
ブライト500とは?メリットや申請~事例・施策などをご紹介
「健康経営」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
健康経営とは、従業員の健康管理を経営課題と捉え、従業員の健康の保持・増進に向けた取り組みを戦略的に実践することです。
その健康経営の取り組みが特に優れている中小企業は「ブライト500」に認定されます。
では、ブライト500に認定されると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
この記事では、 ブライト500の基礎知識の紹介から事例・施策などの実践までを"健康経営優良法人認定を受け、健康経営のサポートをしているリロクラブ"が詳しく解説します。
目次[非表示]
- 1.ブライト500の基礎知識
- 1.1.ブライト500とは
- 1.2.ホワイト500との違い
- 2.ブライト500に認定されるメリット
- 2.1.採用力の強化と社会的信頼の向上
- 2.2.ステークホルダーからの信頼の獲得
- 2.3.従業員の生産性の向上につながる
- 3.ブライト500の認定要件
- 3.1.経営理念・方針
- 3.2.組織体制
- 3.3.制度・施策実行
- 3.4.評価・改善
- 3.5.法令遵守・リスクマネジメント
- 4.ブライト500申請から認定までの流れ
- 4.1.ステップ1.健康宣言事業に参加する
- 4.2.ステップ2.自社の健康経営状況を申請書に記入する
- 4.3.ステップ3. 認定審査を受ける
- 5.ブライト500を獲得する上でのよくある課題
- 5.1.人材や予算などリソース不足
- 5.2.社内からの理解を得られない
- 5.3.従業員の巻き込み・当事者意識の醸成
- 6.ブライト500の認定企業事例
- 6.1.職場の生産性向上事例
- 6.2.人材の採用・定着事例
- 6.3.企業業績の向上事例
- 7.ブライト500を獲得するための施策事例
- 7.1.身体の健康維持・増進のための取り組み
- 7.2.メンタルヘルスケアとストレス対策
- 7.3. 労働環境の改善と働き方改革
- 8.健康経営の実践でブライト500を目指そう
ブライト500の基礎知識
まずはブライト500の概要と、類似制度であるホワイト500との違いについて説明します。
ブライト500とは
ブライト500とは、健康経営優良法人(中小規模法人部門)の中から、特に優れた500社に与えられる称号です。
健康経営優良法人とは、従業員の健康管理を積極的に推進し、優れた健康経営を実践している企業や法人を指します。
健康経営優良法人認定制度の目的は、健康経営に優れた企業を社会に広く周知し、さらなる取り組みを促進することです。
こうした取り組みが優れていると認められた企業が、ブライト500の認定を受けることができます。
ホワイト500との違い
ブライト500とホワイト500は、どちらも健康経営優良法人認定制度の一種です。
ただし対象とする企業の規模に違いがあります。
- ホワイト500:大企業向けの認定制度で、健康経営に積極的に取り組む大規模法人の中から特に優れた500社が選ばれます。
- ブライト500:中小企業向けの認定制度で、健康経営に優れた中小規模法人の上位500社が認定されます。
大企業、中小企業の詳細は以下の通りです。
(出典:ACTION!健康経営「申請区分について」)
♦ホワイト500に関しての詳細は次の記事をご覧ください:ホワイト500とは?健康経営優良法人認定制度の基礎知識と認定企業の取り組み事例
ブライト500に認定されるメリット
ブライト500に認定されることは、企業にとって多くのメリットがあります。
ここでは、ブライト500認定のメリットについて詳しく解説します。
採用力の強化と社会的信頼の向上
ブライト500の認定を受けることで、企業の社会的な信頼性やイメージの向上が期待できます。
健康経営に積極的に取り組む企業として認知されることで、求職者からの注目度が高まり、より多くの優秀な人材を引き寄せられる可能性が高まります。
近年の就職活動では、企業の福利厚生や従業員への配慮を重視する傾向が強まっています。
実際に健康経営優良法人認定事務局が2023年に行った調査(n=900)では、35.8%の方々が、働きたい企業の特徴として「従業員の健康や働き方に配慮している」を回答。
このように、求職者にとって、健康経営に積極的な企業は働きやすい環境を提供していると捉えられ、魅力的な就職先として選ばれることが多くなります。
