ES調査(従業員満足度調査)とは?得られる効果やメリットを解説
ES調査(従業員満足度調査)とは、従業員が業務内容をはじめ、企業に対してどれほど満足しているかを調べるものです。従業員満足度が明らかになれば企業の問題点が浮き彫りになるため、より働きやすい環境を整備できます。従業員満足度を向上できると従業員のモチベーションがアップしたり、業績の向上が期待できたりするため企業価値も高まるでしょう。
本記事では、ES調査で得られる効果やメリットを紹介します。基本的な手順や注意点も紹介しているので、併せて参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.ES調査(従業員満足度調査)とは?
- 2.ES調査で得られる3つの効果
- 2.1.従業員それぞれが得られる効果
- 2.2.部署やチームごとに得られる効果
- 2.3.企業全体で得られる効果
- 3.ES調査を実施するメリット
- 3.1.課題を早期発見できる
- 3.2.従業員との信頼関係を構築しやすい
- 3.3.企業全体のモチベーション向上が期待できる
- 4.ES調査の主な手法
- 5.ES調査の基本的な流れ
- 5.1.調査の目的を明確にする
- 5.2.調査対象を決める
- 5.3.調査項目を決める
- 5.4.調査方法を選定して実施する
- 5.5.回答結果を集計して分析する
- 5.6.対応策を検討する
- 5.7.結果を報告・フィードバックする
- 5.8.対応策を実施する
- 6.ES調査の主な実施方法と費用目安
- 7.ES調査を実施する際の注意点
- 7.1.調査内容によっては正確な回答結果を得られない
- 7.2.回答結果を有効活用する
- 7.3.定期的に実施して必要な改善を行う
- 8.従業員満足度を向上させるにはリロクラブの活用がおすすめ!
- 8.1.ポイント型インセンティブ
- 8.2.ポイント型サンクスカード
- 8.3.Reloエンゲージメンタルサーベイ
- 9.まとめ:ES調査を実施して従業員満足度を高めよう
ES調査(従業員満足度調査)とは?
ES調査(従業員満足度調査)とは、従業員が業務内容や人間関係などにどれほど満足しているかを調べるものです。近年、少子高齢化の影響で、労働人口が減少しており、従業員数を維持するのが難しい企業も増えています。労働人口の減少により、新規従業員の確保が難しいと感じている企業も多いのではないでしょうか。
また、従業員のワークライフバランスを重視する動きも見られるため、従業員が働きやすく、長く勤めたいと思えるような環境を用意することは企業にとって重要です。
ES調査を活用することで、従業員の企業への満足度を把握し、改善すべき点を明確にすることができます。従業員満足度を向上できれば離職率の低下や企業価値の向上が期待できるでしょう。
ES調査で得られる3つの効果
ES調査で得られる3つの効果は、以下のとおりです。
- 従業員それぞれが得られる効果
- 部署やチームごとに得られる効果
- 企業全体で得られる効果
それぞれについて解説します。
従業員それぞれが得られる効果
ES調査を行うと、従業員のモチベーション向上が期待できます。企業がES調査の結果をもとに従業員満足度を向上させるための努力をすれば、従業員からの信頼を得やすくなります。これにより企業への愛着が高まり、モチベーションを高めながら業務に取り組むようになるでしょう。
その結果、職務中の態度が改善したり、パフォーマンスが向上したりと、従業員の意識にポジティブな変化が現れるはずです。
部署やチームごとに得られる効果
ES調査を実施すれば従業員それぞれのパフォーマンス力が向上し、結果的に部署やチームごとの成果向上も期待できます。また、自分らしく仕事ができる環境をを整えることで、従業員の心理的な安定も図れます。これにより、個々の従業員が持っている力を十分に発揮できるでしょう。
企業全体で得られる効果
ES調査によって従業員1人ひとりのパフォーマンス力が向上し、部署やチームごとの成果も向上すれば業績アップが期待できます。また、業績が向上すると組織全体がポジティブな雰囲気に包まれやすくなるため、良好な人間関係を構築しやすくなり、風通しの良い組織へと変化していくでしょう。企業の業績が上がり、社内の雰囲気が良くなれば、企業価値の向上も期待できます。
ES調査を実施するメリット
ES調査を実施するメリットは、主に以下のとおりです。
- 課題を早期発見できる
- 従業員との信頼関係を構築しやすい
- 企業全体のモチベーション向上が期待できる
それぞれについて解説します。
課題を早期発見できる
ES調査を実施することで、従業員が抱えている不満を把握しやすくなります。多くの従業員は、上司や設備、処遇などに対する不満を口に出さずに抱えています。ES調査によって従業員の本音を引き出せれば、自社が抱えている課題が明らかとなり、トラブルが起こる前に対処できるでしょう。
