テレワークにはデメリットも!健康経営で課題を解決する5つの方法

テレワークは満員電車に乗らなくて済んだり、苦手な同僚や上司と顔を合わせずに業務を進められたりといったメリットがある一方で、健康に関するさまざまな課題が浮き彫りになっているのが現状です。そのため企業が率先して従業員の健康を管理していき、働きやすい環境を整えることが大切といえます。

そこで本記事では、テレワークの導入で起こり得る健康課題を解説します。テレワークによる弊害を解決する方法も紹介しているため、併せて参考にしてください。

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テレワークの導入で起こり得る健康課題

近年、働き方改革や新型コロナウイルスの蔓延などによって、テレワークを導入する企業が増えています。経済産業省の調査によると2019年時点でテレワークの割合は14.8%だったものの、2020年には23.0%まで増加していることがわかっています。

特にテレワークを導入しやすい情報通信業界では、約7割がテレワークを導入しており、今後もますます拡大する見込みです。

しかしその一方で、テレワークを導入すると以下のような健康課題が懸念されています。

  • モチベーションの低下
  • 運動不足
  • 精神的な不安
  • 従業員の健康状態を把握できない

本章では、テレワークを導入することで起こり得る健康課題について解説します。

参照:経済産業省|テレワークが産業に与える影響;事業継続に強い力を発揮

モチベーションの低下

テレワークを導入すると、従業員のモチベーション低下につながります。考えられる理由はさまざまですが、一般的には以下のような例があります。

  • 自宅で仕事をするため、仕事とプライベートを分けにくい
  • 従業員同士がコミュニケーションを取りづらい
  • 部署内での一体感を得にくい
  • 誘惑が多く集中力が続かない

従業員のモチベーションが下がると生産性も低下するため、業績にも影響を与えます。またテレワークだと対面での雑談も少なくなり、かつ顔色を見ることもできないため、従業員のモチベーションが低下していることにも気付きにくいといえます。さらなる悪循環も生まれやすいでしょう。

運動不足

テレワークを導入すると通勤時間がなくなる一方で、運動不足が懸念されます。パソコンでの作業が大半になるため、座り続けてしまうのが多い傾向です。その結果、体重が増加して筋肉量が減少したり、生活習慣病のリスクが高まったりするでしょう。

精神的な不安

テレワークは精神的な不安を抱えやすい要因ともなります。例えば同僚や上司と顔を合わせる機会が大幅に減少するため、孤独感や不安感を抱く方は少なくありません。従業員同士のコミュニケーションが不足することで、事業をうまく進められないと感じるケースもあるでしょう。

精神的な不安が解消されないとうつ病やパニック障害、不安障害などを患う可能性が高まり、企業にとっても大きな損失となります。そのためテレワークを導入する際は、従業員が安心して働ける環境を用意することが大切です。

従業員の健康状態を把握できない

テレワークは従業員同士の交流が減るだけではなく、健康状態を把握できない点にも注意しなければいけません。例えば従業員と直接顔を合わせる機会があれば、顔色や表情などから健康状態をある程度把握することも可能でしょう。

しかしテレワークでは顔を合わせる機会が大幅に減少するため、気付けるきっかけがあまりありません。特にメンタル面の変化には気付きにくくなり、突然休職や退職してしまう場合もあります。

またテレワークは従業員の労働時間や仕事量を把握しにくくなるため、適切な労働環境を用意しにくいといったデメリットもあります。そのため従業員の健康状態を把握しつつ、働きやすい環境を整えることがポイントです。

テレワークによる弊害を解決する方法

テレワークによる弊害を解決する方法は、主に以下のとおりです。

  • 従業員の作業環境を整える
  • 運動不足を解決する
  • 精神面をサポートする
  • 健康状態を管理する
  • 働き方に選択肢を設ける

それぞれの解決方法を詳しく解説します。

従業員の作業環境を整える

たとえテレワークであっても労働安全衛生法や労働基準法といった労働に関する法令を遵守する必要があり、従業員が働きやすい労働環境を守らなければいけません。厚生労働省では、以下のような環境が推奨されています。

  • 作業を行う場所が十分に確保されている
  • 机や椅子などが適切に配置されている
  • 作業中に転倒しないように整理整頓された空間が用意できている
  • 十分な明るさが確保されている
  • 空気に入れ替えが行われている

