージがつく傾向にあります。

本記事では、従業員向けに資産運用講座を導入するメリットや、注意点などを解説します。

公正な講座を受けさせて、従業員の不安を払拭しましょう。

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老後資金確保のために資産運用は必須

老後の資金問題を解決するために、資産運用は今や必須の時代です。

理由は下記の通りです。

  • 少子高齢化に伴う公的年金の減少
  • 年功序列賃金制度の崩壊
  • 退職金の減少
  • 超低金利
  • 社会保険料負担増

昨今では、食品や日用品の高騰、上がらない給料などのニュースが連日取り沙汰されています。また、上記のような年金の減少、退職金の減少などで、従業員の不安は拡大するばかりです。

問題を無視せず解決するためには、老後への備えが必須です。そのためにも、資産運用を始める必要があるといえるでしょう。

企業が従業員の資産形成をサポートする3つのメリット

本章では、企業が従業員の資産形成をサポートする3つのメリットを紹介します。

主なメリットは下記の通りです。

  • 帰属意識・エンゲージメントの向上
  • 人材流出を防げる
  • 従業員のライフプランの見通しが立つ

それぞれ解説します。

帰属意識・エンゲージメントの向上

1つめは、帰属意識やエンゲージメントが向上する点です。企業側が資産形成をサポートすることにより、従業員の企業へ対する愛着や帰属意識を底上げすることが可能です。

実際に従業員の気持ちとしては、使いづらい福利厚生の拡充を図られるよりも、必ず実になる資産の方がありがたいと思うでしょう。また、受けた恩を返したいと思う「返報性の原理」によって、従業員は企業をもっと良くしたいと感じて、生産性や利益を追求しようと自発的な行動に移る可能性も高いです。

よって、帰属意識やエンゲージメントの向上になるといえるでしょう。

人材流出を防げる

企業側は生産性の向上や新規事業拡大を進め、売上を従業員に還元したいと考えているでしょう。しかし、今すぐには難しいケースがほとんどです。

そこで、従業員の資産形成をサポートすれば、利益の還元を別の形で補えることと、人材流出に歯止めをかけることが可能です。また、先程前述したような心理的な効果によって、効果を実感できるでしょう。

従業員のライフプランの見通しが立つ

企業側のサポートで、資産運用を学ぶことができれば、従業員のライフプランの見通しが立ちます。

ライフプランを描くことで、人生の大きなイベントやタイミング、必要な資金などをあらかじめ把握することが可能です。余裕を持って準備ができると不安を感じずに過ごせるため、大きなメリットといえるでしょう。

不安がなくなると、より一層仕事に打ち込むことができます。

従業員向けの資産運用で注目を集める「企業型DC」

企業型DC(企業型確定拠出年金)とは、企業が掛金を毎月積み立てし、加入者である従業員が自らの年金資産運用を行う制度です。従業員が自動的に加入する場合と、加入するかどうかを選択できる選択型企業DCもあります。

積立、運用、受取時に税制上、大きな優遇措置があるため、加入者は年々増加しており、注目を集めています。

ただし、運用成績によって将来受け取れる退職金や年金の額が変動するため、注意が必要です。掛金は企業負担ですが、運用の結果はあくまで従業員の自己責任です。

従業員側のメリット

企業型DCを導入する従業員のメリットは下記の通りです。

  • 掛金が所得控除、社会保険料算定の対象外
  • 運用益が非課税になり、iDeCoよりも掛金が多い
  • 全てにおいて自ら選択可

企業側や事業主が拠出する掛金は、個人の所得とみなされないため、全額非課税になります。同じく、従業員側が積立をおこなうマッチング拠出の掛金も全額所得控除の対象です。

