eラーニングの導入で社員研修を効果的に!おすすめシステムの導入ポイントも
「eラーニングって言葉はよく聞くけど、社員研修に役立つの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。eラーニングを導入すると集合研修よりコストを削減できるほか、従業員のスキルを効率的にアップできるなどのメリットを得られます。 本記事では、eラーニングの導入で社員研修を効果的におこなうためのポイントを解説します。eラーニングに役立つシステムも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次[非表示]
- 1. eラーニングとは
- 1.1.オンライン研修との違い
- 1.2.eラーニングの学習方法
- 2. eラーニング研修システム(LMS)とは
- 3.eラーニング研修システム(LMS)の活用シーン
- 4.効果が出やすいLMSの比較ポイント
- 4.1.自社に合った教材を選べるか
- 4.2.簡単に操作できるか
- 4.3.運用をサポートしてくれるか
- 4.4.適切なコストか
- 5.【比較表】おすすめLMS5つの機能・費用・教材
- 6.eラーニングを研修に導入するメリット
- 6.1.好きなタイミングで受講できる
- 6.2.自分のペースで知識を身につけられる
- 6.3.進捗や学習状況の管理・分析がしやすい
- 6.4.教材の内容の修正がしやすい
- 6.5.コストがおさえられる
- 7.eラーニングを研修に導入するデメリット
- 7.1.初期費用や環境整備が必要になる
- 7.2.教材の準備が手間になることがある
- 7.3.実技研修が難しい
- 7.4.従業員のモチベーション維持が困難である
- 8.eラーニング研修の導入ステップ
- 8.1.導入目的を明確にする
- 8.2.対象従業員を決める
- 8.3.LMSの導入を検討する
- 8.4.環境を整備する
- 8.5.運用をスタートする
- 9.eラーニング研修の導入ポイント
- 9.1.学習効果が高いコンテンツを選ぶ
- 9.2.従業員に利用してもらえる仕組みをつくる
- 9.3.eラーニングだけに頼らない
- 9.4.定期的に効果分析をおこなう
- 10.eラーニング研修で社員教育を強化しよう
eラーニングとは
eラーニングとは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどを使用しインターネットを通して学習や研修をおこなう方法のことを言います。
対面でおこなう集合研修で必要なスケジュール調整や会場手配、教材の作成、講師の手配などの労力・費用が削減できることが大きなメリットです。
また、オンラインで講義をおこなうため、通勤時間やランチタイムなどのスキマ時間に従業員のスキルアップを目指せることも嬉しいポイントです。
さらに、時短勤務や中途採用の従業員など、集合研修への参加が難しい方に対するフォロー研修にすることもできます。
このように、eラーニングはオンラインで研修をおこなうことで教育に必要なコストと時間をおさえ、効率的に学習できる仕組みのことを指します。
オンライン研修との違い
eラーニングと似た言葉にオンライン研修がありますが、研修方法が異なります。
1つ目に異なる点は、使用ツールです。オンライン研修はWeb会議ツールを使い、eラーニングは動画教材を使用します。
2つ目に異なる点は、研修時間です。オンライン研修はリアルタイム配信し、eラーニングは事前に録画したものを配信します。
オンライン研修は従業員や講師とスケジュール調整をおこない、双方向コミュニケーションをとりながら学習するもの、eラーニングが好きな場所・時間に1人で学習するものと理解しておきましょう。
eラーニングの学習方法
eラーニングは、教材配信での学習・LMSを活用した学習方法があります。
教材配信での学習は、動画やPowerPoint資料などを活用して学習します。この方法がおすすめできるのは、1つの学習内容を1つの教材でeラーニングをおこなうケースです。