テレワークを導入する従業員が上記の環境を用意できないのであれば、備品の購入を援助したりコワーキングスペースを確保したりといったサポートが必要です。

参照:厚生労働省|テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン

運動不足を解決する

テレワークを導入すると運動不足に陥りやすいため、運動習慣を身につけられるサポートを行いましょう。例えば、以下のような対策があります。

  • ながら運動を推奨する
  • 運動を促進できるようなツールを導入する
  • 福利厚生に運動を促進できる項目を追加する

例えば福利厚生でジム費用の一部を負担したり、スポーツ優待券を配布したりすると従業員が運動習慣を身につけるきっかけになるかもしれません。他にも健康に関する情報を配信したり、運動不足につながるような動画を視聴できたりするツールを導入すると運動に挑戦しやすくなるでしょう。

自社の課題を解決してくれる対策を実行してみてください。

精神面をサポートする

テレワークは従業員が精神的な不安を抱えやすいため、メンタルサポートも重要なポイントです。例えば、以下のようなサポート体制を構築してみてください。

  • 産業医による面談を実施する
  • コミュニケーションの取り方を工夫する
  • バーチャルオフィスを活用する

産業医とは、従業員の健康管理を担ってくれる医師のことです。従業員が健康で働き続けられるように専門的な立場から指導・アドバイスを行ってくれます。定期的に専門医との面談があれば従業員の不調に気付きやすくなるほか、早い段階で適切なサポートを提供しやすくなります。

健康状態を管理する

テレワークを導入している企業であっても、従業員の健康管理は必要不可欠です。適切に管理ができないと従業員が無理することになり、働きやすい環境を実現できません。テレワークでも実践できる健康管理の一例は以下のとおりです。

  • 従業員の健康状態を管理できるアプリを活用する
  • 勤怠管理を徹底する
  • 心身に不調を抱える人が現れたら、いち早く発見できる仕組みを作る

例えば日頃の体調をツールで管理しておき、何らかの異変が見られたら面談を実施するのも1つの方法です。面談はオンラインでも実施できるため、気になる症状があればすぐに対応することも可能でしょう。従業員自ら相談しやすいように相談窓口を開設するのもおすすめです。

働き方に選択肢を設ける

従業員1人ひとりが働きやすい環境を作るためには、働き方に選択肢を持たせることも1つの方法です。すべての従業員がテレワークに向いているとは限らないからです。他の従業員と顔を合わせながら仕事をしたい方もいれば、出社することでやる気が出る方もいるでしょう。そのため従業員1人ひとりに合わせた働き方を提案するのもおすすめです。

テレワークを導入して健康経営を実現させた企業の成功事例

テレワークを導入して健康経営を実現させた企業の成功事例を4つ紹介します。それぞれの事例を参考にしながら健康経営に取り組んでみてください。

株式会社ベネッセホールディングス

株式会社ベネッセホールディングスでは、従業員個人の状況に合わせて出社もしくはテレワークを選択しています。両方の勤務ができる「ハイブリッド型勤務」も実現しており、自由な働き方を選べます。

また従業員1人ひとりが心身の健康維持向上に努めており「イキイキ・ワクワク」働ける職場づくりを目標にしているのがポイントです。従業員本人だけではなく、その家族の健康づくりもサポートしているため、より働きやすい環境を提供しています。

なお、ベネッセグループでは外部相談窓口を設置したり、24時間健康について相談できる電話窓口を開設したりと従業員が気軽に相談しやすい環境を作っているのも魅力です。

NTTテクノクロス株式会社

NTTテクノクロス株式会社では健康見える化サービスを導入しており、テレワークでも従業員の健康を適切に管理しています。例えば勤務報告と併せて自分の状態を伝えられたり、従業員1人ひとりの様子を一目で確認できたりします。すると調子の良くない従業員をいち早く見つけ出せるため、早い段階で適切なケアを施せる仕組みです。

早めに対応できることで、職場環境の改善にも取り組みやすいでしょう。テレワークでコミュニケーションが減少していても適切なマネジメントを実施でき、生産性の向上も期待されています。

株式会社エムティーアイ

株式会社エムティーアイでは、従業員がテレワークに対応できるようにオンラインセミナーを実施しました。その中でチャットを開放し、参加者同士のコミュニケーションを可能にしたことでテレワークの不安を和らげられています。