従業員が不満を抱えているかどうかは、周囲から見るだけではなかなかわかりません。ES調査によって課題が明確になれば、解決策を見つけやすくなり、従業員満足度の向上も期待できます。
従業員との信頼関係を構築しやすい
ES調査を実施すると、従業員との信頼関係を構築しやすくなります。従業員が本音を話せる環境をつくることで「会社は自分を大切にしてくれる」と思ってもらいやすいからです。定期的にES調査を実施していれば、離職率の低下や採用コストの削減にもつながるでしょう。
企業全体のモチベーション向上が期待できる
先述のとおり、ES調査によって業績アップが見込めると企業全体のモチベーション向上にもつながります。従業員が積極的に「もっと頑張ろう」「業績をもっとアップさせよう」と意気込める環境を整えることで、自ずとモチベーションも向上しやすくなります。これにより、さらなる業績アップが期待でき、企業にとっても大きな成長が見込まれるでしょう。
ES調査の主な手法
ES調査の主な手法は、定量調査と定性調査の2種類です。ここでは、それぞれの調査方法の概要を紹介します。
定量調査
定量調査とは、数値化できるデータを集計・分析する調査方法のことです。数値化することで判断しやすくなり、統計的なデータ処理も行いやすいのが特徴です。ES調査における定量調査にはアンケート調査が含まれ、紙やオンラインを利用して実施されることが多いです。
業務内容や職場環境、処遇などに関する質問項目を設け、その集計結果を分析して従業員の傾向を把握します。
定性調査
定性調査とは、対象者から直接意見を聞く調査方法のことです。ES調査では主にインタビューを指し、従業員から具体的な意見を聞き取る際に役立ちます。ただし、従業員数が多い企業の場合は個別インタビューを実施すると時間がかかりすぎるため、対象者を絞って行うのがおすすめです。
ES調査の基本的な流れ
ES調査の基本的な流れは、主に以下のとおりです。
- 調査の目的を明確にする
- 調査対象を決める
- 調査項目を決める
- 調査方法を選定して実施する
- 回答結果を集計して分析する
- 対応策を検討する
- 結果を報告・フィードバックする
- 対応策を実施する
それぞれのステップについて解説します。
調査の目的を明確にする
まず、ES調査の実施目的を明確にしましょう。調査の目的を明らかにしておくことで、その後の対応策を考えやすくなります。なお、ES調査を行う主な目的は以下の3つです。
- 企業もしくは部署の課題を明確にするため
- 以前の調査結果が反映されているかを確認するため
- 企業が掲げる目標を達成するための現状を把握するため
調査対象を決める
目標が明確になったら、調査対象を決めましょう。ES調査の調査対象は従業員ですが、細かく対象を絞ることで調査目的を達成しやすくなります。
例えば、Aの部署が抱えている課題を明らかにしたい場合は、調査対象をAの部署に所属している従業員に絞ることが大切です。Aの部署が抱える課題のみが明らかになるため、その後の解決策を立てやすくなります。
他にも、正社員のみ・非正規雇用者のみなど雇用形態に対象を絞るのもいいでしょう。目的を達成するためには、誰に調査を行えばいいかを考えた上で調査対象を決めていくのがおすすめです。
調査項目を決める
次に、調査項目を決めます。「調査目標を達成するためには、どのような調査項目が必要か」を考えながら詳細を決めるのがおすすめです。
具体的な調査項目は、以下のとおりです。
- 企業に関する項目
- 業務内容に関する項目
- 業務負荷に関する項目
- 人事評価制度に関する項目
- 職場環境に関する項目
- 上司に関する項目
- 総合的評価に関する項目
ES調査の設計を始めると、従業員に聞きたい項目が多岐にわたる場合もあるでしょう。しかし、先ほど掲げた調査目標を達成することが優先であり、そのために必要な項目のみ絞ることがポイントです。
調査方法を選定して実施する
調査項目が決まったら、調査方法を選定して実施しましょう。基本的には、先ほど紹介したアンケート調査かインタビュー調査を行うのが一般的です。調査方法の特徴を考慮しながら、調査目標を達成するために最適な方法を検討してください。
なお、ES調査をスムーズに行うためには、従業員に事前説明を行うことが大切です。「何を目的とした調査なのか」「いつ頃実施予定なのか」などを説明しておくと、従業員からの協力も得やすいでしょう。
回答結果を集計して分析する
ES調査を実施したら、回答結果を集計して分析しましょう。主な集計方法は、以下の3つです。
- 単純集計
- クロス集計
- 満足度構造分析(相関係数)
それぞれの集計方法を把握した上で、最適なものを選んでみましょう。
単純集計
単純集計とは、項目ごとの平均を出す方法のことです。平均値を把握できるため、全体の傾向を知りたいときに活用できます。
クロス集計