しかし、eラーニングの導入は「階層別研修のため」「職種別研修のため」など、複数の従業員を対象にしておこなうことが多いため、1つの教材のみを活用するケースは少なくなっています。
複数の教材を使用し、従業員1人ひとりに合った学習を促すのなら、eラーニング研修システム「LMS」の導入がおすすめです。
LMSについては次章で解説します。
■LMSをお探しの方は、「Reloかんたんラーニング」もご参照ください。
eラーニング研修システム(LMS)とは
eラーニング研修システム(LMS)とは、eラーニングの運用・管理ができるシステムのことです。LMSは効果が出やすく効率的に学習できるため、多くの企業で導入されています。
LMSには以下のような機能がついています。
- 自社に合った教材の配信
- 教材の作成
- 従業員別のカリキュラムの作成
- テストやアンケートの作成
- 学習状況や進捗の管理
- 成績の管理やデータ化
- 導入結果の分析
LMSの導入により、教材のみで学習するときの課題である「体系的に学べない」「教材がどこにあるかわからない」「誰がどの教材で学習しているか、効果が出ているのかわからない」ことを解決できます。
また、教材は自社で内製する方法だけでなく、LMS内の既存教材を使用したり企業に作成依頼したりする方法があります。
「新入社員にビジネスマナーを学ばせたい」場合は既存教材、「自社独自の営業ノウハウを学んでほしい」という場合には自社で作成したものや作成依頼したものなど、学習ニーズに合わせて教材を選ぶことが可能です。
このようにLMSは自社に合った教材を選べることに加え、さまざまな機能で従業員のスキルアップにつながりやすいため、導入にメリットがあるといえるでしょう。
eラーニング研修システム(LMS)の活用シーン
eラーニング研修システム(LMS)は以下のような場面で活用できます。
- 全社研修
- 階層別研修
- 職種別研修
では、それぞれの研修でどのようなことができるのか解説します。
全社教育
従業員全員が理解しておくべき企業のビジョンの共有や、コンプライアンスやセキュリティに関することなどを学習する全社教育はeラーニングシステムを活用できます。
また、社内外の情報や社内ノウハウを共有するときにも活用できるでしょう。 全社教育は、全従業員が共通認識を持つことで生産性のアップやエンゲージメントの向上などさまざまなメリットがあります。企業を運営するうえで欠かせない教育かつマネジメント方法だといえるでしょう。
LMSでは、コンプライアンスやセキュリティに関するものはLMSの既存教材を使う、ビジョンの共有は内製するなどの活用方法があります。自社に合った方法で教材を作成し、研修をおこなうことが大切です。
階層別研修
eラーニングは従業員に合わせて教材を提供できるため、以下の従業員が受講できます。
- 内定者
- 新入社員
- 若手社員
- 中堅社員
- 管理職
どのような研修ができるか解説します。
内定者
内定者に対しては、社会人として働くための基本的な知識やスキル、オリエンテーション、内定者研修で活用できます。 具体的に学べる内容は以下の通りです。
- 企業や仕事内容の説明
- ビジネスマナー
- PCスキルの基礎(メール作成、OAスキルなど)
- コンプライアンス
- 情報セキュリティ
- 個人情報保護の適切な取り扱いに関する
- ハラスメント
どの部署に配属されても必要となる知識やスキルを身につけるために実施します。eラーニングで好きな場所で学習できることで、遠方に住んでいる内定者もフォローできるでしょう。
新入社員
新入社員に対しても、内定者と同じような基本的な知識やスキルを身につけるために活用できます。 具体的に学べる内容は以下の通りです。
- 企業や仕事内容の説明
- ビジネスマナー研修
- PCスキル(メール作成、OAスキルなど)
- 文書作成方法
- コミュニケーション能力
- コンプライアンス
- 情報セキュリティ
- 個人情報保護の適切な取り扱い
- ハラスメント
配属後にスムーズに業務に取り組めるように、内定者よりも本格的に自社独自の知識やスキルを教育することが大切になります。
また、業務に活かせる資格の取得支援としてeラーニングを活用することも効果的です。
