
eラーニングのデメリットとは|4つの対策法や活用法を徹底解説
場所や時間を問わずに学習できるeラーニングは、さまざまな企業や学校で活用されています。
しかし、eラーニングのメリットばかりがもてはやされ、どのようなデメリットがあるのか気になる担当者の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、eラーニングにおける受講者側と運営側のデメリット、4つの対策法まで徹底解説いたします。ぜひ、参考にしてeラーニングを正しく活用しましょう。
■eラーニングをお探しの方は、「Reloかんたんラーニング」もご参照ください。
目次[非表示]
- 1.eラーニングとは
- 2.eラーニングを受ける学習者側のデメリット
- 2.1.実技スキルが身に着きづらい
- 2.2.インターネット環境が必須
- 2.3.モチベーションが維持しづらい
- 2.4.コミュニケーションが難しい
- 3.eラーニングを提供する運営側のデメリット
- 3.1.ITリテラシーが必要
- 3.2.コンテンツ制作に時間がかかる
- 3.3.主体性が弱く強制力がない
- 3.4.学習状況の把握が煩雑
- 4.eラーニングのデメリットを低減する4ポイント
- 5.eラーニングを効果的に活用する3つの方法
- 5.1.自社ニーズに合った教育方法を選ぶ
- 5.2.事前に研修について説明会を開く
- 5.3.受講者の意見を反映し改善する
- 6.おすすめのeラーニングシステム3選
- 6.1.Cloud Campus
- 6.2.ドットインストール
- 6.3.ひかりクラウド スマートスタディ(eラーニング)
- 7.デメリットはあるがeラーニングは伸び続ける分野
- 8.リロクラブのeラーニングサービスの特徴
- 9.まとめ:eラーニングのデメリットを克服し最大限に活用しよう
eラーニングとは
eラーニングとは、インターネット上でさまざまなコンテンツを学ぶ学習形態のことです。
インターネット環境さえあれば、場所や時間に囚われずに学習を進められます。
また、自分だけの進行スピードで学習できるため、他者と学習スピードを合わせる必要もありません。繰り返し覚えたい箇所を何度でも復習できる点や、難しいと感じた内容はゆっくり学習をすすめられます。学習に使うデバイスは、パソコンやスマートフォンはもちろん、タブレットにも対応可能です。
また、eラーニングを実際に行うためには、学習管理システム(LMS)ツールを用いて行います。システムツールはさまざまな特徴や特化したポイントがあります。そのため、自社でeラーニングを実施する際には、どのLMSが合っているか確認しておくとよいでしょう。
▼eラーニングについての詳細に関しては、次の記事も併せてご確認ください。
eラーニングを受ける学習者側のデメリット
本章では、eラーニングを受ける受講者側のデメリットを紹介します。
主なデメリットは以下の4つです。
- 実技スキルが身に着きづらい
- インターネット環境が必須
- モチベーションが維持しづらい
- コミュニケーションが難しい
それぞれ解説します。
実技スキルが身に着きづらい
1つめのデメリットは、実技スキルが身に着きづらい点です。
eラーニングは、動画や画像、テキストを見ながら進めていく座学がメインの学習方法です。
そのため、実技スキルを身に着けることは難しいでしょう。
実際の手順や方法、論理的なロジックは学ぶことはできますが、それだけで実技スキルが完成するものではありません。実技スキルを学ぶ際には、eラーニング以外の学習法(オフライン)が向いています。
インターネット環境が必須
2つめのデメリットは、インターネット環境が必須な点です。
eラーニングは時間や場所、学習スピードに左右されずに学べますが、インターネット環境が必須な方法でもあります。その理由は、ネットを介して学習コンテンツのダウンロードを行う点や、学習内容をサーバーに記録しておくためです。ネット環境が低速であれば、ダウンロードに時間がかかることはもちろん、正確に情報を記録できず適切な学習を受けられない可能性もあります。そのため、受講者側には適切なスピードと安定性があるネット環境の構築が求められるでしょう。
