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健康診断の実施は企業の義務。対象者や検査項目など健康診断の基本を解説!

健康診断は、従業員の健康を確保するうえでなくてはならないものです。

企業や組織は、従業員の雇用形態や勤務時間などに合わせて適切に健康診断を実施しなくてはなりません。

健康診断の法的根拠や実施しないことで発生するリスク、健康診断の種類などをご紹介します。

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健康診断の受診は企業の義務

企業は労働安全衛生法第66条に基づき、医師による健康診断を従業員に受診させなくてはなりません。

従業員の健康確保のため、企業側が果たさなくてはならない役割だといえます。

健康診断の実施に関する罰則

健康診断の実施は、法的に定められている義務です。
よって、健康診断を実施しないと50万円以下の罰金刑を科されるリスクがあります。

なお、健康診断を実施してもその情報を外部へ漏洩した場合は、罰金刑に加え6ヶ月以下の懲役が科される場合があります。

このように会社が適切な健康診断を実施しなかった場合は、従業員の健康だけでなく、企業のブランドイメージが損なわれるおそれもあるのです。

健康診断を実施することはもちろんですが、診断結果を適切に把握・管理することも求められるといえます。

従業員に受診を拒否されたら?

健康診断の受診を、従業員が拒否する可能性もあるでしょう。
従業員に対して法的な罰則はありませんが、企業側が独自に罰則を規定することが可能です。

就業規則に健康診断の受診を義務付ける旨と、受診を拒否された際の処分について明記しておくとよいでしょう。

企業における健康管理の責任について

健康診断の実施は、企業に課せられた義務です。
また近年は、健康経営への意識も高まっています。

コンプライアンスを遵守するという観点からみても、社員の健康増進に努めることが企業に求められているといえるでしょう。

そのためには、健康診断だけでなく各種ツールや福利厚生を導入して従業員の健康を促進することも重要です。

従業員の健康状態を管理する

組織が健全に成長するためには、従業員の健康状態を適切に把握・管理することが不可欠です。

近年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、従業員が在宅勤務となるケースが増えました。

対面で従業員の様子を見守ることが難しくなったうえ、在宅勤務の従業員が運動不足に陥りやすいという問題点もみられます。

場所や時間を問わず従業員の健康を管理・把握できるツールや外部サービスを導入することで、改善が見込めます。

従業員のメンタルケアやコンディションチェックに関しては、リロクラブが提供する「Reloエンゲージメンタルサーベイ」をぜひご検討ください。

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従業員の健康状態をよくする

従業員の健康状態を管理するだけでなく、健康を増進させることも大切です。
そのための手段として、福利厚生を充実させるという方法があります。

提携スポーツジムの利用を促したり、栄養価の高いメニューを提供する社員食堂を導入したり、福利厚生を充実させることで従業員の健康増進が実現するでしょう。

健康診断の種類

健康診断の種類は大きく分けて2つ、一般健康診断と特殊健康診断があります。

一般健康診断

一般健康診断は職種など仕事の種類や、勤務時間(夜勤)に関係なく全職種に対して実施される健康診断です。

年に1回の実施が義務付けられています。
なお一般健康診断の中には、新しく採用した従業員に対しても行う雇入れ時の健康診断も含まれています。

特殊健康診断

特殊健康診断は、放射線業務や有機溶剤を用いる現場で、有害業務に従事する従業員に対して実施する健康診断のことです。

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健康診断の検査項目

一般健康診断と特殊健康診断では、検査項目が異なります。それぞれの検査項目は、以下のとおりです。

一般健康診断・定期健康診断の項目

  • 既往歴、業務歴等の調査
  • 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
  • 腹囲、体重、身長、視力、聴力の検査
  • 胸部エックス線検査等
  • 血圧の測定
  • 貧血検査
  • 肝機能検査
  • 血中脂質検査
  • 血糖検査
  • 尿検査
  • 心電図検査

全11項目を検査し、健康状態を診断します。

特殊健康診断の項目

特殊健康診断の検査項目は、事業所によって異なります。
以下の検査項目は、有機溶剤を使用している事業所の例です。

  • 業務経歴の調査
  • 有機溶剤の業務による、健康被害の既住歴、自覚症状、他覚症状の調査
  • 有機溶剤の使用により認められる症状の有無
  • 尿中の有機溶剤の代謝物の代謝物量の検査
  • 尿中のたんぱく質の有無の検査
  • 肝機能検査
  • 貧血検査
  • 眼底検査

 特殊健康診断には複数の種類があるため、受診する従業員の職種に合わせて健康診断を受診させる必要があります。

普段から現場で使用している薬剤などについては、人事部や総務部で厳重に管理しておきましょう。

特殊健康診断を実施していないと、労働基準監督署から厳しく指導を受ける可能性があります。

毎年のルーチンワークとして処理するのではなく、職場環境の変化に合わせて実施する健康診断を見直すようにしましょう。

健康診断実施義務の対象となる従業員

正規従業員は、全員が健康診断実施の対象となります。

アルバイト・パート社員の場合、労働時間を基準に健康診断の実施義務を判断します。

正規従業員の労働時間の4分の3以上を勤務しているアルバイト・パート社員は、健康診断の実施対象となります。

勤務時間が4分の3を下回っている場合は対象外です。

また、労働時間のほか、企業と直接労働契約を締結しているか否かも判断基準となります。
派遣スタッフのように、他社と労働契約を結んでいる場合は健康診断実施の対象外です。

役員にも適用される?

