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採用サイトで福利厚生の魅力を効果的に伝えるためのポイント・注意点

「なかなか優秀な人材からの応募が来ない……」「同業他社との差別化が難しい……」多くの採用担当者が、このような課題に直面しているのではないでしょうか。

こうした採用課題を解決するヒントの一つこそ、実は採用サイトにおける「福利厚生」の伝え方にあります。

今や福利厚生は、単なる待遇の一部ではありません。企業の価値観や従業員への姿勢を伝え、求職者の心を掴むための戦略的なコミュニケーションツールです。

しかし、採用サイト上でただ制度を一覧にするだけでは、魅力は半分も伝わりません。

この記事では、自社の福利厚生を求職者から「選ばれる理由」にするため、すぐに実践できる具体的なポイントから、見落としがちな注意点までを解説していきます。

目次[非表示]

  1. 1.なぜ採用サイトに福利厚生の情報が必要なのか?
  2. 2.採用サイトに掲載する3つのメリット
    1. 2.1.若手求職者中心に「働きやすさ」を訴求できる
    2. 2.2.福利厚生で"差別化"し、注目を集める
    3. 2.3.企業の信頼性を高めて応募を後押しする
  3. 3.採用サイトに掲載する福利厚生の具体例
    1. 3.1.生活コスト支援(通勤・住宅手当など)
    2. 3.2.働き方の柔軟性(リモート・フレックス・短時間)
    3. 3.3.休暇・ライフイベント支援(育児・介護支援、有給奨励)
    4. 3.4.成長・キャリア支援(資格支援制度・研修プログラム)
    5. 3.5.健康・ウェルビーイング(健診・メンタルケア・運動補助)
    6. 3.6.コミュニケーション促進(社内イベント・社内SNS)
  4. 4.採用サイトで福利厚生を魅力的に伝える4つのポイント
    1. 4.1.写真や動画でイメージしやすいように伝える
    2. 4.2.カラーやフォント選びで「働きやすさ」を演出する
    3. 4.3.具体的な数字を用いて信頼性を高める
    4. 4.4.他ページとの導線を工夫して情報を探しやすくする
  5. 5.採用サイトで福利厚生コンテンツを作成する際の注意点
    1. 5.1.求職者のニーズを無視しない
    2. 5.2.情報の更新を遅らせない
    3. 5.3.制度を羅列するだけで終わらせない
  6. 6.採用サイトで福利厚生を魅力的に伝えて人材獲得につなげよう

なぜ採用サイトに福利厚生の情報が必要なのか?

