
ストレス耐性が職場に与える影響と高めるためのアプローチ
大小の違いはあっても、ビジネスの場でストレスは避けられない問題です。日々の業務や人間関係など、従業員がストレスを抱える要素は多くあります。
しかし、似たような事象によるストレスでも従業員によって受け止め方は異なります。これは、個人によってストレス耐性に差があるからです。
この記事では、ストレス耐性が職場に与える影響や従業員がストレス耐性を高めるための効果的なアプローチについて解説します。
目次[非表示]
- 1.ストレス耐性とは何か
- 1.1.ストレス耐性の定義
- 1.2.個人や企業においてストレス耐性が求められる理由
- 1.3.ストレス耐性がパフォーマンスに与える影響
- 2.ストレス耐性に影響を与える6つの要素
- 2.1.ストレスを感知する能力
- 2.2.ストレスを回避する能力
- 2.3.ストレスを処理する能力
- 2.4.ストレスを転換する能力
- 2.5.ストレスに対する経験
- 2.6.ストレスを受け入れる容量
- 3.ストレス耐性が高い人と低い人の特徴
- 3.1.ストレス耐性が高い人の特徴とは
- 3.2.ストレス耐性が低い人の特徴とは
- 4.従業員のストレス耐性を向上させる効果
- 4.1.問題解決能力が向上する
- 4.2.感情のコントロールがしやすくなる
- 4.3.エンゲージメントが向上する
- 4.4.離職率が低減しやすくなる
- 5.ストレス耐性が低い従業員への対策
- 5.1.適切な労務管理の徹底
- 5.2.ストレスチェックとフォローアップの実施
- 5.3.レジリエンストレーニングの導入
- 5.4.社内コミュニケーションの促進
- 5.5.柔軟な働き方の導入と推進
- 5.6.健康増進プログラムの提供と推進
- 6.従業員のストレス耐性を改善して組織のパフォーマンスを上げよう
ストレス耐性とは何か
まずはストレス耐性がどのようなものを指すのかについて解説します。
ストレス耐性の定義
ストレス耐性とは、ストレッサー(ストレスを抱く要因)に対する抵抗力のことを指します。ストレスを感じたときにどれだけ適応できるかを示す能力のことです。同じストレスでも人によって受け止め方が異なるのは、このストレス耐性が個人によって違うためです。
ストレス耐性が高い人は、ストレスのかかる状況に直面しても冷静に対処し、問題解決に向けて行動できます。一方、ストレス耐性が低い人は、ストレスに対して過度に反応し、拒絶する傾向があります。
ストレス耐性は生まれつきの性格や資質によるものというイメージがありますが、経験や学習によって向上させることが可能です。
個人や企業においてストレス耐性が求められる理由
現代のビジネスシーンでストレス耐性が重要視される理由は多岐にわたります。
2024年に発表された厚生労働省の調査によると、2022年から2023年の調査期間中にメンタルヘルス不調に陥って1カ月以上の休職や退職があった事業所は全体の13.5%(表1)でした。おおよそ7つに1つの事業所でメンタルヘルス不調が起きているということになります。
さらに、新しい技術の誕生やグローバル化に伴ってビジネスは急速に変化し、不確実性が増大しつつあります。こうした状況下では、従業員のストレスは蓄積しやすい傾向にあります。
こうした状況で従業員がストレスをうまく消化できずにメンタルヘルス不調に陥ると、生産性の低下や離職にもつながります。
表1
ストレス耐性がパフォーマンスに与える影響
ストレス耐性は、個人および組織のパフォーマンスに大きな影響を与えます。高いストレス耐性を持つ従業員は、プレッシャーがかかる場面でも冷静に判断し、効果的に業務を遂行できます。こうした従業員が多いと組織全体のパフォーマンスは高くなりやすいです。
一方、ストレス耐性が低い場合、ミスの増加、生産性の低下、対人関係の悪化など、業務の遂行にあたってネガティブな影響が現れます。したがって、企業はストレス耐性の向上を組織の重要な課題として認識することが求められます。
ストレス耐性に影響を与える6つの要素
ストレス耐性は複数の要素から構成されており、これらの要素を理解し、適切に対処することで、ストレス耐性を高めることができます。以下に、ストレス耐性に影響を与える6つの主要な要素を解説します。
