福利厚生代行サービスの活用は低コストで手間なく福利厚生を充実させる手段のひとつであり、従業員満足度の向上も期待できます。今回は、福利厚生の動向や福利厚生代行サービスの活用メリットを解説します。主要な福利厚生代行サービス企業4社の特徴も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

法定外福利厚生が福利厚生の充実度を左右する

福利厚生の分類-法定福利厚生と法定外福利厚生

福利厚生は大きく2つに分類できます。法定福利厚生と法定外福利厚生です。

法定福利厚生について

法定福利厚生は、企業として必須の福利厚生です。法律で義務づけられた最低限の福利厚生で、どの企業にも設けられています。

法定外福利厚生について

法定外福利厚生は、企業が自由に制定できる法規制のない福利厚生です。各企業の福利厚生の充実度の差は、この法定外福利厚生をどれだけ充実させているかによって決まってきます。ちなみに、2017年度の従業員一人あたりの法定外福利厚生費の平均額は23,452円でした(第62回 福利厚生費調査結果報告より)。

日常的に活用できる福利厚生が従業員満足度を向上させる

福利厚生への注目度は高まっているものの、実は、法定外福利厚生全体の平均額は年々減少しています。項目別に見ると、見直しの対象になりやすい住宅関連や文化・体育・レクリエーションへの費用投入が減少し、一方で育児関連への費用投入が上昇しています。

法定外福利厚生費(平均)
 2015年度 25,462円 → 2016年度 25,222円 → 2017年度 23,452円
住宅関連費用(平均)
 2017年度 11,436円(対前年度増減率 -7.4%
文化・体育・レクリエーション費用(平均)
 2017年度 1,774円(対前年度増減率 -10.8%
育児関連費用(平均)
 2017年度 409円(対前年度増減率 +11.1%

このことから、現代社会で生活する上で、日常的に活用しやすい制度項目が積極的に導入されている(費用がかけられている)ことがわかります。企業が変化する労働者のニーズに合わせた福利厚生を提供することで、福利厚生の利用頻度が高くなり、従業員満足度の向上にもつながっています。

時代が変われば労働者が求める福利厚生も変わる

現在の採用や雇用環境を見ると、企業が人材を選考するというより、労働者が働く企業を選択しているという立場の変化が伺えます。そのため、労働者に魅力のある福利厚生を整備していない企業は人材確保が難しくなる可能性が高くなります。

戦後からバブル前までは労働者の生活水準が低く、安い賃金を補完する福利厚生、社会保障の代わりとなる福利厚生が台頭していました。しかし、バブル期を経て、労働者の生活水準は向上しました。インフラやモノが充実するにつれて、それまでの福利厚生の存在価値が薄れていきます。

そして現在、デジタル技術の発展が人々の生活を大きく変え、働き方や仕事に対する価値観にまで変革をもたらしています。環境や人の価値観の変化に伴い、福利厚生に対する労働者のニーズも変わってきています。

福利厚生は、企業が労働者の生活や仕事環境をより良くするために提供するものです。人材を確保し、定着させるためには企業が提供する福利厚生を、移りゆく労働者のニーズに合わせて変えていく必要があります。労働者のニーズに合わない福利厚生、利用されない福利厚生は、もはや福利厚生とは言えないものなのかもしれません。

法定外福利厚生の代行サービス導入のメリット

少子化により人材確保が難しくなったこともあり、福利厚生(以下、文中の福利厚生は法定外福利厚生のこと)を見直して、充実させようとする企業が増えています。しかし、労働者のニーズに合わせるべきとわかっていても、一人ひとりのニーズはそれぞれに異なるため、すべてのニーズを満たす福利厚生の制度をつくることも難しいものです。

さらには、人の入れ替わり、時代の流れによって、福利厚生に求めるものは移り変わります。その変化に柔軟に対応し、福利厚生を変化させていくことは容易ではありません。制度の入れ替えや新しい制度構築のための準備、利用される福利厚生にするための手続き処理も大変です。自社ですべてを対応していくことに不安がある担当者も多いのではないでしょうか。

このような企業側の課題を解決するために、福利厚生業務を代行する企業が登場しました。現在は、数多くの福利厚生代行サービス企業が存在し、大企業から中小企業まで、多くの企業の福利厚生の導入をサポートしています。

費用やサービス面でのメリット

企業が従業員に福利厚生を提供するための施設(保養所など)を自社で保有しようとすると、建設から維持、管理まで莫大な費用がかかります。施設をもたない福利厚生の提供でも、企画から運用まですべて行うとすれば、人的費用や煩雑な工数が発生するでしょう。

福利厚生代行サービスであれば、サービス利用の基盤がすでに整えられているため、企業は福利厚生の提供にかかるコストを省くことができます。

大手福利厚生代行サービス企業のサービスを利用すれば、加入企業が多いことでスケールメリットを得ることもできます。そのため、福利厚生のサービスの数や規模についても、自社運用より条件が良くなります。経済的、また人的に余裕のない中小企業でも、大企業と変わらない福利厚生が用意できます。