ステークホルダーからの信頼の獲得
健康経営に積極的に取り組んでいる企業は、ステークホルダーからの信頼を得やすくなります。
取引先や投資家にとって、健康経営は企業の長期的な成長と安定性を示す重要な要素です。
たとえば、次の様に、各ステークホルダーからの評価を受ける可能性があります。
- 取引先企業目線:労働災害やメンタルヘルス不調による長期求職者の削減など、危機管理意識が高く、ビジネス上のリスクが低いと評価させる。
- 投資家・株主目線:ESG投資の観点からS(社会):社会的責任・人への配慮に該当し、価値が高く投資対象として魅力的になる。
このように、健康経営に取り組む企業として認知されることで、顧客や取引先からの信頼も高まり、ビジネスチャンスの拡大にもつながる可能性があります。
従業員の生産性の向上につながる
ブライト500に認定されるためには、健康管理や働きやすい職場環境づくりといった取り組みが求められます。
こうした取り組みは結果的に従業員の健康を維持することにつながり、仕事の効率や生産性の向上が期待できます。
実際に、健康経営が"生産性に繋がる指標としてプレゼンティズム(出勤時の生産性低下)"が解消されることが、経済産業省のレポートで報告されています。
さらに、自社の健康経営が評価され、ブライト500に認定されたことを従業員と共有すれば、従業員の自社に対する誇りや愛着が強まり、組織の一体感が醸成されるでしょう。
♦プレゼンティズムの詳細を知りたい方は次の記事もご覧ください。
ブライト500の認定要件
(出典:ACTION!健康経営「認定要件について」)
ブライト500に認定されるには、まず健康経営優良法人に選ばれる必要があります。
その上で、さらに優れた取り組みを行っている企業が選定されます。
ここでは、ブライト500の認定要件について、主要な項目ごとに詳しく解説します。
経営理念・方針
経営理念・方針の項目では、経営者が従業員の健康管理に積極的に関わっているかを評価します。
経営者自身が模範となるべき存在であるため、自らが定期的に健康診断を受けることが認定の"必須"条件となります。
加えて、健康経営の理念や方針を明文化し、行っている取り組みを社内外に発信していることも求められます。
組織体制
組織体制の項目では、健康経営を推進するための体制が整備されているかを評価します。
次の項目については、必須条件となります。
- 健康管理を担当する部署や担当者を設置して従業員の健康状態を把握し、適切なサポートを提供する体制を整えることが求められます。
- 40歳以上の従業員の健診データの提供
健康経営の取り組みが組織全体で行われているかどうかも評価のポイントです。
制度・施策実行
制度・施策実行の項目では、具体的な健康増進に向けた施策の実施状況を評価します。
例えば、従業員の健康診断の受診率向上や、その結果に基づく保健指導の実施など、基本的な健康管理の施策が求められます。
また、適切な働き方の実現に向けた取り組みも重要で、長時間労働の抑制やワーク・ライフ・バランスの推進などが評価されます。
ブライト500に認定される為には、定められている15項目の中から、13項目以上を満たすことが求められます。
詳細については、ACTION!健康経営に掲載されている「認定要件について」をご覧ください。
評価・改善
健康経営の取り組みを継続的に評価し、改善していく仕組みが整っているかを評価します。
健康経営の取り組みによる効果を客観的な指標で測定し、その結果を経営層に報告する仕組みが整備されていると、高評価を得やすくなります。
法令遵守・リスクマネジメント
法令遵守・リスクマネジメントの項目では、労働安全衛生法等の関連法令を遵守し、適切なリスク管理を行っているかを評価します。
労働基準法や健康増進法などの法令を遵守していることは基本ですが、このほかにも定期健康診断の実施や長時間労働者への医師による面接指導の有無も評価ポイントです。
また、受動喫煙対策やハラスメント対策など、職場環境の安全衛生に関する取り組みも評価対象になることがあります。
ブライト500申請から認定までの流れ
ブライト500の認定を受けるためには、いくつかのステップを踏む必要があります。
健康宣言事業への参加から始まり、申請書の作成、ポータルサイトへの登録、認定審査を経て、最終的に認定が行われます。
ステップ1.健康宣言事業に参加する
まずは、協会けんぽや健康保険組合連合会などが提供している健康宣言事業に参加します。
各自治体が行っている健康宣言事業への参加でも代替可能です。