採用サイトは、求職者が「その企業で働く自分」を具体的に想像する為の最重要コンテンツです。

マイナビなどの求人サイトが調査するアンケートでは、応募時にチェックする項目として、福利厚生が常に上位に入っています。

2025年卒の学生アンケート結果では40.9%がチェックしており給与を上回り1位となっています。

※参考:マイナビ「「マイナビ 2025年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況」を発表」

これは、給与や業務内容では測れない「働きやすさ」を示す指標として福利厚生の重要度が重視されている為です。

だからこそ、採用サイトに、給与情報や仕事内容だけでなく、企業が行っている福利厚生をいかに魅力的に訴求していくかが重要となります。

採用サイトに掲載する3つのメリット

福利厚生の情報を採用サイトに掲載することで、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。

主な3つのメリットを確認していきましょう。

若手求職者中心に「働きやすさ」を訴求できる

近年の若手求職者は給与だけでなく、ワークライフバランスや成長できる環境を重視する傾向があります。

実際に、マイナビ2025年卒調査では『生活と仕事の両立を望む』学生が前年から1.7pt増の24.5%となり、最も伸びた選択肢でした。

※参考:マイナビ「2025年卒大学生就職意識調査」

そのため、休暇制度やスキルアップ支援といった福利厚生を具体的かつ視覚的に見せることで、実際の「働きやすさ」をイメージしてもらいやすくなります。

これは応募数の増加だけでなく、入社後の定着率向上にも効果的です。

福利厚生で"差別化"し、注目を集める

競合比較が当たり前の転職・就活市場では、具体的な制度を掲示することで、求人ページの閲覧数が高まる傾向になります。

従業員のインタビューや独自の制度などを写真や動画で可視化することで、「ここで働く自分」を想像させ、応募動機を強化できます。

企業の信頼性を高めて応募を後押しする

福利厚生が充実している企業からは、従業員を大切にする姿勢が感じられ、求職者からの信頼を得やすくなります。

実際、福利厚生を具体的に開示する企業は求職者からの口コミで高く評価される傾向があり、★評価・信頼スコアの上昇が期待できます。

こうした結果、『社員を大切にする会社』というメッセージが伝わり、応募ハードルを下げます。

採用サイトに掲載する福利厚生の具体例

では、実際にどのような福利厚生が求職者の注目を集めやすいのでしょうか。

このほかにも、人気の福利厚生を知っておくことで、従業員のニーズを把握して効果的な訴求を実施することが可能になります。

併せて、こちらの記事もご覧ください「福利厚生で人気のランキング。人気施策からサービス代行企業ランキングまで

生活コスト支援(通勤・住宅手当など)

通勤手当や住宅手当・社宅、在宅勤務手当、食事補助など生活費に直結する支援は、応募判断の重要材料です。

特に都市圏通勤や単身赴任、地方移住など"想定される働き方"と紐づけて金額レンジ・対象者を明示すると比較検討時に強い訴求になります。

採用サイトで抑えておきたいポイントとしては次のような点になります。

  • 支給条件(上限額・距離条件)

  • 住宅補助の金額帯

  • 社宅の写真

  • それぞれの利用率 など

働き方の柔軟性(リモート・フレックス・短時間)

Z世代~子育て世代まで幅広く評価される「時間と場所の裁量ある働き方」についても、訴求することは有効となります。

制度の可否だけでなく、実施率(例:週3リモート可/全体の60%が利用)などの利用されているかどうかも掲載すれば、より信頼感は高まります。

また、時差出勤制度や副業容認制度など、自社独自の働き方について訴求することで、より自由な働き方が伝わり、長期での働き方をイメージ持たせることができます。

休暇・ライフイベント支援(育児・介護支援、有給奨励)

育休や有給については、制度の存在が当たり前となっているので、取得率を定量的に出せれば、差別化に繋がり、一気に信頼感が増します。

例えば、「男性育休取得率90%」「有給平均取得日数15日」など。

また、介護休暇や看護休暇、慶弔休暇など、ライフステージに応じた多様な制度も併せて掲載するとより効果的です。

社員の声や取得事例を写真やインタビュー形式で紹介することで、さらに信頼感が増します。

成長・キャリア支援(資格支援制度・研修プログラム)

資格取得支援制度や研修プログラムなど、従業員の成長を後押しする制度は、キャリア形成を真剣に考える優秀な人材から高く評価されます。

企業としても従業員のスキルアップは生産性の向上につながるため、双方にとってメリットが大きい制度です。

採用サイトへの掲載する際に抑えておきたいポイントとしては次の通りです。

  • 補助がでる対象資格リスト

  • 補助割合・上限額

  • 受講実績人数

  • 昇格や昇給との連動制

これらがあることで、制度が形骸化していなくて、活用されているイメージを与えます。

又、給与に連動がされることで、入社後の取得意欲も刺激します。

健康・ウェルビーイング(健診・メンタルケア・運動補助)

健康診断の二次健診補助であったり、フィットネス費用補助などの福利厚生を訴求していきます。

これらの制度は、企業が従業員を大切にしている市債を示す要素として、求職者からも好意的に受け止められるポイントとなります。

これらは健康経営にも影響が出る部分でありますので、健康経営優良法人取得による採用への間接効果も期待できます。

※健康経営について知りたい方は次の記事をご覧ください「【5分で理解】健康経営とは|メリットや認定制度まで徹底解説

コミュニケーション促進(社内イベント・社内SNS)

