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福利厚生とは?人気の種類・導入方法やおすすめの代行サービスを解説!

福利厚生とは、企業が従業員に提供する「給料や賞与以外の報酬、サービス」の総称です。

企業にとって福利厚生の充実は採用活動や人材定着にもかかわるため、非常に重要な人事施策といえます。

しかし、企業独自で導入する福利厚生の種類は多岐にわたるため、どのようなものを導入すればいいか迷う方も多いはずです。

本記事では、人気の種類・導入方法やおすすめの代行サービスを解説します。

目次[非表示]

  1. 1.福利厚生とは?
  2. 2.福利厚生の対象者
  3. 3.福利厚生の種類は大きく分けて2種類
    1. 3.1.法定福利厚生
    2. 3.2.法定外福利厚生
  4. 4.福利厚生(法定外福利厚生) その種類一覧と費用の目安
  5. 5.福利厚生で人気の種類と最近のトレンド
    1. 5.1.従業員から人気の福利厚生
    2. 5.2.福利厚生費の推移
  6. 6.福利厚生を充実させるメリット
    1. 6.1.採用力の強化
    2. 6.2.従業員のモチベーション向上
    3. 6.3.従業員の満足度アップ
    4. 6.4.企業への定着化、エンゲージメントの向上
    5. 6.5.条件付きで節税効果がある
  7. 7.福利厚生を導入する際のデメリットとその解決策
    1. 7.1.管理負担の増加
    2. 7.2.従業員に不公平感が生まれる
    3. 7.3.費用がかかる
  8. 8.福利厚生の効果的な導入方法
    1. 8.1.自社で導入、提供する
    2. 8.2.福利厚生代行サービスを利用する
  9. 9.福利厚生導入時の注意点
    1. 9.1.ニーズを把握する
    2. 9.2.従業員に周知する
  10. 10.福利厚生代行サービスとは?
    1. 10.1.パッケージプラン
    2. 10.2.カフェテリアプラン
  11. 11.福利厚生代行サービスを利用するメリット
    1. 11.1.業務効率化
    2. 11.2.制度内容の充実
    3. 11.3.専門的な知識の享受
    4. 11.4.スケールメリット
  12. 12.福利厚生代行サービスの費用や手数料はどれくらいかかる?
  13. 13.福利厚生代行サービスおすすめ4社
    1. 13.1.リロクラブ 「福利厚生倶楽部」
    2. 13.2.イーウェル「WELBOX」
    3. 13.3.ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」
    4. 13.4.リソルライフサポート「ライフサポート倶楽部」
  14. 14.福利厚生の導入・充実なら、リロクラブにご相談ください
  15. 15.まとめ

福利厚生とは?

福利厚生とは、企業が従業員やその家族に対して提供する報酬やサービスのことです。(※給与や賞与は福利厚生に含まれません。)