モチベーションが維持しづらい
3つめのデメリットは、モチベーションが維持しづらい点です。
受講者の好きなスピードやサイクルに合わせて学べるものの、他者との関わりが少ないためモチベーションがどうしても低下してしまいます。横のつながりや、他者と協力して進められるようなコンテンツであれば、競争意識が芽生えますがeラーニングだけで関係性を築き上げることは困難でしょう。そのため、企業や学校でeラーニングを導入する場合は、モチベーションの低下を防げるような施策が必要です。
コミュニケーションが難しい
最後のデメリットは、コミュニケーションが取りづらい点です。
eラーニングは孤立して学習を進めるため、どうしてもコミュニケーションが希薄になりがちです。学習内容について質問したいとき、何度復習を行っても分からないときなど、すぐに講師やコーチに確認することはできません。分からないままにしておくと、学習する意味がなくなり、モチベーション低下にもつながります。
eラーニングを提供する運営側のデメリット
本章では、eラーニングを提供する運営側のデメリットを紹介します。
運営側のデメリットは以下の4つです。
- ITリテラシーが必要
- コンテンツ制作に時間がかかる
- 主体性が弱く強制力がない
- 学習状況の把握が煩雑
それぞれ解説します。
ITリテラシーが必要
1つめは、運営するに当たって最低限以上のITリテラシーが必要です。
IT用語が分からなければ、適切な管理運営はできないほか、受講者が不信感を抱く原因にもなるでしょう。そのため、ITリテラシーが高い人材が必要です。自社で人材を確保する場合は、担当者へワークや講習を行うことがポイントです。また、自社で人材を見つけられない場合は、外部へ依頼することも検討しましょう。
コンテンツ制作に時間がかかる
2つめのデメリットは、コンテンツ制作に時間や労力などのコストがかかる点です。
eラーニングのコンテンツを制作するためには、JavaScriptやHTMLなどのプログラミングを行うエンジニアと、動画や画像を制作するクリエイターなどさまざまな人材が必要です。また、コンテンツをしっかりと作り込むためには、その他にも担当者が多数必要でしょう。そのため、何度も会議や修正を繰り返し、コンテンツを作り上げるため、時間や費用のコストがかかります。
主体性が弱く強制力がない
3つめのデメリットは、主体性や強制力が弱い点です。
企業内外で行う集合型の学習やセミナーは半強制的に行えますが、eラーニングは自由度が高い分、受講者が「業務が忙しい」「時間がとれない」などと理由を作って学習しないケースが考えられます。運営側は、受講者がどのようにモチベーションを維持して学習を能動的に実施してくれるか、さまざまな工夫や施策を実施しなければならないでしょう。
学習状況の把握が煩雑
最後は、学習状況の把握が煩雑で複雑な点です。
このデメリットは、自社でeラーニングを内製する場合に特筆すべき点でしょう。
eラーニングは「誰が・どのコンテンツを・どこまで学習したのか」をしっかりと情報を精査し、管理することが大切です。そのため、eラーニングを内製したケースでは、学習状況が把握できるツールやシステムの開発や導入、管理する担当者が必要になります。状況把握が複雑化、煩雑化する確率が高いのはデメリットといえるでしょう。
eラーニングのデメリットを低減する4ポイント
本章では、eラーニングのデメリットを低くするためのポイントを紹介します。
主な低減ポイントは以下の4つです。
- 実地研修やオンライン研修を導入する
- コミュニケーションツールやイベントの導入
- コンテンツ制作を外部へ依頼する
- オンライン学習プラットフォーム(LMS)を導入する
それぞれ解説します。
実地研修やオンライン研修を導入する
1つめは、実地研修やオンライン研修の導入です。
実地研修は、実際に対面で行う研修で、オンライン研修は場所の制限はありませんがリアルタイムで行う研修方法です。
特に実地研修は、現場や職場で仕事をしながら学べるため、実技スキル向上に向いています。
また、オンライン研修では、リアルタイムのためコミュニケーションを活発に行える点がメリットです。分からない箇所も、その場で質問できるため、モチベーション向上に役立つでしょう。
