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育児休業給付金とは?人事担当者が押さえておきたい制度の基礎知識

みなさんは育児休業給付金という制度をご存知でしょうか。会社で働いている人は、育休といって、休みを取っている人を見たことがあるかと思います。しかし世間ではなかなか仕事が回らないなどの事情で育休が取得出来ていない人もいることでしょう。企業側からしたら従業員が休む期間はどれくらいなのか、育児休業給付金はどのくらい支給されるのかなど休んでいる間のことについて気になるところでしょう。今回はその育児休業給付金についてしっかり周知し、いざ従業員が育休をとるときに困らないよう、解説いたします。

2018年03月29日更新

RELO編集部

育児休業給付金とは?

育児休業給付金とは、従業員が育児休業中に申請することでもらえる給付金のことです。
育児休業中は仕事に入れず、かといって会社も今までの給料を支払うわけにもいきません。そういった人に国がお金を給付し育児休業中の人の生活を困らないようにするためにある制度です。

育児休業給付金をもらうには様々な条件や期間が定められており、国民全員が受給できるわけではありません。育児休業を取ろうとする人が周りにいるときはしっかりと制度を理解し従業員の生活の助けになってあげましょう。

育児休業給付金2017年10月改正内容

育児休業給付金は通常1歳までしか受け取れる期間はありません。しかし保育所等に預けられないなどの理由により1歳6ヶ月まで育児休業給付金の延長が可能でした。そして今回の改正によりその期間が延長される理由があれば、2歳まで支給期間の延長を行えます

この改正内容から、共働きの家族が保育所に子供を預けようとしてもいっぱいで預けられない、お金が無く預けられないなど様々な家庭の問題が浮き彫りになってきています。職場環境だけでなく、よりよい家庭環境を築くためにも国民1人1人が環境改善する意識を高めていかなければならないのではないでしょうか。

育児休業給付金の受給資格

生まれてから1歳未満の子供がいる間だけ育児休業給付金が申請できる
育児休業給付金を受け取るには様々な条件があります。その条件を満たさないと給付金を受け取れないので注意してください。
なお、以下の条件を満たしていれば、パートや契約社員で働いている人でも育児休業給付金は受け取れます。

1歳未満の子供がいる

育児休業給付金が申請できるのが生まれてから1歳未満の子供がいる間だけです。支給期間を延長する場合には1歳6か月または2歳まで延長できることがあります。

雇用保険に加入しているか

雇用保険に加入していないと育児休業給付金は受け取れません。自営業の方はもらえないということになります。

育休前の2年間で、1ヶ月に11日以上働いた月が12カ月以上ある

正社員で働いている人ならこの条件は満たしていることでしょう。気を付けなければいけないのはパートで働いている人、契約社員で働いている人です。契約内容をよく確認して会社に申請をしなければいけません。子供ができてから条件を満たそうとしてもかなり難しいと思われます。

育児休業期間中の各1ヶ月ごとに、休業開始前の1ヶ月の賃金の8割以上が支払われていないこと

簡単に計算して説明すると、毎月20万円もらっていた人が育児休業中に毎月16万円以上の賃金をもらっていると給付金を受けられないということです。

育児休業期間中に就業している日数が各1ヶ月に10日以下であること

育休中は1ヶ月に10日以上働いてはいけないということです。

育児休業給付金の支給額

育児休業給付金はもらえる金額も定められています。また受け取れる期間も2ヶ月ごとと決まっています(自分で申請を出す場合は1ヶ月毎でも大丈夫)。

子供が生まれて8週間は育児休業期間に含まれませんので、生まれて1~2ヶ月後に手続きをし、その後2ヶ月ごとに育児休業給付金を受け取れるので最低3か月ほどは受け取れないということを把握しておいたほうがいいでしょう。

支給額の計算方法

1ヶ月あたりに受け取れる支給額の計算は

労働者の育児休業開始時賃金日額×支給日数(通常30日)の67%
 (子供が生まれて6ヶ月経過後は50%)

となります。

育児休業開始時賃金日額とは事業主の提出する「休業開始時賃金月額証明書」にある金額の休業開始前の6か月の賃金を180(6ヶ月×30日)で割った金額が育児休業開始時賃金日額として算出されます。その日額と育児休業を取った日数をかけて67%にした金額が1ヶ月あたりの育児休業給付金です。

直近6ヶ月が月平均20万円だとすると
 20万×0.67=13万4000円

6カ月経過後は
 20万×0.5=10万円

となります。

育児休業給付金の申請の仕方

育児休業給付金の申請
育児休業給付金を申請するにもいくつか手続き、書類の提出を行わなければなりません。事業主が提出するものがほとんどですが、希望すれば受給者本人が提出することも可能です。そのあたりの手続きは事業主側と受給者でよく相談して決めてください。

申請に必要な書類

申請に必要な書類はいくつかあります。申請を企業側と受給者本人どちらが行っても違いはなく同じ書類が必要になります。主に企業側が書類の用意もしなくてはいけないので企業側に申請を任せたほうがスムーズに進みます。どうしても自分で申請したいという人だけ企業に書類をもらい申請しましょう。

主に必要な書類としては「休業開始時賃金月額証明書」「育児休業給付受給資格確認票」「(初回)育児休業給付金支給申請書」があります。「育児休業給付受給資格確認票」「(初回)育児休業給付金支給申請書」は事業所の所在地を管轄しているハローワークから交付されます。

また支給申請書の内容を証明する添付書類として、「賃金台帳」もしくは「出勤簿」、育児の証明をする「母子健康手帳」または「住民票」などの写しも合わせて提出しましょう。