役員も従業員ですが、健康診断実施の義務が適用される役員とされない役員がいます。

常務取締役兼工場長など、労働者性のある役員の場合は健康診断の実施対象となります。

一方、代表取締役社長は事業主となるため健康診断の実施義務はありません。

基本的に、労働者性があるか否かで実施義務が判断されます。

ただし法律的な部分は差し引いても、実際の実務上、労働者性のない役員の健康管理義務がないわけではありません。

役員の健康状態が悪ければ、それだけで経営に悪影響が出る可能性もあります。

法律上義務がなくとも、役員が健康診断を実施しないことは実務上のリスクが高まるといえます。

従業員の家族・配偶者も対象に入る?

従業員の家族や配偶者は、健康診断実施の対象となりません。

企業が健康配慮義務を負っているのは、あくまで従業員のみであるためです。

企業は従業員の家族については責任をもつ必要はありませんので、従業員の家族や配偶者は健康診断の対象に入れなくても問題ありません。

健康診断の企業負担について

基本的に、健康診断の費用は企業側が負担します。

ただし、オプション検診の実施を従業員が希望した場合、その差額は従業員が自己負担することになります。

また、健康診断は種類・検査項目にかかわらず医療保険が適用されない「自由診療」です。

医療機関ごとに設定されている費用が異なるため、依頼前には忘れずに費用を確認しましょう。

健康診断費の相場

健康診断の費用はクリニックによりますが、従業員1人あたり10,000~15,000円前後と設定しているところが多いようです。

従業員の人数や健康診断の形態によって、費用は変動すると考えましょう。

また、健康診断用の特殊車両を事業所に呼び寄せて受診したり、従業員が各自で就業時間内に受診したりと、受診形態によって費用が変動するケースもあります。

健康診断の費用を福利厚生費として処理するためには?

健康診断費用が福利厚生費として扱われるためには、3点の注意事項があります。

  • 従業員全員が健康診断を受診できる体制になっていること
  • 健康診断が常識的な範囲の費用内で実施されており、かつ従業員の健康管理を目的に実施されていること
  • 企業が医療機関に直接費用を支払っていること

特に注意したいのが、健康診断の費用の支払い方法です。

例えば「受診日当日は従業員に立て替えてもらい、後日受診料を支給する」といった支払い方法では、福利厚生費として処理できなくなってしまいます。

「役員のみ高度な健康診断を受ける」といった制限があるケース、健康診断費用が一般的な相場と比較してあまりにも高額なケースも、福利厚生費として処理できません。

健康診断実施後の注意点

健康診断実施後は、「健康診断結果の保管」「健康診断結果の報告業務」の2点に注意を払う必要があります。

具体的にどのような義務を果たす必要があるのか、以下で解説いたします。

健康診断結果の保管義務

企業には、従業員の健康診断結果を保管する「保管義務」があります。

検査結果の個人表が作成されてから5年間、適切に保管しなくてはなりません。

くわえて、検査結果を保管するにあたって従業員本人から承諾を得る必要もあります。

確認の手間を省くために、健康診断の受診と健康診断結果の保管に関する取り決めを就業規則へ盛り込んでおくとよいでしょう。

健康診断結果の報告義務

50人以上の従業員を常に雇用している企業は、所轄の労働基準監督署へ健康診断結果を報告しなくてはなりません。

なお、ここでいう「常に雇用している50人以上の従業員」の定義とは、アルバイト・パート社員を含めた労働者数を指します。

常態として従業員数が50人以上となっていれば、報告義務があると覚えておくとよいでしょう。

その一方で、健康診断を受診すべき労働者は「正規従業員及び、正規従業員の労働時間の4分の3以上勤務しているアルバイト・パート社員」となっています。

したがって、診断結果の報告義務が課せられる基準人数と、実際に健康診断を受診すべき労働者数は必ずしも一致しません。

社内の負担を減らすなら外注もおすすめ

健康診断を実施することは企業の義務です。
とはいえ対象となる従業員の抽出をはじめ、受診案内や各種請求など煩雑な作業も多く、手間がかかるのも事実。

そんな時は、健康診断の代行サービスを活用することを検討するのもよいでしょう。

リロクラブの「健康診断代行サービス」は、健康診断に伴う煩雑な関連業務を一括でお任せいただける代行サービスです。

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各種請求業務や労働基準監督署への報告にかかるコストを大幅にカットでき、担当者の負担を軽減できるのが魅力です。

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