
【企業向け】育児中の社員に在宅勤務をしてもらうメリットは?
共働き家庭が多くなっている現代社会では、企業で働きながら育児を行う社員も珍しくなくなってきています。
そんな社員に長く勤めてもらうためには、企業側から育児中の社員を支援することが求められます。
育児中の社員が家庭と仕事の両立を図りながら最大限のパフォーマンスを発揮できるような環境を整えることは、結果として企業の持続可能な成長にもつながるのです。
この記事では、育児中の社員に向けた特別な支援方法と、在宅勤務の導入に伴う具体的な施策について詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.育児中の社員に在宅勤務を導入するメリット
- 1.1.優秀な人材の確保と定着
- 1.2.企業イメージの向上
- 1.3.コスト削減
- 2.在宅勤務導入のための具体的施策
- 2.1.テクノロジーの導入
- 2.2.コミュニケーションの確立
- 2.3.業績評価の見直し
- 3.育児をしている社員への在宅勤務以外の支援方法
- 3.1.フレックスタイム制度の導入
- 3.2.育児休暇制度の充実
- 3.3.子どものための在宅保育サポート
- 4.在宅勤務の導入は育児がしやすい環境作りにつながる
育児中の社員に在宅勤務を導入するメリット
在宅勤務を導入することで、社員にとってはもちろん、企業側もいくつかのメリットを享受できます。
ここでは、在宅勤務の導入が企業にもたらす主なメリットについて詳しく解説します。
優秀な人材の確保と定着
在宅勤務の導入は、優秀な人材の確保と定着において重要な役割を果たします。
特に、育児と仕事を両立したいと考える人材にとって、在宅勤務を取り入れている企業は魅力的です。
在宅勤務の導入がもたらすメリット
柔軟な働き方が可能な企業では、従業員の転職意向が低くなり、長期間にわたって貴重な人材を確保できる可能性が高まります。
また、在宅勤務の導入は、企業の採用競争力を向上させる要因にもなります。
多様な働き方を求める求職者が増えている現代において、こうしたニーズに対応できる企業は他社との差別化を図りやすく、優秀な人材を惹きつけることができます。
求職者のニーズの変化調査データ
実際のデータからも、柔軟な働き方を希望する人が増加していることが示されています。
例えば、次のような実際の調査データがあります。
- パーソル総合研究所の「働く10,000人成長実態調査2022」によれば、好きな時間や場所で働くといった自由な働き方を希望する人は、2016年から2022年にかけて20~30代の社員で増加傾向にあります。
- 特に20代前半では、2022年に約52%が好きな時間、約44%が好きな場所で働くことを希望していることが明らかになっています。
- マイケル・ペイジの「人材トレンド2024」によると、フレキシブルな働き方の可否は転職希望者にとって重要な条件の一つとなっています。
- コロナ禍を経てテレワークを経験した多くの人々が、オフィス勤務への回帰に伴い、より柔軟な働き方を求める傾向が強まっています。
これらのデータを踏まえると、多様な働き方を求める人が増えていることが明らかです。
したがって、在宅勤務の導入は、優秀な人材の確保と定着に寄与する重要な施策であるといえるでしょう。
企業イメージの向上
在宅勤務を含む柔軟な働き方の推進は、企業の社会的評価を向上させる効果があります。
特に、育児中の社員を支援する取り組みは、社員だけでなく社会全体からの信頼を得る要因となります。
これにより、企業は「社員を大切にする会社」として認知され、ブランドイメージの向上が期待できます。
ステークホルダーへの影響
さらに、このような取り組みは顧客や取引先、投資家などのステークホルダーに対しても好印象を与えます。
例えば、SDGs(持続可能な開発目標)に関連する社会貢献活動としてアピールすれば、企業の社会的責任(CSR)を果たしていると評価されやすくなります。
SDGs(持続可能な開発目標)の中には、ジェンダー平等の推進や働きがいのある経済成長と雇用の促進など、労働環境や社会参加に関連する項目があります。