たとえば、次のような種類があります。

  • 法定福利厚生:用保険・健康保険、介護保険など

  • 法定外福利厚生企業が保有する保養所を安く従業員に提供する

この様な種類の福利厚生を用意して、企業は他社との差別化を図り、採用市場での競争力を高めたり、今いる従業員に満足してもらったりすることが目的となります。

このあたりの種類や目的メリット等については、後ほど詳細をお伝えさえていただきます。

まずは、福利厚生の対象者を解説します。

福利厚生の対象者

福利厚生制度は、正社員だけでなく次のような雇用形態を含めた全従業員が対象です。

  • 契約社員(有期雇用労働者)
  • パートタイム労働者

担当者の方の中には、「正社員に福利厚生制度が適用されれば問題ない」と考える方もいるかもしれません。

しかし、契約社員やパートタイム労働者を対象としなければ法令違反となります。

これは、2020年4月に「パートタイム・有期雇用労働法」が施行されたからです。

この法令は、正社員と契約社員、パートタイム労働者の間にある不合理な待遇差を禁止する目的で施行されました。

不合理な待遇差とは、賃金だけではなく、次のような制 度も該当にあたります。 

  • 食堂や休憩室などの福利厚生施設の利用
  • 長期休暇や慶弔休暇の有無
  • キャリア開発のための教育の有無

「施設が利用できない」「休暇が取れない」「キャリアアップの機会をもらえない」などの待遇差は合理的ではないため、禁止されたのです。

自社の福利厚生の規定に雇用形態による待遇差がないか、今一度見直し、問題があれば改善しなければなりません。



▼福利厚生の対象に関する詳細は次 をご覧ください。

△同一労働に関しては、次の記事もご覧ください。

福利厚生の種類は大きく分けて2種類

福利厚生の種類は、「法定福利厚生」「法定外福利厚生」の2種類に分類できます。それぞれの違いについて、以下で解説いたします。

法定福利厚生

法定福利厚生とは、法律で義務付けられた」福利厚生です。

法定福利厚生はどの企業にも設けられている最低限の福利厚生制度であり、法定福利厚生がない場合は法律違反となります。

法定福利厚生は、以下の6種類です(社会保険料3種類、労働保険料2種類、子ども・子育て拠出金1種類)。

種類

内容

費用の負担割合

公的な医療保険料。医療費・手当金の一部を負担する。

企業と従業員で折半

介護保険料

介護が必要な高齢者を支援するための保険料。

40歳から64歳までの健康保険の加入者が支払う。

企業と従業員で折半

老後の生活を支えるための保険料。公的年金の一種。

企業と従業員で折半

労働保険の一種。失業給付や育児休業給付など、万が一の時に労働者を守る役割を担う。

企業負担2/3、従業員負担1/3

業務中や通勤中の事故・災害によるケガ及び業務が原因の疾病に対して、補償を行うための保険料。

企業が全額負担

(従業員による負担なし)

児童手当に充てられるほか、仕事と子育の両立支援事業に充てられる税金のこと。

企業が全額負担

(従業員による負担なし)

これらのほか障碍者雇用納付金を納めること、労働基準法に則った災害補償費用を負担することも、法定福利厚生の範囲に含まれます。

法定外福利厚生

法定外福利厚生とは、「法律に関係なく企業が独自に設けられる」福利厚生のことです。

その種類は多種多様で、どのような制度を導入するかは企業の自由です。

福利厚生の目的はどのような形であれ従業員の定着率とモチベーションのアップを図ることであるため、近年では企業理念に沿ったユニークな法定外福利厚生で注目を集める企業もあります。

代表的な項目を紹介します。

  • 住宅 社宅、寮、家賃補助、住宅ローン補助など
  • 健康・医療 人間ドック・スポーツ施設利用費補助など
  • 慶弔・災害 弔慰金、災害見舞金、結婚祝い金など
  • 育児・介護 法律規定の日数や条件以上の待遇を提供など
  • 自己啓発 通信教育の提供・補助、資格取得援助金など
  • 業務・職場環境 社内食堂・カフェの設置、在宅勤務制度など
  • 休暇 アニバーサリー休暇、リフレッシュ休暇など
  • 財産形成 財形貯蓄、持ち株制度、各種年金保険制度など
  • 文化・体育・レクリエーション 懇親会援助、サークル補助など