そのため、効率よく老後資金の準備ができるのです。

また、月々5,000円から始められる積立制度のiDeCoより掛金が多いため、老後の資金が潤沢になると予想されます。

企業側のメリット

企業側のメリットは以下の通りです。

  • 掛金は全額損金とすることができる
  • 社会保険料の削減ができる
  • 退職金債務が軽減できる

掛金を全額損金に算入できるため、掛金によっては社会保険料の削減が可能です。またDC制度を導入することで、退職金債務の軽減もできるでしょう。

企業の退職金に関しては大きな課題です。団塊の世代が大量に定年を向かえる時期は、会社経営を大きく圧迫します。負担の軽減を図るため、多くの大手企業で退職金制度の見直し、廃止、またはDC制度の導入が積極的に検討されています。

「企業型DC」で目指す資産運用のゴール

本章では、企業型DCで目指すべき資産運用のゴールを紹介します。例えば、給料が月30万円の人が、毎月2万円を貯金する場合を見てみましょう。

従来通り 30万円 ー (社会保険 + 所得税 + 住民税)ー 貯金2万円 = 生活費21.6万円
DC活用 30万円 ー (社会保険 + 所得税 + 住民税)ー 貯金2万円 = 生活費22.1万円

社会保険料・所得税・住民税が企業型DCによって軽減されるため、控除によって毎月5,000円ほど生活費が増えます。

年間で6万円になるため、従業員のメリットは大きいでしょう。

さらに、長期間貯め続けた場合のシミュレーションは下記の通りです。企業型DCの制度を活用し、元本保証のみの商品で貯めていくだけでも効果は絶大です。

年数 貯金 DC(元本保証) DC(運用商品)
5年 1,200,000 1,500,000 1,700,000
10年 2,400,000 3,000,000 3,870,000
20年 4,800,000 6,000,000 10,440,000
30年 7,200,000 9,000,000 21,890,000

(毎月2万円ずつ貯めたとき、利回り6%でシミュレーション)

上記の図のように、企業型DC制度の活用と運用商品を使って長期の投資を実践すれば、多くの資産を蓄えることが可能です。

個人での貯金だけでは到達できない金額を達成することができるでしょう。

加入者数の推移

下記の図は、厚生労働省が発表した企業型DCの加入者の推移です。

参考:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/index.html)

月間で、約3万人ずつ加入者が増加していることが分かります。今後も右肩上がりになることが予想されるでしょう。

理由としては、企業側ではエンゲージメントの向上や社会保険料、退職金の軽減ができることが挙げられます。一方の従業員側にとっての理由は、運用することで多くの資金を手に入れることができるためです。

次に、企業型DCを導入した実施事業主数の推移を紹介します。

実施事業主数の推移

下記の図も厚生労働省が発表した、企業型DC実施事業主数の推移です。

参考:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/index.html)

2020年3月までで、前年からおよそ2900社が増加しています。特に2016年からの5年間では増加率が格段に上がっています。

近年は、何度も行われた法改正などによって、大企業・中小・ベンチャーなど企業規模を問わず、企業型DCを導入する事業所が増加しているのです。

以上の説明により、企業型DCや資産運用の重要性が理解できたのではないでしょうか。次章では資産運用を学ぶための講座の活用方法や注意点を紹介します。

資産運用の知識を得るにはプロによる講座が有効

資産運用は、実際にきちんとした知識が必要です。そのためにも、プロによる講座が有効といえるでしょう。

プロの資産運用講座を受けるメリットは下記の通りです。

  • 効率的に学べる
  • 質問がしやすい
  • 無料のセミナーもある

それでは、順を追って解説します。

効率的に学べる

実際に講座やセミナーに参加することで、効率的に資産運用について学べます。自発的に参加するまではないものの、企業が開催してくれるなら参加しようと思う従業員も多いでしょう。

書籍やインターネットで情報を仕入れることも1つの方法ですが、公正中立なプロの視点で講義を受けるセミナーのほうが、独学よりもはるかに効率的に知識を習得することが可能です。