在宅勤務を含む柔軟な働き方は、これらの目標に貢献する形で、より多様な人材が働きやすい環境を整えることになります。
そのため、結果として企業価値の向上や長期的な信頼関係の構築につながるでしょう。
データに基づく評価
実際のデータからも、柔軟な働き方の推進が企業イメージの向上に寄与することが示されています。
例えば、経済産業省の「平成26年度ダイバーシティ経営企業100選」では、多様な人材の活躍推進に取り組む企業が選定されており、これらの企業は社会的評価の向上を実現しています。
これらのデータを踏まえると、在宅勤務を含む柔軟な働き方の推進は、企業の社会的評価やブランドイメージの向上に寄与する重要な施策であることがわかります。
コスト削減
在宅勤務の導入は、育児中の社員を支援するだけでなく、企業のコスト削減にも寄与します。
1.離職率の低下による採用・育成コストの削減
在宅勤務が可能になれば、育児を理由とした離職を防ぐことができます。
離職率が下がれば、新たな人材の採用や育成にかかるコストを抑えられます。
実際のデータでも、テレワークの導入が離職率の低下につながることが示されています。
- テレワーク導入による影響: 20~30代女性の離職率が半減(HUMAN CAPITAL サポネット)。
- 育児休業制度の利用と離職率: 利用しなかった場合の離職率は 20.4%、利用した場合は 8.3%(リクルートワークス研究所)。
2.通勤費の削減
在宅勤務が増えると、通勤にかかる交通費の負担が軽減されます。
特に、通勤手当を支給している企業にとっては、経費の直接的な削減が可能です。
3.オフィス維持費の削減
在宅勤務の拡大により、オフィスの使用頻度が下がることで、以下のコスト削減が見込めます。
- 光熱費・備品費用の削減: オフィスの使用時間が減ることで、電気代や消耗品のコストを抑えられる。
- オフィス移転の可能性: 社員全員が出社する必要がなくなれば、より家賃の低いオフィスへの移転も選択肢となる。
このように、在宅勤務の導入は、育児中の社員の働きやすさを向上させるだけでなく、企業の運営コストを大幅に削減する有効な施策といえます。
在宅勤務導入のための具体的施策
在宅勤務の導入を成功させるためには、入念な計画と戦略が不可欠です。
以下では、そのための具体的な施策について解説します。
テクノロジーの導入
在宅勤務を効果的に導入するためには、テクノロジーの活用が欠かせません。
特に、育児中の社員にとっては、業務の効率化やコミュニケーションの円滑化を図るためのツールが重要です。
例えば、具体的には次のようなツールが活用できます。
- オンライン会議ツールやタスク管理アプリを導入することで、離れた場所にいてもチームメンバーとの情報共有がスムーズに行えます。
- クラウドベースのデータストレージを活用することで、必要な資料やデータにいつでもアクセスできる環境を整備できます。
こうしたテクノロジーの導入は、育児中の社員が限られた時間の中で効率的に業務を進めるための大きな助けとなります。
同時に、企業全体としての生産性向上にもつながるため、積極的に取り入れるべき施策と言えるでしょう。
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コミュニケーションの確立
育児中の社員にはコミュニケーションの配慮も大切です。
在宅勤務やフレックス勤務でほかの社員と接する機会が減るため、孤立感を防ぐためのサポートが求められます。
具体的には、
- 定期的なオンラインミーティングや1on1ミーティングを行うことで、在宅勤務を行う社員の状況を把握しやすくなります。
- チャットツールを活用して、気軽に質問や相談ができる環境を整えることも有効です。
さらに、育児を行う社員への配慮を示したコミュニケーションを心がけることも、社員の安心感や信頼感につながります。
こうした取り組みは、育児中の社員がモチベーション高く業務に取り組むための基盤となります。
♦オンラインでのコミュニケーションの成功事例などについては次の記事で詳細を紹介しています♦
併せて、是非ご覧ください:社内コミュニケーション活性化の成功事例12選!