企業にとっては、従業員の人材確保・定着につながる法定外福利厚生を充実させることで、他社と差別化を図ることが重要なポイントとなります。

福利厚生(法定外福利厚生) その種類一覧と費用の目安

法定外福利厚生の種類は、大きく分けて9種類

各福利厚生の具体的な内容や、従業員1人あたりの導入費用の目安をまとめました。

種類
福利厚生の具体的な内容例
導入費用の目安
  • 家賃補助
  • 社員寮の提供
  • 社宅の提供
  • 住宅ローン補助
10,000~20,000円/月額
健康・医療
9,000~10,000円/定期健康診断
  • 結婚祝い金
  • 従業員または配偶者の出産祝い金
  • 従業員の子供の入学
  • 成人に対する祝い金
  • 遺族年金
  • 災害見舞金
  • 従業員や家族の死亡時弔慰金
10,000~50,000円
  • 短時間勤務制度
  • 託児・保育施設の設置
  • ベビーシッター料補助
  • パパ・ママ育休プラス
  • 男性従業員の育児休暇制度充実
500円程度/月額
  • 資格取得支援
  • 受験料補助
  • eラーニングや通信教育の提供及び補助
  • 海外研修・経験制度
  • 図書購入費補助
10,000~30,000円/奨励金の場合
業務・職場環境
  • オフィス内食堂/カフェの設置
  • シエスタ制度/マッサージ利用制度
  • 個室スペースの設置
  • テレワーク導入
  • 従業員間での感謝ポイント/貢献ポイントによるやり取り
実費
  • 法定日数以上の有給休暇
  • リフレッシュ休暇
  • アニバーサリー休暇
  • 生理休暇
  • 失恋休暇
費用負担なし
  • 各種サークル活動の補助
  • ランチ/飲み会の費用補助
  • 運動施設利用の割引/補助
  • 保養施設利用の割引/補助
  • 社員旅行
数百円~数千円/月額
  • 確定拠出年金制度の導入
  • 確定給付企業年金制度の導入
  • 持ち株会の実施
  • 財形貯蓄制度の導入
  • 社内預金制度の導入
1,500円程度/月額
その他
  • 食事補助
3,500円以下 (食事補助の場合)

福利厚生で人気の種類と最近のトレンド

法定外福利厚生(以下、「福利厚生」)は企業が自由に設定できる制度です。

従業員の満足度アップのためには、従業員のニーズや近年の福利厚生のトレンドを探ることが不可欠です。

企業理念や企業規模、事業内容なども考慮しつつ、ニーズに合った福利厚生を導入しましょう。 実際に従業員に人気のある福利厚生を、アンケートの調査結果をもとに紹介します。

従業員から人気の福利厚生

出典:独立法人 労働政策研究・研修機構「企業における福利厚生施策の実態に関する調査―企業/従業員アンケート調査結果―

2020年の独立法人 労働政策研究・研修機構の調査によると、従業員の必要性が高いと思うアンケート結果では、次の制度・施策が上位となっています。

  1. 人間ドック受診の補助
  2. 慶弔休暇制度
  3. 家賃補助や住宅手当の支給

全体を見渡してみると、次のようなカテゴリーが多く入っています。

  • 健康サポート
  • 働き方・休暇制度
  • 仕事と病気や育児などの両立支援

こうしたニーズを捉えた福利厚生施策を実施することが、従業員満足度を高める目的などに於いては、非常に重要となります。



これらのニーズを自社で満たすことは難しい場合は、アウトソーシングも検討してみましょう!

リロクラブのアウトソーシングサービス福利厚生倶楽部は、約12万コンテンツ・350万種以上取り揃えています。

ご興味ありましたら、お気軽にお問合せください


福利厚生費の推移

福利厚生のトレンド 出典:2019年度福利厚生費調査結果報告

日本経済団体連合会が発表した「2019年度福利厚生費調査結果報告」によると、同年度の企業従業員一人1か月平均の福利厚生費は108,517円と報告されています。

このうち法定福利厚生と法定外福利厚生の内訳は次の通りです。

  • 法定福利費:84,392円
  • 法定"外"福利費:24,125円

全体の70%以上は、法定福利費が占めていることがわかります。

法定福利厚生費は増加傾向

法定福利費は、過去20年のデータと比較すると上昇を続けています

従業員1人あたりの法定福利費は、次のように推移して、20年で約2万円上昇したことがわかります。

  1. 1999年:63,763円
  2. 2009年:71,480円
  3. 2019年:84,392円

子ども・子育て拠出金の引き上げや、健康保険をはじめとする保険料の引き上げを鑑みると、法定福利費は今後も増額し続けるでしょう。 

法定外福利厚生費は横ばい

一方で、法定外福利厚生費は横ばいか、微減の傾向にあります。

従業員1人当たりの一か月平均の法定外福利厚生は次のように推移しています。

  1. 1999年:28,425円
  2. 2009年:25,960円
  3. 2019年:24,125円

法定外福利厚生には、大きなメリットもあり、企業の成長戦略として重要な位置づけにもなります。

他、企業との差別化を図れる部分でもありますので、次の章でまとめるメリットを参照に充実させることを検討してみてください。



次の記事で福利厚生のトレンドについて、まとめていますので、併せてご参考にしてください。
福利厚生のトレンド。福利厚生費からみる、最新のトレンド

福利厚生を充実させるメリット

法定福利厚生に加え、法定外の福利厚生を充実すると以下4つのメリットがあります。

  • 採用力の強化
  • 従業員のモチベーション向上
  • 従業員の満足度アップ
  • 企業への定着化

1つずつ解説します。

採用力の強化

※画像参照元:2025年卒大学生活動実態調査(4月)