クロス集計とは、特定の条件で分けて傾向を分析する方法のことです。部署別や従業員の属性別などに分けて集計すれば、従業員満足度の詳細を把握しやすくなります。「部署ごとの違いを把握したい」「性別による違いを理解したい」ときなどに活用するのがおすすめです。
満足度構造分析(相関係数)
満足度構造分析とは、項目間の相関係数を導き出す方法のことです。相関係数とは、データ間の関係性の強さを示す指標のことです。例えば、従業員満足度の高い従業員は、Aの項目とBの項目への満足度が高いという結果を得られた場合「AとBの項目の満足度を上げられるような施策を実施すると従業員満足度を向上できる」と予測できます。
項目ごとの相関係数を導き出せば、従業員満足度を上げられる施策を見つけやすくなり、調査目的を達成しやすくなるでしょう。
対応策を検討する
分析結果をもとに、対応策を検討しましょう。今回の調査で明らかとなった課題を解決するためには、どのような施策が有効かを検討します。調査目的を参考にしながら、従業員レベル・部署やチームレベル・企業レベルのそれぞれに合わせた対応策を検討するのがおすすめです。
結果を報告・フィードバックする
対応策を検討したら今回の調査結果を上層部へ報告し、従業員へフィードバックしていきましょう。上層部には今回のES調査を通してわかったことを報告し、これから実施予定の対応策についても説明します。従業員には現状の傾向を説明しつつ、今後の対応策について解説します。企業全体で調査結果を共有することで、共通認識を持ちながら対応策を実施できるでしょう。
対応策を実施する
上層部に結果を報告して対応策への承認をもらったら、実際に対応策を実行していきましょう。ES調査を実施してから時間が経過しすぎると従業員の意識が薄れてしまうため、素早い対応が効果的です。対応策を実施した結果を把握するためには、新たな調査目的を掲げた上でES調査を行うといいでしょう。
ES調査の主な実施方法と費用目安
ES調査の主な実施方法は、以下の2つです。
- ツールを活用する
- 外部に委託する
それぞれの概要や費用目安を紹介します。
ツールを活用する
ES調査にツールを活用するのも1つの手法です。ES調査に特化したツールやアンケートの配布や収集を効率的に行えるツール、人事情報管理の一環として調査できるツールがあります。自社の状況に合わせたツールを選択して、効率よくES調査を実施しましょう。
ただし、ツールを導入すると初期費用や利用料が発生します。費用は利用するツールによって異なるものの、初期費用は0~5万円程度、利用料は月額5,000円~3万円程度が目安です。導入する際は費用をチェックした上で、使いやすいツールを選んでください。
外部に委託する
ES調査は外部に委託することも可能です。コンサルティング会社や調査会社に依頼すると、ES調査に関するノウハウがなくても現状を把握できます。特に集計や分析は専門知識が必要となるため、外部委託することでスムーズに回答結果を可視化できるでしょう。
ES調査を外部委託した場合は、基本料や利用料などが発生します。委託する会社によって費用は異なるものの、基本料は10~100万円程度、利用料は1人あたり1,000~5,000円程度が目安です。さらに、委託する会社によってオプションが用意されており、必要に応じた費用が加算されます。自社の状況に合わせたプランを選択して、ES調査を実施しましょう。
ES調査を実施する際の注意点
ES調査を実施する際の注意点は、主に以下のとおりです。
- 調査内容によっては正確な回答結果を得られない
- 回答結果を有効活用する
- 定期的に実施して必要な改善を行う
それぞれについて解説します。
調査内容によっては正確な回答結果を得られない
調査内容によっては、正確な回答結果を得られない点に注意しましょう。例えば、項目に対する回答を5段階表記にすると、適当な回答を見つけにくくなり信頼性の低い結果になります。そのため、ES調査を実施するときは、従業員の意思が反映されるような調査票を作成しましょう。ES調査の目的をあらかじめ明らかにしておけば、調査項目も決めやすくなります。
回答結果を有効活用する
ES調査を実施したら、回答結果を有効活用しましょう。ES調査は実施するだけでは意味がなく、得られた結果を集計・分析して対応策を実行するまでが重要です。回答結果を有効活用しなければ、従業員満足度の向上は期待できません。従業員にとって働きやすい環境を整えていくためにも、回答結果をもとに対応策を考えていきましょう。
定期的に実施して必要な改善を行う
ES調査は、定期的に実施して必要な改善を行うことが大切です。繰り返し実施していくことで、企業全体に変化が見られ従業員満足度が向上しやすくなります。例えば、1回目のES調査で得られた結果をもとに対応策を実施した場合、良い結果につながっているかどうかを見極めなければいけません。もし良い成果を得られない場合は、他の施策を再考する必要もあるからです。従業員満足度を向上し、欲しい結果が得られるまでは繰り返し実施していきましょう。
従業員満足度を向上させるにはリロクラブの活用がおすすめ!