資産運用自体、早めに取り入れたほうがメリットが大きいため、効率的に素早く学べることは大きなメリットといえるでしょう。

質問がしやすい

セミナーは、疑問に思ったことをその場で質問して解決できる点がメリットです。一般的なセミナーなら、講義の途中に質疑応答の時間が設けられています。

また、自分自身に疑問がなかったとしても、他の参加者の質問を聞いて頭の中を整理する時間ができると、より資産運用について理解を深めることができるでしょう。

質疑応答がリアルタイムでできるのは、独学にはない大きなメリットです。

無料のセミナーもある

多くの企業や証券会社などが、無料のセミナーを開催しています。無料セミナーは商品の宣伝だけかと思われがちですが、資産運用の基礎から運用まで幅広く学べる有益なセミナーも存在します。

無料セミナーを活用し、知識の習得を推奨します。

資産運用講座を選ぶための5つの確認ポイント

本章では講座の5つの確認ポイントを紹介します。

下記のポイントを必ず確認して、有益性の高い講座を選択するようにしましょう。

  • 主催者の狙いを確認
  • 講師の信頼性を確認
  • 講座の内容を確認
  • 内容にブレがないか確認
  • 受講方法の確認

それぞれ解説します。

主催者の狙いを確認

まずセミナーの趣旨や、主催者が売りたいものは何かを確認しておきましょう。資産運用のセミナーでは何よりも重要な2つのポイントがあります。「信頼性に欠ける講座に参加しないこと」と「高額の商品などを即決で購入しないこと」です。

つまり、主催者がセミナーを開催する目的を確認することで、この2つのポイントを確認することができます。有名人が来るからなどと気軽な気持ちで参加して高額商品を購入してしまうことがないように、必ず参加前に確認しておきましょう。

講師の信頼性を確認

講師が「資産運用のプロ」かどうかを確認することも怠ってはいけません。例えば、有名なインフルエンサーやタレント、作家などが登壇するセミナーは、資産運用の経験があったとしても、運用のプロではありません。

仮に参加したとしても、講座の中身がなく、時間の無駄になってしまうことも考えられます。時間を有意義に活用するためにも、講師の信頼性は必ず確認しておきましょう。

講師の肩書はさまざまですが、運用のプロフェッショナルといえる肩書きは下記の通りです。

  • 証券アナリスト
  • 経済評論家
  • ファイナンシャルプランナー

上記のような肩書きを持っている講師であれば安心できるでしょう。併せて、講師の名前を検索して実績や経験も調べておけば、より安心材料が増えます。

講座の内容を確認

資産運用セミナーはさまざまな内容をテーマにしますが、中でもジャンルは大きく2つに分けられます。

  • 投資にかかわる情報や時事ネタ
  • 運用の基礎知識や運用方法

時事ネタは、現在の国内外の情勢や景気、為替相場など「今」に注目したテーマです。時事的な視点で、投資や資産運用への影響を解説します。

時事ネタがテーマの講座は、投資経験がある人が今後の方針を参考にするために受けるセミナーです。

一方の基礎知識や運用方法は、普遍的な資産運用や投資の基礎を学べる講座で、初心者向けの入門編です。

実際には両方の要素を合わせた講義内容も多く、また初心者であっても時事ネタの講座を受けたり、上級者が基礎の振り返りのために初心者講座を受けたりすることも問題はありません。

しかし、あまりにも自分のリテラシーとかけ離れた講座を受けても、時間やコストが無駄になるため、無理のないレベルの講座を受けるのが適しているでしょう。

内容にブレがないか確認

よく間違われやすい言葉として「投資」と「投機」があります。

  • 投資:持っているだけで利益を生み出す商品やサービスに資産を投じること
  • 投機:持っていては利益を産まないが短期間のトレードを繰り返して差額の利益を   獲得すること

資産運用には「投資」と「投機」があり、最初に間違えてしまうと取り返しがつきません。

まずは、資産運用のセミナーや講座で、この2つのうちどちらをプッシュしているのかを確認しましょう。

受講方法の確認

最後に、受講方法の確認です。会場に行く必要があるのか、オンラインで受講できるのかを確認しましょう。

懸念点としては、対面の会場で開催するセミナーでは、主催者が有利になるという点です。対面のほうが商品を売り込むときに何かと都合がよく、パソコンが苦手な人にとってはスライドの画面よりも紙の資料のほうが有効であるためです。

