【2024年最新版】LMSカオスマップと19のサービスを徹底解説!
AOSデータ株式会社より「EdTechカオスマップ2024版」が公開されました。カオスマップはeラーニングなどの運用に必要なLMSを選ぶ際、非常に役立ちます。本記事では、カオスマップをもとに、効果的に人材育成ができる19のLMSをご紹介します。LMSの選び方のポイントも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
「自社に合った効果的なLMSを選びたいけど、どれを選べばいいのかわからない……」という方も多いのではないでしょうか。そのようなときに役立つのがAOSデータ株式会社が公開した「EdTechカオスマップ2024版」です。本記事ではカオスマップの中で特におすすめしたいLMSや、現在注目されている19のLMSをご紹介します。LMSの選び方のポイントも解説するので、効果的な人材育成をするための参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.【2024年】LMSカオスマップを紹介
- 2.そもそもEdTech・LMSとは
- 3.EdTech・LMSが注目される背景
- 3.1.地域間の教育格差が解消できるから
- 3.2.働き方が変化しているから
- 3.3.教育の効果を向上できるから
- 4.LMS導入で得られる効果とメリット
- 5.人材育成に役立つ注目LMS10選
- 5.1.CAREERSHIP
- 5.2.AirCourse
- 5.3.eden LMS
- 5.4.Smart Boading
- 5.5.KnowledgeDeliver
- 5.6.iStudy LMS
- 5.7.Leaf
- 5.8.GLOPLA LMS
- 5.9.etudes
- 5.10.学び~と
- 6.教育効果を高めるLMSの選び方
- 6.1.自社の課題にあったLMSを見つける
- 6.2.使用用途に合ったものを選ぶ
- 6.3.必要な教材があるか確かめる
- 7.カオスマップを参考に自社に合ったLMSを導入しよう
【2024年】LMSカオスマップを紹介
AOSデータ株式会社は、教育に関連するEdTech分野の32業界クラスターを網羅した「EdTechカオスマップ2024版」を公開しました。
EdTechカオスマップ2024版の中でチェックしたいのは、「学習管理システム(LMS)」の部分です。この部分をチェックすることにより、どのようなLMSが注目されているのかというトレンドを知ることに役立ちます。
LMSの導入時には、システムを通じて従業員や企業の成長を目指せる、効果的なものを選びたいですよね。業界の動向を把握し、市場やサービスを理解できるカオスマップは、LMS選びに便利です。
そもそもEdTech・LMSとは
そもそもEdTech・LMSとは何を指すのでしょうか。カオスマップを活用するためにも、まずはEdTechとLMSの意味や特徴を確認しましょう。
EdTechとは
EdTechとは教育(Education)とテクノロジー(Technology)をかけ合わせた造語で、新しいテクノロジーを活用して教育を支援する仕組みのことです。
EdTechは教育業界をよりよくするためにおこなわれますが、対象は児童や学生だけではなく、企業での教育もEdTechに含まれます。つまり、この後解説するLMS(学習管理システム)もEdTechの1つです。
LMSとは
LMS(学習管理システム)とは、eラーニングの実施や運用に必要な教材の配信・受講者の管理などをおこなうシステムのことを言います。
オンラインで好きな時間に受講できる研修に役立つeラーニングですが、受講者(従業員)の学習状況の管理や教材の振り分けなどが煩雑というデメリットがあります。また、仕組みやサーバーづくりも必要のため、大きなコストがかかる欠点もあるでしょう。
LMSを導入すると、以下のようなことができるため、上記のデメリットを解消できます。具体的には、以下のような機能が搭載されています。
- 自社に合った教材の配信
- 自社独自教材の作成
- 従業員別のカリキュラムの作成
- テストやアンケートの作成
- 学習状況・進捗の管理
- 成績の管理やデータ化
- 導入結果の分析
これらの機能が搭載されたLMSの活用で、eラーニングの効率的・効果的な実施が可能です。教育をよりよくするシステムであるため、LMSはEdTechでも注目されているのです。