企業側で必要な書類

  • 育児休業給付受給資格確認票(ハローワークで交付)
  • 育児休業給付金支給申請書(ハローワークで交付)
  • 休業開始時賃金月額証明書

添付書類として「賃金台帳または出勤簿」が必要になります。

労働者側で必要な書類

企業から「育児休業給付受給資格確認票」と「育児休業給付金支給申請書」をもらい記入しましょう。現在では記入事項にマイナンバーも必要です。

育児の証明のために

  • 母子健康手帳の写し
  • 育児休業給付金を受け取るための受取口座通帳の写し

を労働者が用意する必要があります。

通帳

申請の流れ

  1. 受給予定の労働者が会社に育児休業の申し出
  2. 会社が管轄のハローワークに書類申請
  3. 育児休業給付受給資格確認票・育児休業給付金支給申請書を労働者が記入、母子健康手帳、受取口座の通帳の写しを合わせて会社に提出
  4. 育児休業給付受給資格確認票・育児休業給付金支給申請書・休業開始時賃金月額証明書と添付書類として賃金台帳または出勤簿、母子健康・受取口座の通帳の写しをすべて、管轄のハローワークに提出

これが初回申請時の流れとなります。
これ以降2カ月に1回、申請書を提出し育児休業給付金を受け取る流れになります。

育児休業給付金の延長

育児休業給付金の延長
保育所等の施設で子供を預けられないなどの理由があり仕事に復帰できないときは、育児休業給付金の延長を行うことが可能となっています。上記の育児休業給付金2017年10月改正内容でも触れたとおり、最大で2歳まで育児休業給付金を受け取ることができます。

育児休業給付金を延長できる条件

ハローワークインターネットサービスの雇用継続給付のページを参考にすると

  • 保育所等に保育の実施を希望し申し込みを行っているが当面の間実施されないとき
    保育所に預けたいが保育所の理由により預けられない場合対象となります。
  • 配偶者がなんらかの理由で養育ができなくなったとき

これには様々な条件が該当します。

  • 配偶者が死亡し養育者がいなくなったとき
  • 負傷や病気、精神上の障害により養育できなくなったとき
  • 婚姻の解消その他の事情により子供と同居できなくなったとき
  • 6週間以内に出産する予定または産後8週間を経過しないとき

などがあります。

参考文献 ハローワークインターネットサービス

従業員から延長希望を受けた際の申請の流れ

1歳に達した後と1歳6ヶ月に達した後、それぞれ延長する場合は申請を行わなければなりません。また延長する理由も様々なので理由ごとに申請に必要な書類などがあります。1歳または1歳6ヶ月に子供が達した後に、育児休業給付金支給申請書に延長の旨を記載して提出します。それに合わせて添付書類も必要になります。

  • 保育所に入れないとき
    ・延長理由を確認できるもの(入所申出書、入所不承諾通知書)
  • 配偶者が死亡したとき
    ・世帯全体が分かるよう記載された住民票
    ・母子健康手帳
  • 負傷、病気、精神障害で養育困難なとき
    ・病院の診断書
    ・母子健康手帳
  • 離婚等で子供と別居したとき
    ・世帯全体がわかるよう記載された住民票
    ・母子健康手帳
  • 6週間以内に出産する予定または産後8週間を経過しないとき
    ・母子健康手帳

どの場合でも育児休業給付金支給申請書は必要です。

2人目以降の申請への対処法


2人目以降も受給者が雇用保険に入っていれば同様に育児休業給付金は受け取れます。1人目の育児休業給付金と同様の手続きが必要になるので必要な書類を企業と労働者で準備し管轄のハローワークに提出しましょう。

2人目以降の支給条件と支給額

2人目以降も1人目と同様の条件になります。
1人目の時は条件を満たしていても、2人目の時はまったく同じ状況とは限りません。正社員をやめていたり、パートや契約社員の就業時間を減らしたり、雇用保険に入っていない状況だと受け取れる条件から外れていたりすることも想定されます。

育休から復帰後、「月に11日以上働いた実績」があるとそれが給付される金額として計算されるので、復帰前より月例賃金が減っていれば育児休業給付金額が下がる可能性が高いです。
育児休業給付金の申請は産休や育休の期間を免除してくれるので育休後、すぐにまた産休・育休期間に入れば前回と同じ額の育児休業給付金がもらえることになります。
また状況や場合にもよりますが、3年間フルで育休をとってそのまま2人目の育休に入ると育児休業給付金がもらえないことがあります。

職場環境によっては3年間フルで育休をもらえないケースもあり、続いて2人目の育休に入るとなると企業側としても対応を考えなければいけなくなります。そういったときのために労働者側と企業側で今後についてよく相談して決めたほうがいいでしょう。

1人目の育児休業給付金を受給中に2人目を妊娠したケース

1人目を産んだ後、育休中に妊娠するパターンがあります。先ほどお伝えしたように育児休業給付金は産休・育休中の期間は免除されるので前回と変わらずもらえることが多いでしょう。しかしずっと復帰せずにいると企業側にも迷惑をかけてしまいます。

復帰前提での話なら2人目も産休・育休に入り育児休業給付金ももらうという選択肢もあると思いますが、仕事復帰しないのであれば早めに会社に相談しましょう。なお、退職してしまうと育児休業給付金はもらえないので注意が必要です。

職場復帰後に2人目を妊娠したケース

育児休業復帰後、仕事を続けていて2人目が生まれるケースもよくあることだと思います。そういった場合、育児のことも考え時間を減らして働いている人もいることでしょう。そこで注意が必要なのが就業時間が減っていると育児休業給付金がもらえないのではないかという懸念があります。

結論としては、上記に書いた育児休業給付金の受給資格を満たしていれば受け取れます。しかし時間が減った分、給料も少なくなっているはずなのでその場合、受給額は減額されます。妊娠した際には企業側との相談をしっかりして今後の状況を考えましょう。

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