利用できるサービスの数が増えると一つひとつの利用申請や手続きへの対応も煩雑になるものですが、福利厚生代行サービス企業と契約をすれば代行企業のプラットフォーム上での処理が可能ですから、社内業務工数も一気に削減できます。また、ウェブシステム上での運用となるため、オンラインで利用状況を把握できることもメリットです。利用状況を把握することは、従業員ニーズに対応するための福利厚生の見直しや改善に役立てることができます。

福利厚生代行サービス企業と一緒に福利厚生制度を構築することで、福利厚生の導入までに手間や時間がかからず、契約が完了すればすぐに従業員へ福利厚生の提供ができることも魅力でしょう。

福利厚生代行サービスの2つのプラン

福利厚生の基本プラン-パッケージプランとカフェテリアプラン

福利厚生代行サービスには主に2つのプランがあります。1つは「パッケージプラン」、もう1つは「カフェテリアプラン」です。それぞれの特徴を理解して、自社にはどちらが最適かをしっかりと検討してから福利厚生を導入しましょう。悩んだら、福利厚生代行サービス企業に相談してみるのも手です。

パッケージプランの特徴

パッケージプランとは、福利厚生代行サービス企業が提供する全サービスを定額(月会費)で受けることができるプランです。従業員は会員登録をすることで、福利厚生代行サービス企業が発行するカタログ誌やポータルサイトなどを通じて、旅行や育児サービス、健康増進サービスなどを何度も利用できるメリットがあります。幅広い福利厚生サービスを提供したい企業や、従業員の福利厚生代行サービスの利用率が高い企業にとっては非常にメリットのあるプランです。

カフェテリアプランの特徴

カフェテリアプランとは、自社が独自に提供する(している)福利厚生と福利厚生代行サービス企業が提供する福利厚生のサービスの中から選定し、カスタマイズし、設計することができるプランです。従業員にはポイントを付与し、従業員はそのポイントを使って福利厚生を受けることができます。従業員の福利厚生の利用頻度が高くなかったり、育児や自己啓発などの特定の福利厚生を充実させたいという企業にとって、メリットのあるプランになります。

【必見】福利厚生代行サービス企業の選び方

福利厚生代行サービスを提供している企業は数多く存在しています。それぞれに特徴があり、料金プランやサービス内容も異なるため迷われることも多いでしょう。

ここで、おすすめの福利厚生代行サービス会社4社を紹介します。オリコン顧客満足度ランキングの福利厚生サービスランキング上位の4社です。オリコンの顧客満足度ランキング情報に加えて、福利厚生に関する実務誌「旬刊 福利厚生」の特集で取り上げられた各社の概要も紹介します。

オリコン顧客満足度ランキングの福利厚生サービスランキングは、実際にサービスを利用している人たちの評価を基にランキング化されたものです。福利厚生の導入・充実を検討中の担当者にも参考になるでしょう。

総合ランキングと、3つの評価項目であります「案内の充実度」「申込みのしやすさ」「メニューの充実度」の各項目別ランキングを紹介していきます。

では、オリコンの顧客満足度ランキングで福利厚生サービス総合1位に選出されたリロクラブ「福利厚生倶楽部」から紹介していきます。

福利厚生サービス 総合1位

株式会社リロクラブ「福利厚生倶楽部」

株式会社リロクラブ「福利厚生倶楽部」

リロクラブの「福利厚生倶楽部」は、導入社数10,000社を超える業界No1のシェアを誇る福利厚生サービスです。豊富な福利厚生メニューを保有し、コストパフォーマンスの高い福利厚生サービスを提供しています。中小企業の利用が多いのも特徴で、従業員数100名未満の企業が全体の77.8%を占めています。

リロクラブは本業である福利厚生事業に加え、報酬制度/子育て支援/健康経営支援/内定者囲い込みなど、様々なサービスを提供しています。

オリコン顧客満足度ランキングの評価項目別でみると、「案内の充実度」と「メニューの充実度」で1位です。全国各エリアに特化・密着した豊富な福利厚生サービスの提供が「メニューの充実度」で高く評価されている要因の一つではないでしょうか。残る評価項目の「申し込みのしやすさ」は2位で、全体的に高く評価されています。

福利厚生倶楽部の評価

評価内容順位
総合ランキング第1位
案内の充実度第1位
申込のしやすさ第2位
メニューの充実度第1位

オリコン顧客満足度ランキング|
福利厚生サービス より

リロクラブの概要

契約団体数10,000団体業界第1位
うちカフェテリアプラン契約団体数200団体業界第4位
契約会員数630万人業界第2位
うちカフェテリアプラン契約会員数15万人業界第4位