一概にいえることではないため、好きな方を選択して構いません。ただし、オンラインならあまりにも内容が違った場合には退出できる点や、おかしな商品を売りつけられるリスクが少ないので安心度は高いといえるでしょう。

参加NGな怪しい資産運用セミナーの特徴

さまざまなセミナーが開催されている中には、危険なセミナーも存在します。本章では、怪しい資産運用セミナーの特徴を4つ紹介します。ぜひセミナーを選ぶ判断材料にしてください。

  • 主催者の名前が聞いたことがない・検索にヒットしない
  • 詐欺に特有の手口が見られる
  • どうしても参加してほしいと頼まれた
  • 儲かると誘われた

それぞれ詳しく解説します。

主催者の名前が聞いたことがない・検索にヒットしない

セミナー主催者の名前は必ず確認しておきましょう。聞いたことがない企業名や団体名、個人名は、インターネットで逐一確認するのがおすすめです。

検索して公式ホームページがあれば、所在地や代表名、業務内容や過去実績なども調べてください。ほかに、口コミも一緒に調べておくと安心です。情報が出てこなかったり、少しでも怪しいと直感的に感じたならば、そのセミナーの紹介文がどんなに魅力的だったとしても参加しないことです。

詐欺に特有の手口が見られる

詐欺の手口は年々巧妙化しており見分けるのが困難になっていますが、ある程度パターンが決まっているため、紹介します。

  • 月利で配当を紹介している
  • 聞いたことがないビジネスや誇大な成績
  • 豪華な特典が付いている

まず、投資のリターンは必ず「年利」で表示するのが一般的です。もし「毎月〇%の配当」のように月利で表示されている場合には詐欺を疑いましょう。

また聞いたことがないビジネスや、誇大すぎる煌びやかな成績や実績はまず怪しむことが先決です。そして、豪華な特典付きも怪しいポイントです。クルーズ旅行や高級食材のプレゼント付きなど、商品購入のリターンとして特典がセットになっているパターンは詐欺のよくある手口といえるでしょう。

どうしても参加してほしいと頼まれた

従業員に周知しておくべきこととして、友人や知人からどうしても参加してほしいと頼まれたセミナーはまず怪しいと伝えるようにしましょう。紹介してきた本人も騙されているのに気付いていないパターンがほとんどのはずです。

詐欺グループは、1人を騙すだけでなく、実入りが良いために芋ずる式に人を騙そうと考えています。紹介料として金銭やサービスを分け与えて、紹介料目当てに友人や知人を誘う形です。これはネズミ講やポンジスキームと呼ばれる立派な犯罪にあたります。

儲かると誘われた

従業員の資産運用講座へのリテラシーを高めるためにも、事前に「儲かるから」と語る儲け話には裏があることを理解させるべきです。低リスク、高リターンを謳う商品は数多く存在しています。特に金利の低下で簡単にリターンを得ることができなくなった現代では、少しでも高い収益がある投資を探しがちです。

しかし、収益を求めすぎると視野が狭くなり、前述したような詐欺に引っ掛かってしまうリスクが高まります。そうならないためにも、うまい口車にやすやすと乗ることは避けるよう、従業員を教育していく必要があるといえます。

資産運用講座をしているおすすめの企業・団体3選

どこの資産運用講座が安心して受けられるのか分からない方に、資産運用講座を開催しているおすすめの企業と団体を3つ紹介します。

投資信託相談プラザ

「投資信託相談プラザ」では、関東・関西・北陸・東海エリアを拠点に、従業員向けの資産形成研修やセミナーを無料で開催しています。

セミナーでは個別の商品の勧誘は一切なく、参加した従業員の希望があれば個別相談にて運用方法を案内、提案します。講師は全て独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)で、中立的な立場からアドバイスを行う資産運用の専門家のみです。CMA(日本証券アナリスト協会認定アナリスト)2名、CFP®6名、1級FP技能士4名など、多数のプロフェッショナルが在籍しています。