業績評価の見直し
在宅勤務を導入すると、従来の勤務時間やオフィスでの成果に基づく評価方法が適さない場合があります。
特に、育児中の社員にとっては、柔軟な働き方を実現するためにも、公平かつ適切な業績評価基準が必要です。
具体的な策としては、業務の達成度やアウトプットを重視した評価方法への切り替えが挙げられます。
また、評価プロセスにおいて、社員自身の意見を考慮した仕組みを導入すれば、納得感のある評価が可能になります。
業績評価の見直しは、育児中の社員が安心して在宅勤務を続けられるだけでなく、企業全体としての透明性や信頼性を高める重要な施策と言えるでしょう。
育児をしている社員への在宅勤務以外の支援方法
在宅勤務に限らず、より柔軟な制度を整えることが、育児をしている社員を手厚くサポートし、受けられるメリットは大きくなるでしょう。
実際に、企業は育児をしている社員にどのような支援を実施すべきか、具体的な支援方法について詳しく見ていきましょう。
フレックスタイム制度の導入
フレックスタイム制度の導入は、育児中の社員にとって有効な支援手段の1つです。
フレックスタイム制度とは、あらかじめ定めた総労働時間の範囲内で、働く人が自分で始業時間と終業時間を決められる制度のことを指します。
フレックスタイム制度を導入すると、社員は自分の仕事の開始時間や終了時間を柔軟に調整できるため、育児との両立がしやすくなります。
例えば、朝は子どもを保育園に送り届け、その後に仕事を始めるといったスケジュールを組めます。
フレックスタイム制度があると、育児に対する負担が軽減されるだけでなく、家庭での時間をしっかり確保できるため、社員の満足度や仕事への集中力の向上が期待できます。
フレックスタイム制度は、育児中の社員が家庭と仕事のバランスを取りやすくなるだけでなく、企業としても社員のパフォーマンスを最大限に引き出すことができる重要な施策と言えるでしょう。
育児休暇制度の充実
育児休暇制度の充実は、育児をする社員にとって不可欠な支援策です。
企業がこの制度を整えることで、社員は安心して育児に専念でき、仕事との両立もしやすくなります。
育児休暇制度が充実していれば、社員は子どもの成長に合わせた適切なタイミングで復職を計画できます。
多くの企業では、法定の育児休暇期間を超えて延長可能な独自の制度を設けており、柔軟な選択肢があることが社員の満足度向上につながります。
また、育児休暇後のスムーズな復職を支援することも重要です。
- 復職プログラムの導入: 短時間勤務やリモートワークの選択肢を提供する。
- 相談窓口の設置: 育児と仕事の両立に関する不安を解消できるよう、専門の相談窓口を設ける。
育児休暇制度を充実させることで、企業は社員のワークライフバランスを支援し、働きやすい環境を提供できます。
仕事と育児の両立は容易ではありませんが、企業の理解と支援があれば、社員は自分のライフステージに合わせた働き方を実現できるのです。
子どものための在宅保育サポート
在宅勤務を行う育児中の社員にとって、どのように子どもの世話をするかは大きな課題です。
そこで注目されているのが、企業による在宅保育サポートの提供です。
この取り組みによって、社員は安心して業務に集中できる環境が整います。
例えば、
-
サービス事業者が提供するオンライン学習プログラムなどを活用すれば、子どもが自宅で楽しく過ごせる環境を整えることが可能です。
- こうしたプログラムには、遊びや学習の時間が含まれており、子どもはプロのサポートを受けながら過ごせます。
- 福利厚生で、一時保育やベビーシッターの補助を行うことで、どうしても預けなくてはいけない場合に、金銭面の心配を取り除くサポートができます。
子どものための在宅保育サポートを導入することにより、育児をしている社員はより効率的に、そして安心して業務に取り組めるようになります。
仕事と育児の両立を支援するこうした施策は、社員の満足度や企業へのロイヤルティを向上させる重要な要素となります。
♦リロクラブでは、こうした在宅保育のサポートもカバーしています。♦
次の資料に、詳細なサービス内容が記載されておりますので、併せてご覧ください。
在宅勤務の導入は育児がしやすい環境作りにつながる
育児をしながら働く社員を支援する取り組みは、社員の満足度や企業への信頼感を高めるだけでなく、結果として企業全体の生産性や業績の向上にも寄与します。
フレックスタイム制度や育児休暇制度の充実、在宅勤務のためのテクノロジーの活用など、企業が積極的に施策を導入すれば、育児と仕事を両立しやすい環境を整えられます。
これらの取り組みは、企業と社員の双方にとって、より良い未来を築く要素になり得るはずです。
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