旬刊 福利厚生 2018年5月上旬 より

リロクラブの公式ページはこちら

福利厚生サービス 総合2位

株式会社イーウェル「WELBOX」

株式会社イーウェル「WELBOX」

イーウェルの「WELBOX」は、年代を問わず、健康増進系の福利厚生サービスが充実しているのが特徴で、企業の健康経営の支援に力を入れている福利厚生代行サービス企業です。2014年4月に、事業主と健保組合の連携を支援する「コラボヘルス研究会」を発足し、いち早く健康支援関連事業の拡充に力を入れています。

オリコン顧客満足度ランキングの評価項目別でみると、「申込みのしやすさ」で1位です。パッケージ型の福利厚生アウトソーシングサービス「WELBOX」の使いやすさや、便利なスマートフォン向けアプリが「申込みのしやすさ」で高く評価されている要因の一つではないでしょうか。残る評価項目の「案内の充実度」は2位で「メニューの充実度」は3位でした。

WELBOXの評価

評価内容順位
総合ランキング第2位
案内の充実度第2位
申込のしやすさ第1位
メニューの充実度第3位

オリコン顧客満足度ランキング|
福利厚生サービス より

イーウェルの概要

契約団体数1,299団体業界第5位
うちカフェテリアプラン契約団体数436団体業界第1位
契約会員数374万人業界第4位
うちカフェテリアプラン契約会員数89万人業界第1位

旬刊 福利厚生 2018年5月上旬 より

イーウェルの公式ページはこちら

福利厚生サービス 総合3位

株式会社ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」

株式会社ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」

ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」は、業界シェアトップクラス140万を超える豊富な福利厚生メニューを保有しています。2018年11月からは「ベネフィット・ステーション」に健康経営支援サービスを付加したパッケージプラン「ベネフィット・ステーションNEXT」の提供を開始しています。

オリコン顧客満足度ランキングの評価項目別でみると、「メニューの充実度」が2位です。いろいろな世代が利用できる140万件以上の会員制割引サービスが高く評価されています。残る評価項目の「案内の充実度」が3位「申し込みのしやすさ」は4位でした。

ベネフィット・ステーションの評価

評価内容順位
総合ランキング第3位
案内の充実度第3位
申込のしやすさ第4位
メニューの充実度第2位

オリコン顧客満足度ランキング|
福利厚生サービス より

ベネフィット・ワンの概要

契約団体数9,250団体業界第2位
うちカフェテリアプラン契約団体数430団体業界第2位
契約会員数774万人業界第1位
うちカフェテリアプラン契約会員数71万人業界第2位

旬刊 福利厚生 2018年5月上旬 より

ベネフィット・ワンの公式ページはこちら

福利厚生サービス 総合4位

株式会社JTBベネフィット「えらべる倶楽部」

株式会社JTBベネフィット「えらべる倶楽部」

JTBベネフィット「えらべる倶楽部」は、JTBグループ運営のため旅行関連の福利厚生サービスが充実しているのが強みです。

企業予算やニーズに合わせて4つのプランから選択できます。組み合わせ自由の定額コース(3種類)では、宿泊や旅行サービス利用に補助金が適用されます。予算を有効活用できる精算コースもあり、独自の補助金制度をもつ企業には便利なシステムです。

オリコン顧客満足度ランキングの評価項目別でみると、「申込みのしやすさ」が3位「案内の充実度」と「メニューの充実度」は4位です。利用者の声からも旅行関連への評価がうかがえます。
「JTBで旅行申し込み出来るので安心」(50代/女性)
「宿泊助成金がありがたい」(30代/女性)など

えらべる倶楽部の評価

評価内容順位
総合ランキング第4位
案内の充実度第4位
申込のしやすさ第3位
メニューの充実度第4位

オリコン顧客満足度ランキング|
福利厚生サービス より

JTBベネフィットの概要

契約団体数2,040団体業界第4位
うちカフェテリアプラン契約団体数360団体業界第3位
契約会員数468.2万人業界第3位
うちカフェテリアプラン契約会員数43.5万人業界第3位

旬刊 福利厚生 2018年5月上旬 より

JTBベネフィットの公式ページはこちら

低コストで福利厚生の充実を実現する

福利厚生の充実が、求職者の企業選びの決め手のひとつになる昨今。人材を確保し定着させるためには、自社の福利厚生を充実させる必要性が高まってきます。しかし、自社だけで福利厚生を充実させるために巨額の費用を投じたり、変化する従業員ニーズに対応したりすることは難しいものです。

そのような課題に対して、福利厚生代行サービスを活用することは有効です。福利厚生代行サービスを活用することで、準備の手間をかけずに低コストで充実した福利厚生を導入することができます。また、企業規模を問わず利用することができます。従業員数が少ない、資金力に余裕がないという中小企業が得られるメリットは計り知れません。

福利厚生を充実させたいが、予算の問題や人的リソースの問題で見送ってきた企業こそ、一度、福利厚生代行サービス企業に相談されてみてはいかがでしょうか。