ホワイト企業認定とは、次世代に残すべき優良企業(ホワイト企業)を評価・認定し、企業価値の向上を支援する制度です。今回は、このホワイト企業認定の必要性や取得することのメリットなどを解説します。近年、企業が直面する課題の解決策としても有効と考えられます。認定基準や評価項目、認定までの流れも説明していますので、参考にしてみてください。

ホワイト企業認定とは

ホワイト企業認定とは
ホワイト企業認定とは、労働者の働き方や価値観が多様化する中で、人々がいきいきと働けるホワイト企業を増やしていくために誕生した認定制度です。一般財団法人日本次世代企業普及機構(JWS)が主催、運営しています。

このホワイト企業認定が必要とされる社会的背景を説明します。

ホワイト企業認定が必要とされる背景

長時間労働や仕事の負荷、職場での人間関係による労働者のメンタルヘルス問題、労働災害、訴訟や処分などが増加し社会問題化していることで、ブラック企業という言葉も流布するようになりました。労働者も社会も企業が「ブラック」か「ホワイト」かに注目し、働く場所としては当然、ホワイト企業を選択しようとしています。

しかし、「ブラック」か「ホワイト」かの判断には、やはり客観的な根拠が必要です。ホワイト企業認定の評価基準には、働き方改革で求められる6つの指標がバランスよく盛り込まれており、企業が従業員にとって働きやすい組織運営をしていることを客観的に確認することができます。

ホワイト企業認定では、将来的なビジョンや計画を明確にもち、継続的に実践されているかについての審査、判断項目が盛り込まれています。ですのでホワイト企業認定を受けた企業は、現代の労働者の就労価値観やニーズにもフィットしていると考えることができます。

そのような理由から、ホワイト企業認定を取得していることは求職者へのアピール材料、または既存従業員の誇りやモチベーションを喚起できます。つまり、ホワイト企業認定を取得することは人材確保や定着率向上という課題解決策にもなり得るのです。

この認定制度の存在によって、どのような取り組みをする企業がホワイト企業なのかが具体的になります。ホワイト企業も増え、企業の在り方についての社会認識も向上させるでしょう。さらに、ブラック的企業経営を抑制する役割も果たしていくものと考えます。

※ホワイト企業認定と経済産業省が運営する健康経営優良法人認定制度「ホワイト500」とは、異なる認定制度です。

ホワイト企業認定取得のメリット

ホワイト企業認定取得のメリット
ホワイト企業認定を取得することによって、さまざまなメリットが期待できます。

人材確保

近年、採用の難易度が高まっていますが、選択肢の増えた求職者は業界や職種だけでなく、企業のことをより深く知り比較検討するようになっています。とくにブラック企業でないか、福利厚生は充実しているかなど、仕事自体と同じくらい働く環境への注目度も高まっています。

客観的な評価のもとホワイト企業認定を受けていることは、企業アピールのひとつになります。求職者に向けて健全な組織運営をし、安心して働ける企業であることを伝えることができます。

人材定着率の向上

ホワイト企業認定は、6つの認定指標があり約60項目のチェックを受け、一定基準を満たす企業だけが取得できるものです。現状だけでなく将来的な取り組みの提示や目標も必要です。必然的に従業員の働く環境を整備するためのさまざまな施策を考えて、実施していくことになります。

その取り組みの一つひとつが既存の従業員にとってもメリットとなっていくはずです。また、全員で一丸となり良い組織となるための実践を続けることは帰属意識やモチベーションの喚起にもつながります。ホワイト企業で働いているという働きがいが、人材定着率の向上に寄与していくでしょう。

生産性の向上

ホワイト企業認定を取得できるということは、継続的に従業員の安全と健康、仕事での活躍やプライベートの尊重が確保されている企業だということです。さまざまな側面から審査が行われますが、その目的は企業が認定を受けることではなく、企業とその組織に属する従業員が相互に向上することです。