求職者が企業を選ぶ際、福利厚生を重視する傾向が強く、それが採用の母集団形成に寄与し、ひいては採用力の強化につながります。

実際に、マイナビが2025年卒の大学生を対象に実施したアンケート調査では、「福利厚生が手厚い」ことが最も重視される項目として挙げられました。

これは、給与や企業の知名度よりも重視される傾向があり、「福利厚生の充実=良い企業」という認識が広まっていることが背景にあると考えられます。

求職者にとって、選考を進める企業の情報は限られています。
そのため、企業規模や知名度だけでなく、福利厚生の充実度が企業を評価する重要な基準の一つとなっているのでしょう。

このように、福利厚生の充実は採用活動に大きく貢献すると言えます。

従業員のモチベーション向上

福利厚生を充実させることで、働きやすい労働環境を整えたり、プライベートの負担を軽減したりすることができ、従業員のモチベーション向上につながります。

次のような形で、従業員が「働きやすい」と感じる環境が整うと、意欲が高まり、一人ひとりの能力を最大限に発揮しやすくなります

  • オフィスにカフェスペースを設置したり、マッサージ利用制度を充実させたりすることで、十分な休息を確保でき、業務への活力につながるでしょう。
  • 清潔でおしゃれなオフィス環境を整えることで、快適に働けるようになり、モチベーションの向上にも寄与します。

さらに、福利厚生の支援によってプライベートの負担を軽減することで、仕事のモチベーション低下要因を取り除くことが可能です。

例えば、次のような補助で経済的な不安が和らぎ、仕事への集中力を高めることができます。

  • 一時保育の補助を提供することで保育園を低コストで利用できる
  • 介護補助金を支給することで介護負担を軽減

このように、福利厚生の充実は従業員のモチベーション向上に大きく貢献します。

従業員の満足度アップ

福利厚生を充実させると、次のような理由から従業員の満足度アップにつながるでしょう。

  • ワークライフバランスを整えられる:残業時間の削減やフレックス制の導入で対応可能
    • 仕事の時間とプライベートの時間を分け、家事や育児、趣味などのプライベートな時間が充実すると従業員の満足度が高まります。
  • 十分な休養が取れる:有給休暇、特別休暇の環境整備することで、満足度向上にも直結します。

企業への定着化、エンゲージメントの向上

自社の課題や従業員のニーズに合わせて福利厚生を充実させると、自社へのエンゲージメントの向上が期待できます。

この理由としては、従業員のことを考えた福利厚生を導入すれば、「従業員の生活や健康などに考慮してくれている」と感じるためでしょう。

実際に、株式会社イトーキさまは、オフィス投資や福利厚生の強化を通じて、エンゲージメントスコアを40%→70%と4年で30ポイント近く向上させることに成功しました。

このように、福利厚生の強化とエンゲージメントは、密接な関係にあり、エンゲージメントを向上させたい企業担当者の方には、非常に大事な施策となります。

株式会社イトーキさまの事例については、まずはこちらの記事をご覧ください。

条件付きで節税効果がある

条件付きで節税効果を期待できることもメリットといえます。

一部の福利厚生費は経費として扱えるため、節税が可能です。

福利厚生費として認められるには、「社内規定としてきちんと定めていること」、「全員が使える施策であること」、「常識の範囲内の適当な金額であること」の3つが必要です。

この要件を満たしていない場合は、福利厚生費として計上が認められません。

ただし、節税するにはさまざまな条件があるため注意が必要です。

福利厚生を導入する際のデメリットとその解決策

福利厚生を充実させることで、従業員の満足度やモチベーション向上が期待できますが、その運用にはいくつかの課題も伴います。

例えば、次のようなことが挙げられます。

  • 管理負担の増加
  • 特定の従業員のみが恩恵を受けることによる不公平感

これらのデメリットが逆効果となり、結果として従業員の不満につながることもあります

ここでは、それぞれの課題とその解決策について詳しく解説します。

管理負担の増加

福利厚生を導入・運用するには、企業の総務部などが企画・運用・管理を行う必要があります。

総務部はすでに株主総会の準備や備品管理、オフィスレイアウトの調整など多岐にわたる業務を担当しており、新たな福利厚生の導入が業務負担の増加につながる可能性があります