EdTech・LMSが注目される背景
EdTechやLMSは教育をよりよくするために注目されています。では、具体的にどのような課題を解決しているのでしょうか。また、どのような背景があるのでしょうか。
- 地域間の教育格差が解消できるから
- 働き方が変化しているから
- 教育の効果を向上できるから
上記3つの課題・背景について解説します。
地域間の教育格差が解消できるから
注目される背景の1つ目は、EdTech・LMSによって地域間の教育格差が解消できるからです。
複数の拠点で対面(オフライン)研修をおこなう場合、同じ資料で実施しても講師によって話す内容が異なるなど、どうしても教育内容に違いが出ます。また、新しい知識・情報を教育する場合も、伝言ゲームで同じ内容を伝えられないように離れた拠点では確かな情報を伝えられない場合もあるでしょう。
EdTech・LMSを活用すれば、同じ質・情報を同じタイミングで配信できます。テクノロジーによって教材などを統合して配信することで地域間の教育格差が出ないため、EdTech・LMSの導入が注目されているのです。
働き方が変化しているから
注目される背景の2つ目は、働き方が多様化しているからです。
例えば、契約社員や時短勤務などの働き方があります。契約社員は有期雇用であるため、数年ごとに従業員の入れ替わりがあったり入社日が異なったりすることにより一斉研修が難しくなります。時短勤務の従業員の場合も、他従業員と同じ時間に研修を受けることが難しい場合もあるでしょう。
さらに、従業員を中途採用した場合も、都度研修をおこなう必要があるため、新入社員などと同様の研修を受講させることは難しいかもしれません。
EdTech・LMSを活用すれば、入社時期や時間が関係なく同じレベルの研修を実施できます。各従業員の学習状況やレベルも確認できるため、自社内の教育をよりよい状態にすることも可能です。教育内容を統一できることからも、EdTech・LMSが注目されているのです。
教育の効果を向上できるから
注目される背景の3つ目は、教育の効果を向上できるからです。
従来の一斉研修は同じ内容を受講させるため、「十分に理解できなかった……」「私にはレベルが高かった……」という従業員が出てくる可能性があります。充実した研修を準備しても、従業員に合った教育でなければ十分な効果は出せません。
EdTech・LMSでは、テクノロジーを通して従業員一人ひとりに合った教育ができます。例えば、LMSでは学習状況や進捗度、理解度の分析により従業員ごとに教材配布が可能です。自分に合った学習をおこなうことにより、教育の効果を向上できると注目されているのです。
LMS導入で得られる効果とメリット
LMS導入で得られる効果とメリットは主に以下の3つです。
- 人材育成の効率化
- 教育コストの削減
- 生産性の向上
1つずつ解説します。
人材育成の効率化
1つ目のメリットは人材育成が効率的におこなえることです。
人材育成の効率化ができる理由として、学習状況や習熟度を把握できる点があげられます。LMSには学習状況や習熟度をデータ化する機能がついているため、データを分析することで従業員1人ひとりに最適な育成が可能です。無駄なく学習を提供できるため、人材育成の効率化につながります。
また、多数の従業員に一斉に同じ内容の学習を提供できることも、人材育成が効率的にできる理由の1つです。例えば、全従業員を対象にした会社の方針を周知させるといった研修でLMSを活用すれば、運営の手間や時間、コストをかけることなく実施できます。また、研修講師の教育方法の違いや、研修場所による環境の差などがおこらないことも嬉しいポイントでしょう。
さらに、教材の更新が簡単なこともメリットの1つ。教材に新しい情報を組み込むことが容易なため、常に最新の教育を提供できます。
教育コストの削減
2つ目のメリットは教育コストを削減できることです。
従来の集合研修では、会場費や交通費、講師への登壇費用など多くの費用がかかります。また、従業員や講師の日程調整、会場の手配などの手間もかかるでしょう。複数回研修を実施すれば、それ毎にコストがかかることになります。
LMSでは、教材をアップデートすれば多くの従業員に講座を提供できるため、集合研修のようなコストを最小限におさえられます。講師を呼ぶ場合も、録画した講座を配信すれば繰り返し受講してもらえます。