自治体が実施していない場合は、自社独自の健康宣言を行うことでも対応可能になっています。
健康宣言は社内外の人が見られるよう、自社サイトで公表するのが一般的です。
ステップ2.自社の健康経営状況を申請書に記入する
「健康経営優良法人(中小規模法人部門)認定申請書」をダウンロードし、自社で行っている健康経営の具体的な取り組み内容を記入します。
なお、ブライト500に申請する場合、従来の健康経営優良法人の申請と比べて記入項目が多くなります。
2025年度では、Q30~35について、ブライト500認定要件の必須項目が設定されています。
申請書の記入例は「ACTION!健康経営」ポータルサイトで確認できて、申請書の記入方法や評価項目の詳細な説明も載っています。
(※申請書の内容には、具体的な事例や数値データを用いるようにしましょう。)
作成した申請書は健康経営のポータルサイトにアップロードします。
ステップ3. 認定審査を受ける
日本健康会議が「健康経営優良法人」を認定します。
このうち取り組みが特に優れていた上位500企業が、ブライト500として認定されます。
ブライト500に申請した企業には、評価結果とフィードバックシートが送られます。
このフィードバックシートには、自社の取り組みに対する評価や改善点などが記載されており、今後の健康経営の取り組みを改善・強化するヒントとして活用できます。
ブライト500を獲得する上でのよくある課題
これからブライト500を目指すご担当者の方々向けに、推進する中で、よく聞く課題を共有させていただきます。
事前に課題を理解した上で、取り組みを進めることで、施策推進が頓挫してしまうことを避けられるでしょう。
人材や予算などリソース不足
専任担当者や予算の不足は、中小企業の健康経営推進でしばしば最大の障壁となります。
人材不足に関する詳細と対応策
継続してブライト500の取得には、次のような多くの業務が存在する為、兼務で対応することは非常に困難になります。
- 毎年詳細な申請手続きやデータ提出が必要
- 申請の為の施策のデータ収集や分析
- 継続した改善が必要
- 新たな要件への対応
こうした課題への取り組み策として、人事・総務部門だけでなく部門横断的に取り組むことです。
実際、多くの中小企業では社内横断的なチーム編成や外部専門家の力借用によって人手不足を補っています。
例えば、社員数40名規模の浅野製版所では、事業開発部の有志メンバーによる「健康経営推進チーム」を発足し、少人数でも100を超える施策を次々と実施しました
参考:日本の人事部健康経営『社員40名の中小企業が100を超える健康施策を展開 「人が辞めない組織」を目指した、浅野製版所の健康経営』
専任の担当者を置けなくとも、このように兼任メンバーでチームを組み、全社横断で推進することで取り組みを前進させることができます。
予算不足に関する詳細と対応策
中小企業では経営規模上どうしても健康経営に充てる予算を確保しにくい傾向があります
社内リソースだけで難しい部分は行政や専門企業の支援プログラムを活用することが重要です。
国や自治体の助成金制度も有効な手段で、たとえば次のように中小企業が活用できる助成金が多数整備されています。
- 「ストレスチェック助成金」
- 「受動喫煙防止対策助成金」
- 「小規模事業場産業医活動助成金」など、
このように、人的・資金的リソースの不足は社内の工夫(兼任体制やチームづくり)と社外リソースの活用(助成金・専門家支援)によって補い、推進力を確保することが大切です。
社内からの理解を得られない
「費用対効果が不透明」などの理由で、経営層が消極的になり、社内での優先度が下がってしまうケースは少なくありません。
この課題解決のカギは、健康経営を「経営課題」として捉えてもらうことにあります。
従業員の生産性向上や人材確保、企業イメージの向上に直結することを、データや他社事例をもとに伝えることが重要です。
たとえば、欠勤率の低下や残業時間の減少、採用効果といった具体的な効果を報告し、投資対効果を経営会議で共有することで、経営陣にも手応えを実感してもらえます。
簡単では無いですが、このように定量的な成果の蓄積と発信を続けることで、経営層の意識も次第に「健康経営は会社の成長につながる」という確信へと変えられる可能性はあります。
従業員の巻き込み・当事者意識の醸成
健康経営を社内に根付かせるには、従業員一人ひとりが主体的に取り組む雰囲気づくりが欠かせません。
しかし現場では、健康施策が「業務とは関係のない余計な活動」と受け止められがちです。