バーベキュー大会やスポーツ大会といった社内イベントは、円滑な人間関係とチームワークを育む土壌となります。

活気ある職場の雰囲気は新たな発想や従業員のモチベーション向上にも貢献します。採用サイトでは写真や動画を活用し、楽しげな様子をアピールすると効果的です。

※ただし、これらのイベントについては、ネガティブに捉える従業員もいるため、他の施策と比べると取り扱いに注意が必要です。

採用サイトで福利厚生を魅力的に伝える4つのポイント

4つのポイント採用サイトにどのような福利厚生を掲載するかがわかったところで、福利厚生の情報を魅力的に伝えられるよう押さえておきたいポイントを解説します。

写真や動画でイメージしやすいように伝える

文字だけでは伝わりにくい職場の雰囲気や福利厚生の実態は、写真や動画で紹介しましょう。

従業員の活き活きとした表情や社内イベントの様子は、企業文化を直観的に伝えます。

実際の利用シーンを見せることで、求職者が「自分がここで働く姿」をイメージしやすいでしょう。

カラーやフォント選びで「働きやすさ」を演出する

サイトの配色やフォントは、企業の印象を大きく左右します。

やわらかい色味や読みやすい文字デザインを使うことで、求職者に親しみやすさや安心感を与えます。

全体のデザインと調和させながら、福利厚生の魅力を自然に引き立てる工夫が必要です。

具体的な数字を用いて信頼性を高める

福利厚生の内容を伝える際に、具体的な数字を用いることで信頼性が格段に高まります。

「有給取得率90%以上」「育休後復職率100%」などと具体的なデータや事例を示すと、求職者に実績や充実度が伝わり、説得力も増すでしょう。

他ページとの導線を工夫して情報を探しやすくする

福利厚生ページだけでなく、職種紹介や従業員のインタビューといった関連ページにスムーズに移動できるよう、サイト内の導線を設計しましょう。

情報が散らばらっておらず一貫した流れで見やすい構成にして、サイト訪問者がストレスなく必要な情報にたどり着けるよう配慮します。

採用サイトで福利厚生コンテンツを作成する際の注意点

注意点最後に、採用サイトで福利厚生コンテンツを作成する際の注意点を解説します。

求職者のニーズを無視しない

求職者のニーズは多様化しています。

一律に考えるのではなく、自社がターゲットとする層のニーズをデータに基づいて分析し、求職者の心に響く福利厚生情報をアピールしていきましょう。

情報の更新を遅らせない

法改正や社内ルールの変更など、福利厚生を取り巻く環境は常に変化します。

こうした変化を見逃さず、迅速に情報を採用サイトへ反映することで、企業の誠実な姿勢を示し、社内外からの信頼を維持できます。

採用サイトの更新担当者を決めるなど、スムーズな運用体制を整えておきましょう。

制度を羅列するだけで終わらせない

制度の利用率といった数値的なデータや、実際に福利厚生を活用した従業員の声を掲載することで、制度の現実味が増します。

具体的な実績は、単なる宣伝文句だけではなく、信頼できる企業文化の証として、求職者に安心感を与えるでしょう。

採用サイトで福利厚生を魅力的に伝えて人材獲得につなげよう

let's try福利厚生ページは求職者に安心感を与え、自社の魅力を伝えるうえで大切なコンテンツです。適切な情報提供と継続的な更新を行い、優秀な人材獲得につなげましょう。

企業の安定性と従業員への配慮を分かりやすく示すことは、職場の雰囲気や将来性を伝える強力なメッセージとなります。

まずはこの記事のポイントを参考に、自社の採用サイトが求職者の心に響く内容になっているか、確認することから始めてみてはいかがでしょうか。

採用サイトを強化することは採用ブランディングに繋がります。

採用ブランディとは何かをそもそも知っておきたい方は次の記事もご覧ください。

RELO総務人事タイムズ編集部
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RELO総務人事タイムス編集部です。 本メディアは、「福利厚生倶楽部」の株式会社リロクラブが運営しています。 「福利厚生倶楽部」の契約社数は25,800社、会員数1,340万人という規模で、業界シェアNo.1を誇ります。 従業員満足を追求する人事や総務、経営者の皆様にとって少しでも有益になる情報を発信していきます。

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