このように、LMSの導入により、コストがおさえられることや研修運営担当者の手間が減るメリットがあります。
生産性の向上
3つ目のメリットは生産性が向上することです。
LMSの活用により、効率的な学習が可能です。また、学習状況や習熟度の分析により、自社や従業員に合った学習の改善が進められます。
効率的かつ効果的な人材育成がおこなえる結果として、知識レベルの底上げがしやすくなり、知識を業務に活かすことで生産性を向上できるのです。
人材育成に役立つ注目LMS10選
本章では人材育成に役立つLMSをご紹介します。特徴や料金などをもとに自社に合ったLMSを探してみましょう。
CAREERSHIP
CAREERSHIPは2022年にクラウド型LMS市場でNo.1の売上シェアとなったLMSです。
CAREERSHIPの特徴は、従業員1人ひとりのキャリアや学習履歴を可視化して人材育成を効果的に進められることです。また、全社教育はもちろん、複数拠点をまたいだ教育、部門ごとの教育までさまざまな場面で活用できることも、効率的かつ効果的に学習を進められ1つのポイントといえます。
教材においても、既存教材の使用、自社での作成、オーダーメイドなどさまざまな方法で教材を提供ができます。自社に合わせて教材提供方法を選べることも特徴的といえるでしょう。
参考:「CAREERSHIP」公式サイト
AirCourse
AirCourseは動画研修が受け放題のLMSです。
AirCourseでは、5000本以上の既存教材を月額200円/ユーザー数から受講できます。新入社員・若手社員・中堅社員・管理職の階層別の教材はもちろん、営業スキルやITスキルなど部門や職種別の教材も用意されています。
既存教材の利用だけでなく、自社オリジナルの教材の作成・配信も可能です。「既存教材では学べない自社独自のスキルを身につけてほしい」という企業にもぴったりなLMSでしょう。
参考:「AirCourse」公式サイト
eden LMS
eden LMSは初心者でも簡単に利用できるLMSです。
eden LMSの特徴は教材作成と配信の操作が容易であることです。PowerPointデータからナレーションつきスライドショーが作成できたり、従来の研修で使用していた動画や音声などをアップデートして教材を作成できたりします。教材作成に不安のある企業にぴったりなLMSではないでしょうか。
また、集合研修や実技の講習の受講管理や参加者募集にも活用できることも特徴の1つです。オンライン・オフラインを合わせた人材育成全体のデータを管理できます。
参考:「eden LMS」公式サイト
Smart Boading
Smart Boadingはeラーニングに加えOJT、対面研修にも対応するLMSです。
Smart Boadingの特徴はeラーニングと実践研修ができることです。eラーニングでの動画視聴で学んだ知識をライブ型のオンラインレッスンで実践することで、知識をしっかりと身につけられます。オンラインレッスンはプロの講師が担当するため、的確なフィードバックをもらえるでしょう。
また、Smart Boadingのサービスは会社に合わせたオリジナルを提供してくれます。効率的に課題解決や人材育成を実現できると期待できます。
参考:「Smart Boading」公式サイト
KnowledgeDeliver
KnowledgeDeliverは教材作成から運用管理までeラーニングに必要な機能を豊富にそろえたLMSです。
KnowledgeDeliverの特徴は教材作成や配信に特化していることです。従来の研修で使用していたPowerPointやPDFの資料を活用すれば、あらゆる教材を作成できます。作成した教材配信後は、質問機能やテスト受験・分析機能、教材割り当て機能、学習管理などで学習サポートや運用管理が可能です。
eラーニング教材の作成、受講、運用まで1つのLMSで完結させたい企業にぴったりでしょう。
参考:「KnowledgeDeliver」公式サイト
iStudy LMS
iStudy LMSはeラーニングや集合研修の運用やユーザー管理を得意とするLMSです。
iStudy LMSの特徴は管理がしやすいことです。複数日程集合研修があっても、いつ・誰が参加するのか、どのような結果だったのかを簡単に管理できます。eラーニングにおいても、受講履歴や結果を集計してデータを出力してくれるため管理はもちろん、人材育成を運用しやすくなります。