ストレスを感知する能力
ストレスを感知する能力は、ストレスの原因(ストレッサー)に気づく能力を指します。ストレス感知能力が高い人は、自分の心身の状態や周囲の環境変化に敏感で、ストレスの兆候を早期に察知することができます。
一方、ストレス感知能力が低い場合、ストレッサーに気づかず、結果的にストレスを感じにくくなる傾向があります。自覚がないままストレスが蓄積しやすいので、気づいたときは深刻なメンタル不調に陥っているといった事態が起きかねません。
ストレスを回避する能力
ストレスを回避する能力は、ストレッサーを避けたり、その影響を最小限に抑えたりする能力を指します。ストレス回避能力が高い人は、ストレスフルな状況を事前に予測し、適切な対策を講じることが可能です。
場面に応じて柔軟に対応できる人は、ストレス回避能力が高いとされています。例えば、業務の優先順位を適切に設定し、負担を分散するように動くことができます。
ストレスを処理する能力
ストレスを処理する能力は、ストレッサーそのものを解決したり、弱めたりする能力を指します。ストレス処理能力は、問題解決能力や対人スキルと密接に関連しています。
ストレス処理能力が高い人は、ストレスの原因を特定し、効果的な対策を立てることが可能です。例えば、業務で問題に直面した際に、情報収集と分析を行い、適切な解決策を見出すことができます。また、対人関係のストレスに対しても、効果的なコミュニケーションを通じて問題を解決する能力を持っています。
ストレスを転換する能力
ストレスを転換する能力は、ストレスを前向きに捉え、ポジティブな方向に変換する能力を指します。ストレス転換能力が高い人は、困難な状況をチャンスや成長の機会として捉えることができます。
例えば、失敗を学びの機会と捉えられる人はストレス転換能力が高いと言えます。このような人は、ネガティブな出来事から価値ある教訓を引き出し、将来の成功につなげることができるのです。
ストレスに対する経験
ストレスに対する経験は、過去にどれだけストレッサーに直面し、対処してきたかの経験値を指します。同じようなストレッサーに直面して繰り返し対処すると、ストレス耐性が高まるとされています。
経験豊富な従業員は、過去の対処法を活かして新たなストレス状況にも効果的に対応できる傾向があります。例えば、複数のプロジェクト管理で困難を経験した従業員は、プロジェクト管理に関連するストレスに対して、適切に対処できる傾向が高いと言えるでしょう。
ストレスを受け入れる容量
ストレスを受け入れる容量は、どれだけのストレスを受け入れ、耐えられるかの容量を指します。
ストレス容量は、健康状態や環境の変化によって変動します。十分な睡眠や適度な運動を取っているときはストレス容量が高い従業員も、過労や体調不良のときは通常よりもストレスに弱くなりがちです。
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ストレス耐性が高い人と低い人の特徴
ストレス耐性の程度は、個人の行動や思考パターンに大きな影響を与えます。ここでは、ストレス耐性が高い人と低い人の特徴を比較し、それぞれの傾向について解説します。
ストレス耐性が高い人の特徴とは
ストレス耐性が高い人は、困難な状況下でも適切に対応し、心身の健康を維持する能力に優れています。まずはストレス耐性が高い人の主な特徴を挙げます。
冷静に対処できる
ストレス耐性が高い人は、プレッシャーのかかる状況下でも冷静さを保つことができます。したがって感情的になりすぎず、論理的に思考し、適切な判断を下す能力に優れています。例えば、期日が迫る中でも焦らず、優先順位を適切に設定し、効率的に業務をこなすことができます。
前向きな思考を持っている
ストレス耐性の高い人は、困難な状況をチャレンジや成長の機会として捉える傾向があります。ストレス耐性のある人は失敗を恐れず、むしろそこから学びを得ようとする姿勢を持っています。この前向きな思考は、ストレスフルな状況下でも希望を持ち続け、モチベーションを維持するのに役立ちます。
いざというときに他人に頼ることができる