若手社員
任された仕事をある程度こなせるようになってきた入社3~5年以内の若手社員には、能力を引き出してスキルアップできる研修に活用できます。
若手社員の研修において大切なのは、主体的に・目的を持って仕事に取り組んでもらうためにスキルアップさせることです。 具体的に学べる内容は以下の通りです。
- 後輩育成スキル
- ポータブルスキル(ロジカルシンキング、コミュニケーション能力、タイムマネジメント能力など)
- 資格取得支援
- 専門スキル
など 1人で仕事ができるようになった若手社員は、担当業務に追われ研修の時間が十分に足りずスキルを伸ばせないことがあります。
スキマ時間で学べるeラーニングを活用することで、効率的に育成できます。
中堅社員
中堅社員の研修で大切なのは、新入社員や若手社員よりレベルの高いスキルを身につけさせることです。
部下や後輩のマネジメント、将来管理職として活躍するスキルなど、幅広いスキルを身につける研修に活用できます。 具体的に学べることは以下の通りです。
- リーダーに必要なスキル(後輩育成、マネジメント、課題解決能力、業務効率化能力など)
- 専門スキル
- キャリアデザイン
など 企業の中核として仕事に取り組んでもらえるよう、経営に関する教材が配信されていることもあります。
従業員の特性に合わせて、将来さらに活躍してもらうための研修をeラーニングに取り入れましょう。
管理職
組織課題を解決して収益を確保したり、社会的責任を果たしたりすることが役割である管理職にも、eラーニングを活用できます。 具体的に学べる内容は以下の通りです。
- 業務管理・改善
- チームマネジメント
- リスクマネジメント
- 組織マネジメント
- リーダーシップ
- マーケティング
など これまでの経験で身につけた知識やスキルに加えて、これらの内容をeラーニングで学ぶことで管理職としてスムーズに活躍できると期待できます。効率的に学べるeラーニングを活用しましょう。
職種別研修
eラーニングは複数の教材を提供できるため、職種によって異なる講義が受講できます。
- 営業職
- 事務職
- 企画職
- 技術職
- 店舗スタッフ
5つの職種を例にあげて、どのような研修ができるか解説します。
営業職
営業職はビジネスマナーやお客様との関わり方、スムーズに仕事を進める方法など幅広い知識が必要です。そのため、効率的に学べるeラーニングを活用することがおすすめです。 具体的に学べる内容は以下の通りです。
- ビジネスマナー
- コミュニケーション能力
- マーケティング能力
- アポイントメントの取り方
- セールストークの組み立て方
- プレゼンテーションの作成方法
など 文章で学ぶだけでなく営業を実演している動画を見ることで、スキルやノウハウを身につけやすくなるでしょう。
事務職
事務職はルーティーンワークが多いうえ営業職や企画職のように成果が可視化しづらい職種です。そのため、仕事に慣れるにつれて任された業務だけを淡々とこなすようになってしまうかもしれません。
eラーニングの活用で、スキルを見直し、ミスの防止や業務の効率化につなげたり、スキルの幅を広げて課題解決を実現したりする効果が期待できます。 具体的に学べる内容は以下の通りです。
- 来客・電話応対
- OAスキル
- タイムマネジメント
- コミュニケーション能力
- 簿記やITパスポートなどの資格に必要な知識
など 事務職は組織課題を解決したり業務を効率的に進めたりするために非常に重要な役割を担っています。eラーニングで日々知識やスキルを身につけ、生産性や仕事へのモチベーションを高めることが大切です。
企画職
企画職は新しいプロジェクトを立案したり事業の方向性を決めたりなど、組織の成長に欠かせない存在です。専門的なスキルを体系的に学び、業務に活かすことが求められます。
eラーニングは職種に合わせたプログラムを作成して体系的に学べるため、企画職にもぴったりな学習方法です。 具体的に学べる内容は以下の通りです。
- 企画書の作成方法
- わかりやすい図解の作成方法
- 市場調査方法
- プレゼンテーション能力
