福利厚生も課税対象の一部?課税対象になるものと課税率

福利厚生も課税対象の一部?課税対象になるものと課税率

従業員に対する福利厚生では、かかる費用が課税対象になるものとならないものが存在しています。福利厚生費といえば、全額非課税で経費扱いになると考えてしまう総務人事担当者も多いのですが、そうとは限りません。今回は、福利厚生で課税対象になるものと、福利厚生の課税率について解説いたします。

従業員に人気の福利厚生の種類は?かかる費用と効果的な導入方法

福利厚生で人気の種類一覧。福利厚生とは?の疑問にすべて答えます

福利厚生も課税対象って本当?

福利厚生も課税対象って本当?
福利厚生といっても課税対象になる福利厚生と、ならない福利厚生があります。

福利厚生にかかる費用は従業員が働きやすい環境を整備するための経費として認められているものであり、福利厚生を実際に運用していくにあたっては、大前提として従業員全員が使えるものであること、常識的な範囲のものであること、就業規則などに制定して全員に周知されていることが条件となっています。

例えば、役員の個人的なゴルフ大会に企業が出費をした場合、その費用は福利厚生費として認められません。この場合は、従業員全員が使える常識的な範囲ではないということで、福利厚生にかかった費用とみなされません。

法定福利費と法定外福利費

福利厚生費は、「法定福利費」と「法定外福利費」に分かれています。

「法定福利費」は労働基準法のような法律によって定められている福利厚生制度です。労災保険、雇用保険、健康保険、厚生年金保険、介護保険料のような特定の条件下であれば、必ず加入しなければならない強制加入の社会保険費用や、労働保険費用等が「法定福利費」となります。

「法定外福利費」とは、映画やスポーツクラブなどに従業員が通えるようにして、その費用の全部または一部を企業が負担した場合に福利厚生費として認められるものです。一部の従業員だけがスポーツクラブに通えるような場合には、福利厚生費扱いにはなりません。全従業員が適用対象になる必要があります。

「あったらいいな」で終わらせない。福利厚生の導入・充実

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福利厚生で課税対象になるものとは?

福利厚生で課税対象になるものとは?
福利厚生で課税対象になるものとは、以下のような場合です。

1.通勤手当の過度な支給

通勤手当を過度に支給してしまう場合は、通勤手当が課税対象になります。

具体的には、電車通勤で1ヶ月あたりの通勤手当が15万円を超えてしまう場合は課税されます。また、オフィスから2キロ以内の通勤距離で自動車や自転車で通勤している従業員に対して交通費を支給すると全額課税されます。就業規則などで自宅から勤務先までの通勤距離が2キロ以下の場合には交通費を支給しないと定めている企業も多いです。もし通勤距離が2キロ以下の従業員に交通費を支給してしまうと非課税扱いにできないため、勤務地からの通勤距離が近すぎる従業員には自動車通勤を認めないとしていることが多いというわけです。

2.健康診断を行う場合の支払い方法

健康診断費用は、企業が病院に対してお金を支払う場合には課税対象になりませんが、従業員に健康診断の費用を支給して従業員の手から病院に健康診断の費用を払う場合には課税対象になります。

3.社宅を従業員に貸与する場合

社宅や寮を従業員に貸与する場合には、社宅や寮の家賃を一定の計算式で計算してその50%以上を本人から徴収する場合には課税されませんが、一定の計算式で50%以下の徴収金額となっていた場合には課税対象になる可能性があります。社宅や寮をあまりに格安で貸してしまうと家賃などは本来給料から払うべきものですので、給与を支給していることと同じ扱いになってしまうためです。

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4.従業員の研修旅行などの費用負担

従業員の研修旅行などを企画している場合には、特に注意が必要となります。

従業員の50%以上が参加していること、4泊5日以内の旅行であることが非課税の条件となってきます。仮に研修旅行に参加できなかった従業員に旅行代を支給するという場合や不参加の場合は、金銭を支給するというような選択が可能な制度を導入している場合は課税対象となるため注意が必要です。

あくまでも従業員の福利厚生のために使うお金が福利厚生費として認められているため、現金で支給してしまうのであればボーナスや給与支給と変わらないだろうという判断をされる可能性が高いです。

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福利厚生にかけられる課税率

福利厚生にかけられる課税率
福利厚生にかけられる課税率については、もしも福利厚生として妥当でないと判断された場合には、給与を支給したという扱いになるため、所得税を課税されることになります。

福利厚生費が給与扱いになってしまったということは、源泉徴収漏れということになりますので10%の不納付加算税が付きます。具体的には、従業員10名に対して10万円の福利厚生費をかけて全額が福利厚生費として不適当と税務調査などで判断された場合には、10人×10万円×5%(所得税)=5万円が課税対象になります。

さらに5万円に10%の5,000円の不納付加算税が加算されて、55,000円を納付する義務が発生します。

なお、実務上の問題点としては、大した金額ではないのであとで従業員から徴収すればよいとも考えられますが、退職してしまっている従業員がいる場合には徴収することができなくなっているため、企業が全て損失を被る可能性が高いです。仮に徴収できたとしても企業が使った福利厚生費になぜ課税されなければならないのかと従業員から苦情が出る可能性も高いため、実際のところは企業ですべて損失を受け止める形になる傾向にあります。

カフェテリアプランへの課税

カフェテリアプランについては、企業から従業員に付与されたポイントを使用した場合にそれが給与に該当するのかしないかによって判断が分かれます。仮にカフェテリアプランで1万円分のポイントを企業が従業員に付与したとして、課税されるかどうかはポイントを使用した対象によって変化します。

1万円分のポイントを商品券のような換金性のあるものに交換した場合には、課税される可能性があります。商品券のような換金性の高いものに交換した場合には、給与を支給しているのと変わらないと税務調査などで指摘、判断されてしまう可能性が高いです。カフェテリアプランについては、税制面における統一見解がないため注意が必要です。

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