ストレス耐性が高い人は、自身の限界を理解し、必要に応じて他人の助けを求めることができます。したがって強固な人間関係を築き、周りの力を借りながら仕事を進められます。例えば、多くの業務を抱えることになっても、同僚や上司に適切に協力を依頼できる従業員は、ストレス耐性が高いです。
ストレス耐性が低い人の特徴とは
続いて、ストレス耐性が低い人の主な特徴を挙げます。ストレス耐性が低い人は、ストレスフルな状況に直面したときに適切に対処することができず、心身の健康を維持するのに苦労しがちです。
感情的に反応してしまうことが多い
ストレス耐性が低い人は、プレッシャーがかかる状況で冷静さを失ってイライラしたり、不安になったりすることが多いです。
期日が近づくと過度に焦り、ミスを重ねたり、周囲とのコミュニケーションが上手くいかなくなったりすることがあります。
気持ちの切り替えが苦手
ストレス耐性の低い人は、ネガティブな出来事や感情から抜け出すのに時間がかかります。失敗や批判を受けると、ネガティブな印象だけが残って引きずってしまうことが多いです。叱られた経験がトラウマになって、今後の業務が消極的になる人も、ストレス耐性があまり高くない傾向にあります。
完璧主義な傾向がある
ストレス耐性が低い人の中には、完璧主義的な傾向を持つ人が多くいます。些細なミスも許せず、常に高い基準を自分に課しているため、不必要なストレスがたまりがちです。完璧主義は質の高い業務を生み出すこともありますが、あまりにも極端だと業務の遅延や過度の自己批判につながり、心身の疲労を招く可能性があります。
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ストレスをため込んでしまう従業員は、突然の離職につながることも少なくありません。
定期的にストレスチェックを実施し、従業員の心身の健康を可視化することが重要です。
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従業員のストレス耐性を向上させる効果
従業員のストレス耐性を向上させることは、個人の健康だけでなく、組織全体のパフォーマンス向上にも大きく寄与します。ここでは、ストレス耐性の向上がもたらす主な効果について解説します。
問題解決能力が向上する
ストレス耐性が向上すると、従業員の問題解決能力が改善されます。ストレスフルな状況下でも冷静さを保ち、論理的に思考できるようになるため、複雑な課題に対しても効果的なアプローチを取ることができます。
例えば、予期せぬトラブルが発生した際も、パニックに陥ることなく状況を分析し、適切な対策ができます。これにより、問題の早期解決や、潜在的なリスクの回避が可能となり、組織全体の生産性向上につながります。
さらに、ストレス耐性の高い従業員は、困難な状況を学びの機会として捉える傾向があるため、問題解決を通じて継続的に成長し、スキルを向上させることができます。
感情のコントロールがしやすくなる
ストレス耐性の向上は、従業員の感情コントロール能力の改善にも貢献します。高いストレス耐性を持つ人は、プレッシャーのかかる状況下でも感情的な反応を抑え、適切な行動を取ることができます。
冷静に対処できる従業員が多い組織では、同僚や上司とのコミュニケーションも円滑になりやすいです。また、顧客対応においても、困難な状況でも感情的にならず、プロフェッショナルな態度を維持することができます。
エンゲージメントが向上する
従業員のストレス耐性が向上すると、職場におけるエンゲージメントも高まります。ストレスに適切に対処できるようになることで、仕事に対する前向きな姿勢や熱意が維持されやすくなります。
高いストレス耐性を持つ従業員は、困難な課題を乗り越える経験を通じて、自己効力感や達成感を得ることができます。これにより、仕事への意欲が高まり、より積極的に業務に取り組むようになります。
また、ストレス耐性の向上は、職場環境の改善にもつながります。従業員同士のサポートが活発になり、チームワークが強化されることで、組織全体の一体感が醸成されやすくなります。
離職率が低減しやすくなる