従業員が安心感と健康な心身をもって働ける環境が整備され、そのための取り組みの改善・継続に尽力する企業であれば、生産性の向上も期待できるでしょう。

企業イメージの向上

ホワイト企業認定企業には、事業運営のさまざまなシーンで活用できる認定マークが付与されます。企業のホームページやパンフレット、採用時の求人広告などで認定マークを活用していけば企業イメージの向上が図れます。

また、株式会社グローバルウェイが運営する企業の口コミ、年収・給与、求人情報サイト「キャリコネ」上で、ホワイト企業認定アイコン等が表示されます。商品やサービスなどへの掲載も可能ですから、地域や取引先にもより受け入れられやすくなるでしょう。

ホワイト企業認定基準と評価項目、取得までの流れ

ホワイト企業認定基準と評価項目
では、ホワイト企業認定を取得するための認定基準と評価項目、取得までの流れを確認していきましょう。

ホワイト企業認定には、6つの認定指標が設けられています。各指標に設けられた評価項目に対し、一定基準(点数)を満たしていることが条件です。加えて、経営者、従業員、社労士などのヒアリングによって指標のバランスも測られます。この審査をクリアした企業がホワイト企業と認定されます。

【6つの認定指標】

  1. 法令遵守
  2. ビジネスモデル/生産性
  3. ワーク・ライフ・バランス/健康経営
  4. 柔軟な働き方
  5. D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)
  6. 人材育成/働きがい

ホワイト企業認定取得までの流れ

では、ホワイト企業認定を取得するまでの流れを見ていきましょう。

  1. JWSのホームページから申し込む
    アンケート形式の簡易診断フォーム(50前後の質問)が送られてきます。
  2. 診断フォームの送信
    WEBサイト内の「ホワイト企業WEB審査」からの提出も可能です。
  3. ホワイト診断士からのフィードバック
    送信した診断フォームの審査結果とフィードバックが送られてきます。
    認定項目6分野が点数表示されており、自社状況(強み・弱み)を明確に把握できます。この段階で本診断に必要な認定査定書も送られてきます。
  4. 認定査定書への記載
  5. 認定査定書および必要資料の提出
    本診断には、記載・捺印した認定査定書とともに根拠資料などが必要になります。
  6. 認定審査会で審査・認定
  7. ホワイト企業認定マークの付与
    審査を経て認定された企業には認定マークが付与されます。
    なお、審査を通らなかった企業については再審査(無料)となります。

参考:ホワイト企業認定の流れ・認定料|一般財団法人 日本次世代企業普及機構

ホワイト企業アワード

ホワイト企業アワード
日本次世代企業普及機構(JWS)は、毎年、ホワイト企業アワードを開催しています。ホワイト企業アワードは、ホワイト企業であるために高い意識をもち、積極的に施策や取り組みを行っている企業を表彰するイベントです。

過去の受賞履歴を見ると、大企業に限らず中堅中小企業の受賞も数多く見られます。ホワイト企業認定の理念に共感し普及に協力できる企業であれば、法人・個人事業主を問わず応募できるのも特徴です。

参考:ホワイト企業アワードとは?|一般財団法人 日本次世代企業普及機構

ホワイト企業アワードを受賞できなくても、自社のホワイト企業化を目指す上で役立つ特典が用意されています。

  • 特典1 自社の取り組み状況の指標化やフィードバック
  • 特典2 集計結果や参考資料の共有
  • 特典3 ホワイト企業アワードへの参加応募券
  • 特典4 アワード動画の共有

「理念共有」「生産性」「ワーク・ライフ・バランス」「健康経営」など10の表彰部門が設けられています。ホワイト企業アワードの審査基準は、「将来性」「独自性」「再現性」「社会性」です。

認定された企業だけが対象というわけではありません。まだ認定基準に到達していなくてもホワイト企業と同様の取り組みに努めている企業に対しては、「チームホワイト企業賞」も用意されています。

エントリー企業は年々増えており、注目度の高さが伺えます。

第二回(2017年)エントリー272社/受賞企業数13社
第三回(2018年)エントリー877社/受賞企業数27社

受賞企業からは、採用面での手応えを感じるという声も多く、今後の企業課題を解決する効果が期待できそうです。

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