また、福利厚生を適切に運用するためには、次のような多くの業務が発生します。

  • 従業員のニーズを把握するための調査
  • それに基づいた福利厚生の企画・導入
  • 利用手続きの管理や費用精算の処理

管理負担の具体例

実際に、ある企業では野球観戦チケットを福利厚生の一環として提供していましたが、運用に大きな負担がかかっていました。

チケットの販売タイミングに合わせて抽選を実施し、当選者に配布するという仕組みを採用していましたが、従業員の申し込み数を管理し、調整する業務が煩雑化していたのです。

このように、福利厚生を片手間で運用するのは難しく、管理負担がデメリットとなる場合があります。

解決策:福利厚生の代行サービスを活用

こうした負担を軽減する方法として、福利厚生の代行サービスを利用するのも有効です。

専門のサービスを活用すれば、企業側の運用負担を最小限に抑えつつ、福利厚生の充実が可能となります。

詳細については、この後の章で詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。

従業員に不公平感が生まれる

福利厚生は、内容によっては従業員の間に不公平感を生んでしまい、逆効果となることがあります。

♦特に、ライフステージが異なる従業員がいる企業や、各地に拠点を持つ企業では注意が必要です。

例えば、育児関連の福利厚生を手厚くする場合、育児に関係のない従業員にとっては活用できる制度が限られてしまい、不満につながる可能性があります。

また、地域ごとの格差が生じるケースもあります。

仮に東京本社のみにマッサージルームを設置した場合、地方の拠点で働く従業員は利用できず、不公平感が生まれてしまいます。

解決策:多様な福利厚生の導入

このような不公平感をなくすためには、幅広い福利厚生を用意することが重要です。

特に、全国どこでも利用できる福利厚生を導入することで、従業員全員が公平にメリットを享受できる環境を整えることができます。

福利厚生の代行サービスの活用

福利厚生の代行サービスを利用することで、この課題を解決することも可能です。

例えば、当社では全国で利用できる約12万種類の福利厚生サービスを提供しています。

これにより、勤務地やライフステージに関わらず、多くの従業員が平等に福利厚生の恩恵を受けることができます。

詳細については、この後の章でご紹介いたします。

費用がかかる

最後に、福利厚生の懸念点として挙げられるのは費用がかかることです。

法定福利厚生と法定外福利厚生費を合わせた1カ月の平均額は従業員1人あたり約10万円。

内訳は、法定福利厚生が約8万円、法定外福利厚生が約2万円です。

企業が独自に設定できる法定外福利厚生は約2万円を目処に検討するとよいでしょう。

ただし、法定外福利厚生であっても常識的な範囲のサポートでなくてはいけません。

法律的に金額の上限はありませんが、万が一税務調査で指摘された場合には福利厚生費用として認められないケースがあります。

例として、食事補助のケースを紹介します。

企業負担額が従業員1人につき1ヶ月3,500円以下(税抜き)なら、福利厚生費として計上できます。

しかし、この金額を超えてしまった場合は認められません。

このように福利厚生にはそれぞれ要件が異なるため、導入の際には計上できる限度の確認をしっかり行っておきましょう。

参考:第62回 福利厚生費調査結果報告|一般社団法人 日本経済団体連合会

福利厚生の効果的な導入方法

まず、福利厚生の導入方法は大きく以下の2種類に分類できます。

  • 自社で導入、提供する
  • 福利厚生の導入代行サービスを利用する

それぞれの特徴を紹介します。

自社で導入、提供する

次のような金銭的補助を目的とした福利厚生は自社で導入しやすい傾向にあります。

  • 住宅手当
  • 家賃補助
  • 交通費
  • 家族手当
  • お祝い金 など

比較的大きな企業では、「共済会」を自社で設立して財源を確保し、各種金銭補助を提供しています。

共済会とは?