従業員満足度を向上させたい方には、リロクラブの以下のサービスがおすすめです。
- ポイント型インセンティブ
- ポイント型サンクスカード
- Reloエンゲージメンタルサーベイ
それぞれの特徴を解説します。
ポイント型インセンティブ
ポイント型インセンティブとは、ポイント付与型の報奨制度のことです。成果やプロセス、各従業員の努力まで細かく評価・承認することができるため、従業員満足度の向上が期待できます。
従来のインセンティブは、現金や金券を使って評価するのが一般的です。しかし対象者が限られていたり、制度のマンネリ化が危惧されていたりしました。リロクラブのポイント型インセンティブであれば柔軟な制度設計が可能となり、幅広い従業員に対してポイントを付与できます。
なお、貯まったポイントは好きな商品と交換できるほか、リロクラブ提携の宿泊・レジャー施設、フィットネス、映画館、劇場などにも利用可能です。企業からの評価を可視化できるため、従業員のモチベーションをアップしながら業務に取り組んでくれるでしょう。
https://www.reloclub.jp/fukuri/incentive/
ポイント型サンクスカード
ポイント型サンクスカードとは、従業員同士でサンクスカードとポイントを贈り合えるサービスです。従業員同士が自発的にお互いの努力や成果を評価・賞賛・承認し合えるため、交流やコミュニケーションの活性化につながります。サービスの導入で働きやすい環境を作りやすくなり、従業員のモチベーションもアップしやすいでしょう。
貯まったポイントはポイント型インセンティブと同様に、好きな商品と交換できるほか、リロクラブ提携の宿泊・レジャー施設、フィットネス、映画館、劇場などにも利用可能です。
https://www.reloclub.jp/fukuri/thanks-card/
Reloエンゲージメンタルサーベイ
Reloエンゲージメンタルサーベイとは、2つのサーベイ(ディープサーベイ、ショートサーベイ)を利用することで従業員の離職・休職につながる変化を早めに把握するサービスのことです。早めに要因を特定できれば従業員の離職を防ぎやすくなり、必要な対策を講じられます。
なお、ES調査とエンゲージメンタルサーベイは調査目的が大きく異なります。ES調査は従業員満足度を調査するのに対して、エンゲージメンタルサーベイは企業へのエンゲージメントを測定する方法です。エンゲージメントが高いほど企業への貢献意欲が高いと判断され、理念やビジョンへ共感してくれていると推測できます。そのため、ES調査と並行して実施すると、従業員の思いを把握しやすくなるでしょう。
https://www.reloclub.jp/health/engage-mental/
まとめ:ES調査を実施して従業員満足度を高めよう
ES調査を実施すると従業員が抱えている不満が明らかとなるため、今後の改善点を把握できます。回答結果をもとに対応策を実施すれば、従業員にとって働きやすい環境を用意できるでしょう。今回紹介した手順を参考にしながら、ES調査を実施してください。
従業員満足度を上げたい企業には、リロクラブのサービスがおすすめです。従業員の成果や努力を可視化することで、モチベーションの向上が期待できます。他にも社内コミュニケーションの活性化や生産性の向上などが期待できるため、企業にとっても大きな成長につながるでしょう。従業員満足度を上げたい企業は、ぜひリロクラブまでご相談ください。