- コミュニケーション能力
- マーケティング能力
など 広い範囲の知識・スキルを学べるeラーニングは、企画職に必要な幅広い知識を身につけられると期待できます。
技術職
技術職は企業によって仕事内容や必要なスキルが異なるため、既存教材よりもカスタマイズした教材を活用することがおすすめです。 具体的に学べる内容は以下の通りです。
- 機材の操作方法
- 部品の知識
- 設計・製図方法
- プログラミング
- システム開発
- 品質管理
など 独自の教材を作成できるLMSを選び、マニュアルとして利用すると知識やスキルを高めやすいでしょう。
店舗スタッフ
小売・外食業界の店舗は、店舗によってスキルにバラつきがあることがあります。
また、普段の業務が忙しく、従業員の教育にまで手が回らないこともあるでしょう。結果として、十分な接客ができなかったり、目標達成が難しかったりと悩みを抱えてしまうかもしれません。
eラーニングは教育スタッフがいなくても従業員1人ひとりがオンラインで知識を身につけられます。
また、従業員に同じ内容の教材を提供できることで、店舗全体のサービスレベルを高めることも期待でき、課題解決につながるでしょう。 具体的に学べる内容は以下の通りです。
- 接客マナー
- コミュニケーション能力
- 商品提案能力
- 商品管理
- ディスプレイ
- 後輩育成能力
など eラーニングを使用するときは、文章や画像の教材だけでなく、動画のコンテンツも準備しましょう。
動画は身体の動きや表情、イントネーションなどを伝えやすく、業務に活かしやすいです。
効果が出やすいLMSの比較ポイント
LMSはさまざまな企業がサービスを展開しています。自社に合うLMSを選ぶために、以下4点をおさえておきましょう。
- 自社に合った教材を選べるか
- 簡単に操作できるか
- 運用をサポートしてくれるか
- 適切なコストか
1つずつ解説します。
自社に合った教材を選べるか
まず1つ目のポイントは、既存教材・作成する教材など、自社に合った教材を選べるかどうかです。 多くのLMSはサービス提供企業が作成した既存教材が利用できます。しかし、既存教材はサービスによって量や質、内容が異なります。
ビジネスマナーやコンプライアンスなど幅広い従業員が対象となる教材を準備しているサービスは多いですが、中堅社員や管理職向けの教材の準備がないサービスもあります。
そのため、自社の課題を解決できるか・ニーズに合った教材があるかをしっかり確認することが大切です。
また、自社独自のノウハウや知識を取り入れたeラーニングをしたい場合や、従来の研修内容をeラーニングに転換したい場合は、LMS内で教材作成ができるかもチェックします。LMSによっては、PowerPointなどの資料を取り込むことでそのまま動画教材に変更できることもあります。
簡単に操作できるか
2つ目のポイントは操作性です。 若い従業員から管理職の従業員まで誰でも直感的に操作できるLMSであれば、少ない負担で学習できます。
「操作がよくわからないから利用していない」という従業員の減少にもつながるでしょう。 また、管理側の画面も操作しやすいかチェックします。
簡単に進捗管理ができるか、教材の登録ができるかなど、デモなどを使用して確認することが大切です。
運用をサポートしてくれるか
3つ目のポイントは運用サポートの有無です。 導入から実装までのサポート、機能や操作方法の説明などをおこなってくれるか確認します。
また、LMSは導入して終わりではなく、その後の運用や管理が重要です。特に長期的にLMSを使用しeラーニングを進めていく場合は、サポートが充実していないとスムーズに進められなかったりトラブルに対応できなかったりする可能性があります。
充実した運用サポートがあるか、あわせて電話・メール・チャットなどサポート方法も確認しておきましょう。
適切なコストか
4つ目のポイントは費用面です。 LMSはサービスによって費用が大きく異なります。安いか・高いかで判断するのではなく、「必要な機能がそろっているか」「必要のない機能が入ったプランではないか」を確認して複数のサービスを比較しましょう。
【比較表】おすすめLMS5つの機能・費用・教材