企業と従業員がお金を出し合い、福利厚生運営の財源とするシステムが「共済会」です。

あくまで自社内で行う取り組みであるため、財源に限りがあります。

従業員の満足度が高い福利厚生の提供を共済会で実現しようとすると多くの費用がかかるため、共済会による福利厚生の運営は大企業に向いています

中小企業が従業員満足度の高い福利厚生の導入を検討する場合は、共済会よりも福利厚生代行サービスの利用をおすすめします。

記事の最後に、福利厚生代行サービスのおすすめ4社を紹介しますのでぜひご覧ください。

福利厚生代行サービスを利用する

福利厚生の導入を、代行サービスへ委託する方法です。

代行サービスの利用がとくに向いている福利厚生は、以下のとおりです。

  • 宿泊・旅行
  • 疾病予防・健康増進
  • 自己啓発
  • 生活支援
  • エンタメ
  • 財産形成
  • スポーツ活動支援
  • 育児・介護支援

自社での導入が難しい福利厚生は、福利厚生代行サービスへのアウトソーシングをおすすめします。


▼リロクラブでは、約12万コンテンツ320万種の福利厚生サービスを提供しています。
この内容については、次の資料で詳細が確認できます。


福利厚生導入時の注意点

自社で直接提供する場合でも、福利厚生の代行サービスを利用する場合でも、従業員満足度を高め、効果を最大化するためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。

ここでは、福利厚生を導入・運用する際の注意点について解説します。

ニーズを把握する

福利厚生を導入する際は、担当者や経営層の感覚や好みだけで決めるのではなく、従業員の声を反映することが重要です。

そのためには、アンケート調査などを実施し、実際のニーズを把握することが欠かせません。

従業員のニーズを把握しないと、効果のない福利厚生制度になってしまう可能性があります。

例えば、社内に社員食堂を設置したり、朝食を提供したりする福利厚生を導入しても、リモートワークの従業員が多い企業では十分に活用されず、期待する効果を得られないことがあります。

このように、従業員が必要としている福利厚生を把握することが、導入時の重要なポイントとなります。

従業員に周知する

福利厚生は「使われること」で初めて従業員満足度向上につながります

しかし、実際には「福利厚生代行サービスを導入したものの、従業員にあまり利用されていない」というケースが少なくありません。

導入しただけで終わるのではなく、社内向けに積極的に利用促進を行うことが重要です。

  • どのようなサービスが利用できるのか
  • どのように手続きすれば利用できるのか

こうした情報をしっかりと説明しないと、従業員が福利厚生を活用する機会を逃してしまいます。

中には、企業の従業員が福利厚生代行サービスの存在自体を知らないというケースもあります。


リロクラブでは、このような状況を防ぐために、利用説明を実施したり、サービス情報を掲載した紙の会報誌を全国各地に配布しています。

Web版の情報提供もありますが、紙媒体を活用することで視認性を高め、幅広い年代の従業員に周知することが可能です。

このように、リロクラブでは、ご担当者さまの負担を軽減しながら、従業員に福利厚生の情報をしっかりと届けるサポートを行っています

少しでも気になる方は、まずはサービス資料をダウンロードして、ご一読ください。

福利厚生代行サービスとは?

福利厚生代行サービスには、次の二つのプランが存在します。

  • パッケージプラン
  • カフェテリアプラン

パッケージプランとカフェテリアプランそれぞれの違いを理解したうえで、自社ニーズに合ったプランを選択しましょう。

パッケージプラン

福利厚生代行サービス企業が用意したサービスパッケージを、定額制で導入するプランです。

導入後、従業員はそのパッケージサービスのなかから好きなサービスを選んで利用できます。

たとえば、次のようなサービスが受けられます。

  • 宿泊の割引
  • スポーツクラブの割引
  • 一時保育施設の補助
  • 水族館などのレジャー施設の割引
  • 資格取得の補助

利用できるサービスは、専用のカタログやメンバーサイトからチェックできるようになっています。

あらかじめパッケージされたサービスを使うため独自性は打ち出せないものの、定額制で幅広いジャンルの福利厚生制度を導入できるのがパッケージプランの魅力です。

▼パッケージサービスの詳細は次の資料をご覧ください。


カフェテリアプラン

「選択型福利厚生制度」とも呼ばれるプランです。

福利厚生代行サービスが提供する制度と、自社で独自に打ち出している制度を組み合わせて従業員へ提供します。

従業員は、あらかじめ支給された補助金またはポイントの範囲内で好きなサービスを利用できる仕組みです。

パッケージサービスで提供されていないサービスをカフェテリアプランで設計します。

たとえば、次のような費用補助があります。

  • 自己啓発費用:仕事の成果を上げるための能力向上​を目的としたスクール受講費用
  • 各種健診・予防接種:身体の健康への不安なく仕事に打ち込むための検査及び予防のための活動にかかる費用​​