コミュニケーションツールやイベントの導入
2つめは、コミュニケーションツールやイベントを導入することです。
コミュニケーションツールには以下のようにさまざまなものがあります。
- チャットツール
- グループウェア
- 社内SNS
- Web会議ツール
- バーチャルオフィス
コミュニケーションをとることで、受講者のモチベーションアップはもちろん、横のつながりや質問も容易にできるため、孤立せずに学習を進められるでしょう。
また、イベントを行えば、仕事や学習以外でのコミュニケーションを深められます。企業立案のイベントを行い、福利厚生を充実させることで、エンゲージメントも向上するでしょう。
コンテンツ制作を外部へ依頼する
3つめは、コンテンツ制作を外部へ依頼する点です。
eラーニングのコンテンツを1から内製するには、さまざまな専門知識が必要です。JavaScriptやHTMLなどのエンジニアスキルはもちろん、動画制作や画像編集技術、校正スキルも要るでしょう。そのため、内製するにはいささか高度なスキルが必要なため、専門スキルを持った外部企業へ依頼するのがおすすめです。
オンライン学習プラットフォーム(LMS)を導入する
最後のポイントは、オンライン学習プラットフォーム(LMS)を導入する点です。
eラーニングを動かすシステムや管理するシステムをすべて賄えるのであれば、必要ありませんが、使わないケースは稀です。LMSは、コンテンツを簡単なコードのみで作成できる点や、受講者の進捗管理、公開されているeラーニング教材を活用するなど、さまざまなメリットがあります。そのため、LMSの導入は必須施策といえるでしょう。
eラーニングを効果的に活用する3つの方法
本章では、eラーニングを効果的に活用するための方法を紹介します。
主なポイントは以下の3つです。
- 自社ニーズに合った教育方法を選ぶ
- 事前に研修について説明会を開く
- 受講者の意見を反映し改善する
それぞれ解説します。
自社ニーズに合った教育方法を選ぶ
1つめは、自社ニーズにあった教育方法を選ぶことです。
例えば、企業理念や社史、ビジネスマナーや伝票の書き方、言葉遣い、専門的な役職へのアプローチはeラーニングを活用しましょう。それ以外の実技スキルが必要なケースは、実地研修やオンライン研修を行い、スキルの偏りを補填することです。また、LMSを導入する際は、自社にもっとも適したシステムの導入を行いましょう。
事前に研修について説明会を開く
2つめは、eラーニング学習を行う前に、しっかりと説明会を開いて従業員へ説明を行いましょう。なぜeラーニングを導入するかの目的や、ツールの使い方、研修で達成したいゴールなどの目標を共有します。企業側や運営側の目的を具体的に理解することで、混乱せず、スムーズにeラーニングを活用できるでしょう。また、学習方法や目的を記載したマニュアルがあると、よりスムーズに活用できます。
受講者の意見を反映し改善する
最後は、受講者の意見を反映して改善しつづけることです。
eラーニングのコンテンツは、1度作っただけで終わりではありません。より受講者が理解しやすく、より離脱せず能動的に学習を進められるようなコンテンツに昇華していく必要があります。そのため、学習後にアンケート調査をしたり、コミュニケーションツールで意見を聞いたりなど、意見を集めましょう。集めた意見を反映させ、バージョンアップを怠らないことが活用のポイントです。
おすすめのeラーニングシステム3選
本章では、おすすめのeラーニングオンライン学習システム(LMS)を紹介します。
主なシステムツールは以下の3つです。
- Cloud Campus
- ドットインストール
- ひかりクラウド スマートスタディ(eラーニング)
それぞれ解説します。
Cloud Campus
参照:Cloud Campus
Cloud Campus(クラウドキャンパス)は、株式会社サイバー大学が提供している240社以上170万ユーザー以上の利用実績があるLMSです。
- ユーザー登録が無制限
- コンテンツ制作が容易にできる
- セキュリティーが高く安心