本章ではおすすめしたいLMSをご紹介します。5つのサービスを機能・費用・教材の面で比較しますので、ぜひ参考にしてみてください。
料金 |
既存教材数 |
教材作成機能 |
教材作成依頼 |
管理機能 |
サポート |
デモ |
特長 |
|
LearningWare |
20,000円~52,000円/月 |
1,000教材 |
△(支援可能) |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
・20年以上のノウハウで教材作成 ・多言語対応
|
AirCourse |
200円/月・人~ |
5000教材以上 |
〇 |
〇 |
〇 |
- |
〇 |
・初期費用0円 ・簡単な教材作成機能つき
|
WisdomBase |
問い合わせ |
300講座 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
・既存教材のみ利用が可能 ・多言語対応
|
Cloud Campus |
70,000円~360,000円 |
〇(別途料金) |
〇 |
- |
〇 |
- |
〇 |
・ユーザー登録無制限 ・最短5営業日で利用開始が可能
|
learningBOX |
33,000円~198,000円 |
- |
〇 |
- |
〇 |
〇 |
〇 |
・10人まで無料で利用可能 ・問題形式が豊富
|
上記の情報をもとに、複数のサービスの比較・検討をしてみましょう。
eラーニングを研修に導入するメリット
eラーニングを研修に導入するメリットは以下5つです。
- 好きなタイミングで受講できる
- 自分のペースで知識を身につけられる
- 進捗や学習状況の管理・分析がしやすい
- 教材の内容の修正がしやすい
- コストがおさえられる
1つずつ解説します。
好きなタイミングで受講できる
1つ目のメリットは好きなタイミングで受講できることです。事前に準備した教材をオンラインで閲覧できるため、時間や場所を選びません。
好きなタイミングで受講できることは、企業・従業員の両方のメリットです。 企業側のメリットとして、スケジュール調整が不要なことがあげられます。集合研修やオンライン研修は事前に講師と従業員のスケジュールを確保しなければなりません。 eラーニングであれば、事前に教材の準備をしておくことで好きな時間に受講してもらえます。
企業側の手間が減ることは大きなメリットだといえるでしょう。 従業員側のメリットとして、気軽に学習できることがあります。決められた時間・場所に集まる必要がないため、自分の予定に合わせて学べます。自由に学習できることがメリットだといえます。
自分のペースで知識を身につけられる
2つ目のメリットは自分のペースで知識を身につけられることです。
集合研修やオンライン研修では、従業員の習熟度が異なっていても同じ内容の講義で学習します。そのため、習熟度が低い従業員は講義内容を十分に学べない可能性があります。 eラーニングであれば理解度に合わせて学習できるため、効率的に知識を身につけられます。
「この内容はわかるからスキップしよう」「もう一度受けて理解を深めよう」など個人のレベルに合わせて学べることはメリットといえるでしょう。
また、LMSによってはフィードバックがもらえるため、疑問点や改善点の理解・把握ができます。短期間で知識レベルをあげられると期待できます。
進捗や学習状況の管理・分析がしやすい
3つ目のメリットは従業員ごとの進捗や学習状況、理解度などの自動集計で管理・分析がしやすいことです。
情報を自動集計することで従業員の得意・苦手分野は何かを理解でき、課題に合わせて別コンテンツを提供するなどのアプローチができます。
また、どのコンテンツが多く利用されているか、効果が出ている教材を分析でき、eラーニングでの研修の効果的な運用をおこなう役割も担ってくれるでしょう。
教材の内容の修正がしやすい
4つ目のメリットは、教材内容の修正がしやすいことです。 「新しい情報を周知させたい」「営業手順が変わった」「法改正されて知識のアップデートが必要」などの場合に、簡単に教材を修正できます。