あらゆる管理が自動化されているため、人材育成の担当者の業務効率を向上させられるでしょう。
参考:「iStudy LMS」公式サイト
Leaf
Leafは320万人が利用するLMSで、用途に合わせた複数のサービスが提供されています。
eラーニング・Web研修・集合研修など多くの教育に対応する「Leaf Lightning」や、毎月最新教材が配信される「Leaf inorder」、教育に加え人事評価も可能な「Leaf Basic」などさまざまなコースがあり、ニーズに合わせて選択できます。
参考:「Leaf」公式サイト
GLOPLA LMS
GLOPLA LMSは導入後も人材育成をサポートしてくれるLMSです。
導入後の運用はもちろん、自社に合った研修はどのようなものかを設計してくれるなど効果的な人材育成を叶えるサポートを実施してもらえます。6,500社以上をサポートした経験で積み重ねたノウハウをもとにサポートしてくれるため、自社に合ったサービスを提供してくれるでしょう。
参考:「GLOPLA LMS」公式サイト
etudes
etudesは専門家監修の教材を利用できるLMSです。
etudesのeラーニングの特徴は、動画視聴で知識をインプットした後アウトプットできる演習までがセットになっていることです。見るだけでなく実践しながら取り組めることで、従業員のモチベーションを向上させ実際の業務に活かしやすくなるでしょう。
また、従業員に必要な教材がわかるWebサイトがあるため、「どの従業員に何を学習させればいいかわからない…」という場合でも安心です。
参考:「etudes」公式サイト
学び~と
学び~とは簡単に自社オリジナル教材を作成できるLMSです。
学び~との特徴は、従来の研修で活用していたPowerPointからスライドが作成できることです。動画や音楽の挿入も可能なため、よりわかりやすい教材が作成できるでしょう。教材作成が難しい方には、教材作成のプロがサポートしてくれます。
はじめてeラーニングやLMSを取り入れる方やより効果的な教材がつくりたい企業にぴったりではないでしょうか。
参考:「学び~と」公式サイト
教育効果を高めるLMSの選び方
19のLMSを紹介してきましたが、どのLMSを選べばいいのかお悩みの方も多いでしょう。では、教育効果を高められるLMSはどのように選べばいいのでしょうか。選び方のポイントは以下の3つです。
- 自社の課題にあったLMSを見つける
- 使用用途に合ったものを選ぶ
- 必要な教材があるか確かめる
1つずつ解説します。
自社の課題にあったLMSを見つける
1つ目のポイントは自社の課題にあったLMSを見つけることです。
「社内教育の現状はどうか」「どのようなスキルを身につけさせたいか」などを明確にしましょう。例えば、リーダーの教育が不十分でプロジェクトが効率的に進まないことが課題だとします。その場合はリーダーに必要なマネジメントスキルやコミュニケーション能力を身につける必要があります。LMSを選ぶときにリーダー研修に必要な既存教材があるかなどをチェックすれば、自社に合ったLMSを選べるでしょう。
他にも、現場の活性化を図るために各部署に必要な知識を身につけさせたい場合にはオリジナル教材を作成できるLMSを選ぶなどの方法があります。
自社の課題や身につけさせたい知識を明確にし、それらに合ったLMSを見つけましょう。
使用用途に合ったものを選ぶ
2つ目のポイントは、使用用途に合ったものを選ぶことです。
LMSにはそれぞれ特徴的な機能があります。スケジュール管理、学習管理、教材作成など「LMSで何を実現したいのか」を明確にして選びましょう。
必要な教材があるか確かめる
3つ目のポイントは必要な教材があるか確かめることです。
教材作成ツールが必要なのか、既存教材はどのような種類があるのかを確認しましょう。例えば、「新入社員にビジネスマナーを学ばせたい」場合は既存教材、「自社独自の営業ノウハウを学んでほしい」という場合には自社で作成したものやオーダーメイドしたものなど、学習ニーズや課題に合わせて教材を選ぶことが大切です。
カオスマップを参考に自社に合ったLMSを導入しよう
LMSは人材教育において役立つシステムです。しかし、自社に合ったLMSでなければ十分な効果を得られないかもしれません。
自社の課題や導入目的を明確にしたうえで、今回ご紹介したカオスマップ内やおすすめのLMSの特徴を参考に自社に合ったLMSを導入しましょう。