- 他社教材の購入や自社教材の販売可能
SaaS製品の比較サイト、BOXIL SaaS(ボクシル サース)では、下記の評価を得ています。
特に、受講者と管理者側のどちらも管理画面がシンプルで使いやすく、はじめてLMSを導入するにはピッタリのツールといえるでしょう。料金は月額7万円からで、リーズナブルに運用可能です。
ドットインストール
参照:ドットインストール
ドットインストールは、プログラミング初心者に特化したeラーニングシステムで、短い動画を確認しながら、コツコツと学習を進められます。
- プログラミングに特化したeラーニング
- 3分の動画を見て学べる手軽さが特徴
- プログラミング言語が豊富に学べる
BOXIL SaaSの評価もとても高く、多くの項目が満点に近いことが特徴です。
初級動画はすべて無料で見れるため、まず試してから利用することも可能です。また、ヤフー株式会社や株式会社ドワンゴ、コニカミノルタなど、大手企業でも導入されているツールでもあります。
ひかりクラウド スマートスタディ(eラーニング)
ひかりクラウド スマートスタディ(eラーニング)は、NTT東日本が提供しているeラーニングシステムです。2週間の無料トライアルや、1ユーザー198円から導入できる点が大きなメリットでしょう。
- 1IDにつき198円から、1名からでも利用可能
- ライブ配信が可能でコミュニケーション強化
- 最大200人まで参加できるウェビナー機能もアリ
BOXIL SaaSの評価でも、4.46とかなりの高評価を得ています。
参照:ひかりクラウド スマートスタディ(eラーニング)|BOXIL SaaS
使った分だけ料金が発生する従量課金制のため、使わない月や期間があっても低価格のままサービスを保持できる点もメリットです。
デメリットはあるがeラーニングは伸び続ける分野
どのようなツールやシステムでも、メリットとデメリットはあります。
しかし、eラーニングは今後も継続して伸び続ける分野の1つです。
それを証明するかのように、マルチクライアントの市場調査レポートを提供しているケネス・リサーチは、世界のeラーニング市場は2020年から2026年の予測期間中に大幅なCAGR(成長率)を見込むと予測しています。
参照:世界のEラーニング市場|KENNETH RESEARCH
eラーニングは今後も伸びていく市場であるため、デメリットをしっかりと把握して対策することで、よりよい学習体験を実現できます。また、良質な学習体験は、従業員の成長、企業の成長にもつながるでしょう。eラーニングの環境を整えるのは重要な施策の1つといえます。
リロクラブのeラーニングサービスの特徴
企業が発展する上で、社員のスキルアップ、モチベーションの維持・向上は欠かせません。本メディアを運営しているリロクラブでは、企業価値や従業員スキル向上のためのeラーニングサービスやさまざまな研修、セミナーサービスを展開しています。福利厚生や人事サービスに特化したリロクラブだからこそ、しっかりと成果がでる学習コンテンツの制作やツールの導入、モチベーションの維持・向上をサポートいたします。
特に、eラーニングはビジネスマナーやパソコンスキル、マネージメント、語学など多種多様な講座の学習に適しています。社会人であれば必要なスキルやマナーコンテンツを、厳選して提供可能です。また、より深い学習内容や特殊な資格取得に向けた講座にも対応しています。
ぜひ、リロクラブのeラーニングサービスで、自社課題を最適化し、企業発展を加速させましょう。お気軽にお問い合わせください。
まとめ:eラーニングのデメリットを克服し最大限に活用しよう
eラーニングは、実技スキルが定着しづらい点や、コミュニケーションの希薄化、コンテンツ制作が難しいなどさまざまなデメリットがあります。しかし、実地研修やオンライン研修の実施、コンテンツ制作の外部依頼など、課題にあった解決法を試すことでデメリットを低減できます。
また、今後もeラーニング市場は拡大の一歩を遂げるため、今のうちからeラーニングについて準備を始めることで、事業展開や従業員へのサポートを容易に行えるでしょう。
ぜひ、eラーニングのデメリットを克服して、便利なツールを最大限に活用してください。