紙の資料だと訂正が難しく手間がかかるため、簡単に修正できることはメリットだといえます。
コストがおさえられる
5つ目のメリットは、コストがおさえられることです。 集合研修では、必要な会場代や教材の作成・印刷費用、会場までの交通費や宿泊費、講師への報酬など多くの費用が必要です。
また、それらに付随する業務も必要なため、時間もかかります。 eラーニングはオンライン上で完結できるため、これらの費用や時間をおさえられます。
特に規模の大きな研修でコストをおさえられるでしょう。
eラーニングを研修に導入するデメリット
あらゆるメリットがあるeラーニングですが、研修に導入するデメリットはあるのでしょうか。
- 初期費用や環境整備が必要になる
- 教材の準備が手間になることがある
- 実技研修が難しい
- 従業員のモチベーション維持が困難である
1つずつ解説します。
初期費用や環境整備が必要になる
1つ目のデメリットは、初期費用や環境整備が必要であることです。
eラーニングを開始するためにはLMSの導入費用や教材作成費用、インターネット環境の整備が必要です。企業によってはパソコンやタブレットの準備が必要になることもあります。 LMSの中には初期費用がかからないものやオフラインでも利用できるものがあります。研修内容に加え、予算や環境も考慮して体制を整えましょう。
教材の準備が手間になることがある
2つ目のデメリットは教材の準備が必要なことです。
内定者研修や新入社員研修のような場面で必要な一般的な内容に関しては、LMSが教材を提供していることが多いですが、自社独自の研修をおこなう場合は教材を作成しなければなりません。 特にLMSを使用せず、内製する場合は動画撮影や編集、配信などの準備が手間に感じるかもしれません。 手間をおさえてeラーニングを導入するのであれば、LMSを活用して簡単に教材を作成することがおすすめです。
実技研修が難しい
3つ目のデメリットは、オンラインで画面を見て学習するeラーニングでは実技研修の実施が難しいことです。
たとえば、調理や医療実習など手を動かす必要がある研修には向いていません。
一方で、調理や医療の知識を身につけたいとき、プログラミングやOAスキルの習得などパソコンを使って学びたいときにはeラーニングが活用できます。
従業員のモチベーション維持が困難である
4つ目のデメリットは従業員のモチベーションの維持が難しいことです。
eラーニングのメリットとして、いつでもどこでも気軽に学べることがあげられます。
しかし、従業員の主体性が重視される学習方法であるため、従業員任せにするとモチベーションが下がる可能性があります。 メールやチャットでフォローしたり、ランキング機能のついたLMSを選んだりして従業員のモチベーションを高める工夫をすることが大切です。
eラーニング研修の導入ステップ
eラーニングは以下5ステップを踏むことでスムーズに導入を進められます。
- 導入目的を明確にする
- 対象従業員を決める
- LMSの導入を検討する
- 環境を整備する
- 運用をスタートする
効果的なeラーニング研修にするためにも、チェックしておきましょう。
導入目的を明確にする
はじめに導入目的を明確にします。目的を導入するために、以下の内容を考えます。
- 課題は何か
- 何の課題解決のためにeラーニングを導入するのか
- eラーニングの研修で何を達成したいのか
これらを具体的に考えておくことで、自社に合った質の高いeラーニングを選択しやすくなります。導入目的がないまま導入すると、研修の効果が下がる可能性があるため、必ず目的を決めるようにしましょう。
対象従業員を決める
目的を決めたら、対象従業員を決めます。 全従業員を対象にした研修なのか、新入社員が対象なのか、特定の職種を対象にするのかなど、対象従業員を明確にします。 業務上必要な知識を効率的に身につけてもらうため、対象従業員は決めておきましょう。
LMSの導入を検討する
次に、LMSの導入を検討します。 必ずしもLMSを導入しなければならないことはありませんが、LMSの導入で簡単に管理・運用できます。機能や既存教材数、費用などを比較してLMSを選択しましょう。