また、講座が無料の理由も公開されており、公式HPには下記が記載されています。

❝本セミナーで当社サービスにご興味を持っていただいた方には、業務提携先のSBI証券または楽天証券での口座開設を推奨させていただきます。当社は提携先から報酬をいただく形で運営しております。❝ 引用元:投資信託相談プラザ

 

ファイナンシャルアカデミー

「ファイナンシャルアカデミー」は、2002年に創立したお金について体系的に学べる国内最大の総合マネースクールです。

90分の基礎カリキュラムから、トータル24時間分のコンテンツ量がある金融機関・不動産投資会社向けのカリキュラムまで幅広い講座を提供しています。無料セミナーと有料セミナーの2種類があり、豊富なカリキュラムや講座から好きなものを選択して受講することが可能です。

また、講師は経済・金融・教育・法務の各有識者で構成されており、中立的な立場で独自のカリキュラムをサポートしています。

参考:ファイナンシャルアカデミー

日本証券産業協会

「日本証券業協会」は1973年7月に設立、金融商品取引法に則り内閣総理大臣の認可を受けた認可金融商品取引業協会です。

主な活動内容は、有価証券取引の公正・円滑化、金融商品取引業の健全な発展や投資者の保護、金融・証券知識の普及・啓発などを目的として活動しています。日本証券業協会では、公的機関や民間企業、地域住民向け講座を、いつでもどこへでも無料で講師を派遣し、リテラシーの普及に取り組んでいます。オンラインにも対応可能です。

企業向け講座では、若手社員向けのライフプランニングや、退職する社員へは退職後に備えた資産運用方法など、それぞれのライフステージに合った講座を中立的な立場からアドバイスします。

参考:投資の時間|日本証券産業協会

リロクラブの企業型確定拠出年金制度「総合型401k倶楽部」

最後にリロクラブの企業型DC(企業型確定拠出年金制度)「総合型401k倶楽部」について紹介します。

「総合型401k倶楽部」は、従業員が選択できる企業型DC制度設計です。前払い退職金を従来どおり給料と合わせて受け取るか、DC制度を活用するかのどちらかを選ぶことができます。

また、新たな企業拠出追加負担なく、DC制度を導入することも可能です。それでは2つの違いについて解説します。

企業拠出金負担なし

人件費の総額を見直し、給与のうち55,000を生涯設計手当として活用します。従業員は、生涯設計手当分から1,000円刻みで、任意の額を前払い退職金や給与として貰うことが可能です。

給与が減ったように感じますが、社会保険料や所得税が免税になるため、賢く資産を活用することが可能です。

企業拠出金負担あり

こちらは福利厚生の一環として、全員が加入するケースです。5,000円を毎月企業が負担し、50,000円を生涯設計手当に分配します。

従業員は55,000円の枠内で、1,000円刻みで給与として受け取るか、DCの掛金にするかを自由に選択できます。

企業側が5,000円を負担するため、従業員のエンゲージメント向上にもつながります。

独自開催のマネーセミナーを活用できる

リロクラブでは、独自のマネープランセミナーを開催しています。中立的な立場のファイナンシャルプランナーが従業員へ資産運用や生活設計のアドバイスを提供し、従業員全体の金融リテラシーの底上げを図ります。

セミナースタイルが独自開催で、依頼いただいた企業の会議室などを利用して行うため、従業員も気兼ねなく参加できることがメリットです。わざわざ遠い場所に足を運ばずに、自社内で完結できます。

従業員の資産運用は福利厚生の一環として上手に実施しよう

人生100年時代、さまざまな生活様式が取り沙汰される中、従業員の生活を守ることは企業の責任の1つです。

従業員の資産運用をサポートすることには、たくさんのメリットがあります。

  • 帰属意識・エンゲージメントの向上
  • 人材流出を防げる
  • 従業員のライフプランの見通しが立つ

福利厚生の一環として企業型DCを導入することで、よりメリットを最大化することもできるでしょう。また、企業型DCを活用することで、社会保険料の削減や退職金の軽減など、企業側にとっても利点が大きいことも特徴です。

本記事で紹介した講座受講のポイントを踏まえて、自社にあった講座を取り入れて活用してみましょう。