こうした課題を解決するには、以下のような工夫が効果的です。
課題解決策①従業員への発信
まず重要なのは、健康経営の目的や意義を丁寧に伝えることです。
「従業員一人ひとりを大切に思っている」「長期的には企業の発展にもつながる」というメッセージを、繰り返し伝えることで理解を促します。
課題解決策②模範を示す
社員の主体性を引き出すには、トップや推進担当者自身が実践する姿勢も欠かせません。
ウォーキングや食生活改善に担当者が率先して取り組んだり、社長が健康づくりチャレンジに参加することで、社員にも「自分たちにとって必要なことだ」と伝わります。
課題解決策③企画段階から参加してもらう
さらに効果的なのが、施策の企画段階から社員を巻き込むことです。
アイデア出しや計画策定に現場の声を反映させることで、「自分たちが作った取り組み」という当事者意識が生まれます。
健康経営を“押しつけ”ではなく、社員自身が価値を感じられる活動へと変えていく。
そのためには双方向のコミュニケーションと、社員がアイデアを出し合えるボトムアップの仕組みが鍵です。
こうした巻き込みが進めば、健康経営は単なる制度ではなく、社員一人ひとりの課題として根付き、継続性と成果につながっていきます。
リロクラブでは、インセンティブをポイントで気軽に提供できるサービスやコミュニケーションを促進するサービスをご用意しています。
ブライト500の認定企業事例
ここからはブライト500に認定された事例を参考に、どのような戦略が効果的であるのかを探っていきます。
「健康経営優良法人2023(中小規模法人部門)認定法人 取り組み事例集(令和5年3月発行) 」(経済産業省)をもとにリロクラブがまとめていきます。
職場の生産性向上事例
静岡県にある静岡部品株式会社は、病気の予防に注力した取り組みが、評価されてブライト500に認定されました。 行った特徴的な取り組みとしては次の二つになります。
- ヘルシー弁当の提供
- 血圧測定習慣化促進事業を開始して、血圧リスクを見える化
この効果としては、傷病日数が80%迄減少し、休職者も0人に減らすことに成功し、従業員稼働率を増加させて、生産性向上を実現させました。
人材の採用・定着事例
東京都にある日美商事株式会社は、当時23名の団体であった為、感染症の集団感染による事業継続危機の対策の取り組みが評価されてブライト500に認定されました。
具体例として、インフルエンザの予防接種率向上を掲げて、10%の向上を実現させました。
その背景は、インフルエンザ予防接種を企業が全額負担するようにしました。
又、このブライト500取得企業であることを講演や新聞などで、積極的にアピールすることで、採用に好影響が生まれました。
応募数の増加が顕著であり、面接の場でも、健康経営の話題が出るようになり、その効果が見えています。
企業業績の向上事例
徳島県にある喜多機械産業株式会社は、InBdyという体組成計とインセンティブ制度をうまく活用した施策が評価されてブライト500を取得されています。
具体的には、体組成計を使って毎年2回、自分の体を測定して数値化し、結果に応じたインセンティブを設けて、従業員の健康の維持、改善、向上を後押しした取り組みをしていました。
取り組みの結果、参加者の半分以上が体組成計の点数が上がりました。
又、健康経営に関連する情報交換の場に参加することで、営業現場以外のつながりを持つことができて、営業の切り口が増えて、業績貢献に繋がっています。
ブライト500を獲得するための施策事例
ここでは、ブライト500を取得する為の代表的な施策をピックアップしてお伝えします。
健康経営優良法人2025の調査項目を元に、無理なく始められて、効果が大きいものを中心にお伝えします。
ただ、大事なことは、社員の声を聞きながら自社にあった施策に最適化していくことです。
身体の健康維持・増進のための取り組み
職場で社員の身体の健康増進を図るには、運動習慣づくりや生活習慣改善の支援が効果的です。
ウォーキングイベント
職場でイベントを実施することは、健康経営の調査項目を満たすだけでなく、社内のコミュニケーション促進にもつながります。
中でも多くの企業が取り入れているのがウォーキングイベントです。低コストで実施でき、楽しみながら取り組めるため、中小企業にも導入しやすい施策と言えます。
実際に歩数を競う中で、「会議前に互いの歩数をチェックする」「何キロ痩せたか話す」といった会話が自然と生まれ、社員同士の交流が活発になった例もあります。
ストレッチ体操やフィットネスタイム