特に新型コロナウイルスの蔓延によって不安を抱えている方も多かったため、精神的なサポートにつながったといえるでしょう。オンラインセミナーを通して、これからの働き方を見直すきっかけにもなっています。

凸版印刷株式会社

凸版印刷株式会社では、テレワークの導入によっての運動不足が問題視されていました。転倒による労働災害が増加傾向にあり、早急な対応が求められていたそうです。そこでテレワークでもできる「ラジオ体操レクチャー動画」の活用を開始しました。

参加した従業員の5割が動画をきっかけに運動習慣を取り入れたことがわかり、テレワークによる運動不足が解消傾向にあります。今後もラジオ体操を活用し続けると回答する従業員も多く、健康に関心が高まっているといえるでしょう。

テレワークによる課題を解決にするにはリロクラブがおすすめ

テレワークによる課題を解決するためには、リロクラブの活用がおすすめです。リロクラブでは、以下のサービスを提供しています。

  • Relo健康サポートアプリ
  • 健康診断代行サービス
  • Reloエンゲージメンタルサーベイ
  • メンタルヘルスケアサービス

それぞれのサービス内容について解説します。

Relo健康サポートアプリ

Relo健康サポートアプリとは、健康づくりをサポートしてくれるスマートフォン用アプリです。以下のような機能が搭載されています。

  • アプリを活用することによってポイントが貯まる「健康ポイント機能」
  • 運動不足の解消に役立つ動画を配信してくれる「動画配信機能」
  • 100種類以上のレシピをチェックできる「健康レシピ配信機能」
  • 健康に関する情報をチェックできる「健康コラム配信機能」
  • 食事をカメラで撮影するとアドバイスをもらえる「食生活アドバイス機能」
  • チームで競い合える「ランキングイベント機能」
  • ログインするとスタンプが貯まる「ログインスタンプ機能」

専属AIアシスタントによって個別のアドバイスをもらえるため、自分には何が不足しているかを把握できます。また組織の健康状態を一目で把握できる分析機能も備わっており、企業が率先して健康管理に取り組みやすい環境を整えられるでしょう。

健康診断代行サービス

健康診断代行サービスとは、健康診断に関わる業務を一括でアウトソーシングできるサービスです。健康診断のお知らせや労働基準監督署への報告業務などを任せられるため、企業や従業員の負担を軽減しながら健康診断を受診できます。

検診システムを活用すると従業員1人ひとりが健康診断の予約を取れるため、企業が日程調整をする手間もかかりません。また健康診断への未受診者がいれば催促メールを簡単に発信することも可能です。

Reloエンゲージメンタルサーベイ

Reloエンゲージメンタルサーベイとは、従業員の心と体のコンディションおよび組織のエンゲージメントを可視化できるサービスです。ストレスチェックと組み合わせることで、組織が抱える課題を改善しやすくなります。

また課題を解決するだけではなく、どのようなアクションを取れば企業が抱える問題を改善できるのかといったアドバイスも受け取れます。すると従業員の休職や退職を防ぎやすくなり、働きやすい環境を整えられます。

メンタルヘルスケアサービス

メンタルヘルスケアサービスとは、メンタルヘルス対策の推進を支援する福利厚生サービスのことです。以下のメニューを提供しています。

  • Reloストレスチェック:Web専用のストレスチェックサービス
  • V-HRストレスチェック:Webと紙に対応したストレスチェック
  • Selfシリーズ:必要に応じてカスタムできるメンタルヘルスサポート

ストレスチェックを習慣化できると従業員のメンタルを安定させやすくなるため、定着率を高められます。さらに制度の充実度をアピールできると、優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。また従業員の心身的な不調を軽減できるため、プライベートを充実させながら業務を遂行できます。

健康経営実現のためにテレワークの弊害を解消しよう

近年は働き方革命や新型コロナウイルスの蔓延などによって、テレワークを導入している企業が増えています。通勤時間を削減できたり、業務の効率化を図れたりする一方、運動不足や精神的な不安といった健康課題が発生します。

そのためこれらの健康課題を解決して、従業員がより働きやすいと感じる職場環境を作っていくことが大切です。

リロクラブではテレワークによる課題を解決しつつ、従業員の健康管理ができるサービスを提供しています。従業員が心身ともに健康な状態で働けるようなサポート体制を整えております。テレワークによる健康課題を解決したいとお考えの方はお気軽にご相談ください。