従業員のストレス耐性向上は、組織の離職率低減にもつながります。高いストレス耐性を持つ従業員は、職場でのプレッシャーや困難に適切に対処できるため、心身の健康を維持しやすく、メンタル不調による離職につながりにくいです。
ストレス耐性が高い従業員は、仕事上の課題を成長の機会として捉える傾向があるため、困難な状況に直面してもすぐに退職を考えるのではなく、問題解決に取り組もうとします。
そして、ストレス耐性の向上は、ワークライフバランスの改善にもつながります。仕事のストレスを適切に管理できることで、プライベートの充実度も高まり、生活満足度が向上します。仕事もプライベートも充実した従業員は離職しにくい傾向があるため、従業員の定着率が向上しやすくなり、組織の安定性と生産性の向上につながります。
ストレス耐性が低い従業員への対策
ストレス耐性が低い従業員への適切な支援は、個人の成長と組織の生産性向上に不可欠です。ここでは、企業が取り組むべき効果的な対策について詳しく解説します。
適切な労務管理の徹底
適切な労務管理は、ストレス耐性の向上に大きく寄与します。労務管理を徹底することで、従業員の心身の健康を守り、ストレスフルな環境を改善することができます。
具体的には、以下のような施策が効果的です。
参考:「職場におけるメンタルヘルス対策の現状等」(厚生労働省)
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休暇の確保
有給休暇の取得を促進し、適切な休息時間を確保します。
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業務負担の調整
従業員の能力と経験に応じて適切な業務量を割り当てます。過度な負担を避けることで、ストレスの蓄積を防ぎます。
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労働時間の管理
長時間労働を抑制し、適切な勤務時間を維持します。
- 定期的な面談
上司と部下の1on1ミーティングを実施し、業務上の課題や悩みを早期に把握・解決します。
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ストレスチェックとフォローアップの実施
ストレスチェックの導入とそのフォローアップは、従業員のストレス状態を把握し、適切な対策を講じるために重要です。
そもそもストレスチェックとは、従業員のストレスレベルを調査してメンタルヘルス不調を未然に防ぐための取り組みを指します。労働安全衛生法にもとづき、従業員が常時50人以上の事業所では年1回の実施が義務付けられています。また50人未満の企業へも義務化拡大の方針となりました。
ストレスチェックでは従業員が感じている仕事の負担、職場の人間関係、心身の状態などについてアンケート形式で調査します。
ストレスチェックそのものにはストレス耐性を強化する効果はありませんが、チェック結果をもとに強いストレスを感じている従業員を把握することに役立ちます。こうした従業員にフォローアップを実施すれば、従業員のストレス耐性を改善することが期待できるでしょう。
また、ストレスチェックでは結果をもとに職場全体のストレス状況を把握する集団分析を行います。個々のデータを部署やグループごとに集計・分析してストレス要因を見つけ、職場環境の改善に役立てることができます。
ストレスチェックは産業医やメンタルヘルスの専門家と連携して行う取り組みです。したがって専門的な視点を取り入れたストレス耐性の改善が期待できるのも、メリットと言えるでしょう。
▶記事を読む:50人未満の企業でもストレスチェックは義務化?準備の進め方とは
【チェック結果を活用するためのフォローアップ施策例】
- 個別面談
強いストレスを抱えている人には産業医との面談を提案し、適切なサポートを提供します
- 職場環境の改善
ストレス要因となっている職場の課題を特定し、改善策を講じます。
- メンタルヘルス研修
ストレスへの対処法や心の健康維持に関する研修を実施します。
- 相談窓口の設置
従業員が気軽に相談できる窓口を設け、早期のストレス改善を可能にします。
レジリエンストレーニングの導入