イベントではなく、日常業務の中にストレッチ体操やフィットネスタイムを組み込む取り組みも、調査項目の対策として有効です。また、生産性の低下防止策としてもアピールできます。
たとえば、ある企業では朝礼にストレッチを取り入れたり、就業中に短時間のフィットネスタイムを設けることで、リモートワークによって増加していた肩こり・頭痛・眼精疲労の改善につなげています。
このような短時間の運動は誰でも手軽に始められ、業務効率の向上や体調不良の予防にも効果が期待できます。
禁煙プログラム
禁煙対策は、調査項目の「制度・施策実行」に設定されている項目となり、ブライト500を取得する上で大事な施策となります。
例えば、次のような支援策が考えられます。
- 禁煙パッチの購入補助
- 禁煙外来受診費用の支給
- 禁煙成功者への報奨金
実際に、この施策の結果、複数の社員が禁煙に成功し、社内で禁煙挑戦者を応援する風土が醸成されてたことも報告されています。
メンタルヘルスケアとストレス対策
身体の健康だけでなく、近年は心の健康支援も、健康経営において欠かせない取り組みです。
相談窓口の設置
従業員が気軽に悩みを打ち明けられる相談窓口や、EAP(外部相談サービス)の整備は、中小企業にとっても有効な取り組みです。
ただ設置するだけでなく、利用を促す仕組みづくりも重要です。以下のような工夫がポイントになります:
-
周知の徹底:社内イントラネットや経営トップからの発信、担当者による定期的な案内などを通じて、存在と利用方法を継続的に周知します。
-
利用しやすい設計:匿名での相談やオンラインでの対応など、誰でも気軽に利用できる環境を整えます。
こうした取り組みは、健康経営に関する調査項目にも含まれており、評価の対象となります。
リラクゼーション施設の整備
オフィス環境の改善につながる施策として、リラクゼーション施設の整備も有効です。ややハードルは高いものの、メンタルヘルス対策として調査項目を満たす手段の一つになります。
福利厚生サービスとしては、以下のような例が挙げられます:
- マッサージ師を派遣または専属で手配し、社員にリラックス効果を提供する
- リラクゼーションルームを設置し、昼休みに仮眠や軽い瞑想を推奨する
限られたリソースの中でも、創意工夫を凝らして「心の健康づくり」に取り組む姿勢は、健康経営優良法人の認定基準とも強く関係しています。
♦福利厚生倶楽部では、メンタルヘルス相談ダイヤルやマッサージの割引を提供もしています♦
気になる方は次の資料をご覧ください。
労働環境の改善と働き方改革
健康経営を推進するには、社員が安心して快適に働ける職場環境を整えることも欠かせません。
テレワーク・フレックスタイム制の導入
フレックスタイム制やテレワークの導入は、環境が整っている企業であれば、できるだけ早く推進すべき取り組みです。
これらは「適切な働き方の実現」として、健康経営の調査項目にも該当します。
特に、育児や介護と両立して働く従業員にとっては、柔軟な働き方の提供が大きな支援となるため、優先的に導入を検討しましょう。
一方で、テレワーク環境下でも健康経営の取り組みが継続できるよう、工夫が必要です。
たとえば、コミュニケーションの活性化や、オンライン朝礼で全員一緒にストレッチを行うなど、新しい働き方に合わせた健康支援策の導入が求められます。
♦参考記事:育児中の社員に在宅勤務をしてもらうメリットは?
職場の設備や環境改善
社員の身体的負担を軽減するために、人間工学(ergonomics)に基づいたチェアや昇降デスクの導入、空調や照明の快適な調整などが有効です。
ユニークな事例としては、長時間の座り姿勢による姿勢悪化を防ぐため、オフィスチェアをバランスボールに置き換えた中小企業もあります。
最初は驚かれることもありますが、「自然と体を動かすので気分転換になる」と社員に好評で、姿勢の改善や体幹の強化にもつながっているといいます。
大規模な設備投資が難しい場合でも、職場にストレッチポスターを掲示して自主的な体操を促したり、休憩スペースにストレッチ用マットや簡単な道具を設置するなど、小さな工夫でも十分効果があります。
健康経営の実践でブライト500を目指そう
ブライト500への認定は、企業の健康経営の取り組みを証明できる機会です。
認定を受けることで、企業の社会的信頼が向上するほか、従業員の健康維持や生産性の向上にもつながります。
認定要件を満たすためには、経営理念・方針の明確化、組織体制の整備、具体的な施策の実行、そして継続的な評価・改善が必要です。
ぜひ、健康経営の実践を通じて、ブライト500への認定を目指してみてください。