環境を整備する
LMSの導入の検討と同時に、環境の整備も進めていきましょう。 新たにインターネット環境を整備する必要があるのか、タブレットの購入は必要か、パソコン内にLMSをインストールできるかなど、運用に必要な環境を整えましょう。
また、従業員が通勤中や自宅でeラーニングを使用する場合、個人が所有するスマートフォンやタブレットにアプリをインストールしなければならない可能性もあります。LMSが取り入れられるスマートフォンのバージョンを事前にチェックすることも大切です。
運用をスタートする
それぞれの準備が終わったら、運用がスタートします。 eラーニングをスムーズにトラブルなく運用するために、事前に運用テストをおこなったり、管理者にマニュアルを準備したり、従業員にeラーニング使用の告知をしたりなどの準備もおこなっておきましょう。
運用後は、定期的に効果測定をおこない改善を重ねます。長期的な目線で改善を進めることで、より効果のあるeラーニング研修が実現できます。
eラーニング研修の導入ポイント
eラーニングを研修に導入するときは、以下4つのポイントを確認することで効果をアップさせられます。
- 学習効果が高いコンテンツを選ぶ
- 従業員に利用してもらえる仕組みをつくる
- eラーニングだけに頼らない
- 定期的に効果分析をおこなう
1つずつ解説します。
学習効果が高いコンテンツを選ぶ
1つ目のポイントは、学習効果が高いコンテンツを選ぶことです。
eラーニングを研修に導入する目的をもとに、対象従業員をスキルアップできる教材を見極めます。
例えば、営業職であれば法人営業か・個人営業かによって充実させる教材内容が変わってきます。 自社で解決したい課題や身につけさせたいスキルを考えてから教材を選ぶことで、学習効果を高められるでしょう。 独自のノウハウを学習してほしい場合は、自社で教材をつくるようにしてください。
従業員に利用してもらえる仕組みをつくる
従業員に利用してもらえる仕組みをつくることも大切なポイントです。
受講を必須とする場合は問題ありませんが、従業員自らが教材を選択して受講させる場合、利用してもらえる仕組みづくりが欠かせません。上司との面談で明らかになった従業員の弱点を克服する教材を紹介したり、チャットで利用促進したり、ランキング機能で競わせたりなど、使いたくなる仕組みをつくりましょう。
また、「就業時間内に受講する」「時間外は特別手当を支払う」などのルールづくりも大切です。従業員の負担とならないように考慮しましょう。
eラーニングだけに頼らない
3つ目のポイントは、eラーニングだけに頼らないことです。
eラーニングはすべての研修を網羅できるわけではありません。そのため、eラーニングで知識を身につけ、従来の集合研修で実技のトレーニングやディスカッションをおこなうなど、eラーニングと集合研修を組み合わせることを検討しましょう。
また、eラーニングは基本的に1人で学習するため、コミュニケーションが不足する可能性があります。オフラインで集まってコミュニケーションを取る機会をつくり、知識やスキルを身につけられる場を設けることも検討するといいでしょう。
定期的に効果分析をおこなう
4つ目のポイントは、定期的に効果分析をおこなうことです。
eラーニングは従業員の知識やスキルレベルを上げたり、専門的なスキルを身につけたりなどの役割を持ちます。その役割を十分に発揮するためには、導入後の定期的な効果分析が大切です。 導入前に考えた目的がどの程度達成しているのかをチェックしたり、従業員の学習状況を確認したりすることで効果を分析できます。
分析することで、教材の内容を変更したり理解度の低い従業員に別コンテンツを提供したりなど、効果を上げるための施策を考えられます。
eラーニング研修で社員教育を強化しよう
インターネットを通して学習や研修をおこなえるeラーニングは、コストを抑えながら従業員のスキルを効率的に上げる研修として非常に効果的です。
eラーニングを導入するときは、目的や対象従業員を明確にしてから自社に合った教材を選択しましょう。
■eラーニングをお探しの方は、「Reloかんたんラーニング」もご参照ください。