レジリエンストレーニングは、ストレスや困難な状況に対する回復力を高めるためのプログラムです。このトレーニングを導入することで、従業員のストレス耐性を効果的に向上させられます。
レジリエンストレーニングでは、ポジティブ思考の育成、問題解決スキルの向上、感情のコントロール、マインドフルネスの実践などを行います。
レジリエンストレーニングを通じて、従業員は自身のストレス耐性を高め、より健康的で生産性高いく業務を行えるようになります。
社内コミュニケーションの促進
従業員間のコミュニケーションを促進することは、ストレス耐性の向上に大きな影響を与えます。良好なコミュニケーションは、相互サポート体制を構築し、ストレスの軽減と問題解決能力の向上につながります。
従業員間のコミュニケーションがストレス耐性に与える良い影響は以下の通りです。
- 情報共有の円滑化:業務上の問題や課題を早期に共有し、解決できます。
- 相互サポートの強化:困難な状況でも同僚や上司からの支援を得やすくなります。
- 孤立感の解消:チームの一員としての所属感が高まり、精神的な安定につながります。
- ストレス解消の機会:カジュアルな会話を通じて、ストレスを発散できます。
コミュニケーションを促進するには、1on1ミーティングの実施や部署や部門を超えた交流イベントの開催、職場で自由に対話ができる空間の設置などがあります。組織や従業員の特性によってベストな施策は異なるため、使い分けるようにしましょう。
柔軟な働き方の導入と推進
柔軟な働き方は一見従業員の管理が難しくなってメンタルヘルスの把握が難しくなると思われがちですが、ストレスになり得る要因を軽減することが可能です。多様なライフスタイルに対応できる働き方を認めれば、結果的にストレス耐性を高められる効果も期待できます。
柔軟な働き方を社内に導入するには、以下のようなポイントを押さえておきましょう。
段階的な導入 |
試験的に一部の部署や従業員から始め、徐々に拡大します。 |
IT環境の整備 |
リモートワークに必要なツールやセキュリティ対策を導入します。 |
評価制度の見直し |
成果主義の評価を取り入れ、勤務時間や場所に縛られない評価方法を確立します。 |
従業員教育 |
新しい働き方に適応するためのトレーニングを実施します。 |
フィードバックの収集 |
定期的に従業員の意見を聞き、制度の改善に活かします。 |
健康増進プログラムの提供と推進
健康増進プログラムは、従業員の身体的・精神的健康を促進し、ストレス耐性を高めるための重要な施策です。これらのプログラムは、従業員の健康意識を向上させ、ストレス管理能力を高めます。
健康増進プログラムは、従業員の健康状態を改善し、疾病を予防することを目的とした総合的な取り組みです。具体的には、運動促進、栄養指導、メンタルヘルスケア、生活習慣改善などの要素を含みます。身体的な健康を重視しているように思われがちですが、身体の健康と精神の健康はリンクしています。したがって、メンタルヘルスも改善するというわけです。
加えて、健康増進プログラムは健康の自己管理についても学ぶため、従業員が自分自身でメンタルヘルスを維持するための方法も学べます。
健康増進プログラムの実施によって従業員のストレス耐性が向上し、組織全体の健康度と生産性が改善されます。健康増進プログラムは、従業員のウェルビーイングを支援し、長期的な組織の成功につながる重要な投資と言えるでしょう。
従業員のストレス耐性を改善して組織のパフォーマンスを上げよう
今回は従業員のストレス耐性について解説しました。同じ職場の人や取引先と仕事をするうえで、ストレスとなり得る要因を完全に0にするのは難しいです。しかし、ストレス耐性が高い人はこうしたストレスも自分なりに解釈し、力に変えることができます。ストレスに自分の心身の健康を乱されるリスクも少ないため、メンタルヘルスの不調にも陥りにくいです。
ストレス耐性の程度は従業員の生まれ持った素質と思われがちですが、トレーニング次第では改善が可能です。メンタルヘルスが課題になっている現代では、企業や組織が主体になってストレス耐性の改善に取り組むことが大事になってくるでしょう。
企業や組織のパフォーマンスを高めるためにも、ぜひ従業員のストレス耐性改善に取り組んでみてください。