自由度が高く独自性を打ち出しやすいという魅力となり、会社の方針を従業員に伝えやすいこともメリットとなります。


▼カフェテリアプランに関して、詳しくは以下の記事もご覧ください。

カフェテリアプランとは?メリット・デメリットとおすすめの代行サービス

▼リロクラブのカフェテリアプランの概要資料が欲しい方は次よりダウンロードしてください。


♦カフェテリアプランの導入を検討しているご担当者様は、当社にお気軽にお問合せ下さい。

福利厚生代行サービスを利用するメリット

福利厚生代行サービスを利用すると何がいいのか? 福利厚生代行サービスを利用するメリットは、主に以下の4点があげられます。

  • 業務効率化
  • 制度内容の充実
  • 専門化
  • スケールメリットの実現

1つずつ解説します。

業務効率化

福利厚生代行サービスを利用すると、次のような自社でやるべき業務を外部に任せることができます。

  • 福利厚生や運用プランの提案を受けられる
  • 実際の運用を任せられる
  • 効果検証を簡単にできる

一方で、自社で福利厚生を導入しようとすると、多種多様の福利厚生をリサーチしたり、運用プランやルールを決めたりする必要があります。
また、福利厚生の導入後は効果検証をおこなわなければなりません。

このような、福利厚生の工数を任せることで、業務の効率化ができることは大きなメリットでしょう。

そのため、福利厚生関連の業務を外部に委託して、より戦略的な総務業務に注力することができるようになります。

制度内容の充実

福利厚生代行サービスを導入すれば、制度内容を充実させられます。

一般的な福利厚生だけではなく、従業員のニーズに合った福利厚生や自社ならではのユニークな福利厚生の導入が可能です。

福利厚生のポイントは制度の内容・選択肢を充実させること。

従業員全員のニーズを把握しできるだけ反映させられれば、従業員の満足度が高まるでしょう。

専門的な知識の享受

専門的な知識の享受こともメリットのひとつです。

福利厚生の種類は非常に多く、何を導入すれば従業員にどのようなメリットを与えられるのか、福利厚生で得られる効果は何かを理解することが難しいです。

福利厚生関連のプロである福利厚生代行サービスを利用すれば、自社に必要な福利厚生の選択をサポートしてくれます。

また、利用状況に関するデータを収集・分析したり、効果検証結果を伝えてくれたりするサービスもあります。

専門的な知識を享受しながら福利厚生の運用をすれば、効率的に進められるでしょう。

スケールメリット

福利厚生を専門業者に任せることで、自社では難しい制度をスケールメリットを活かして、実現することができます

たとえば、リロクラブでは、介護補助を実施したり、大手レジャー施設を貸し切りにするイベントを行ったりと、一企業では実現ハードルが高い施策も提供しています。

このように、自社で行わずに、代行サービスを行うことで受けられるメリットもあります。

福利厚生代行サービスの費用や手数料はどれくらいかかる?

福利厚生代行サービスを利用する際の費用面について、主要4社の入会金と従業員一人あたりの月額費用をまとめました。

代行会社
入会金
月会費
(従業員1人あたり)
リロクラブ「福利厚生倶楽部」
3万円~
800円~
イーウェル「WELBOX」
不明
不明
ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」
2万円~
1,000円~
リソルライフサポート「ライフサポート倶楽部」
0円
350円~

価格を公表してない企業もありますが、各社とも取り組みやすい価格帯での導入が可能となっています。

福利厚生代行サービスおすすめ4社

福利厚生代行サービスおすすめ4社

主な福利厚生代行サービス企業としては、次の4社が挙げられます

  1. リロクラブ
  2. イーウェル
  3. ベネフィット・ワン
  4. リソルライフサポート

ここからは各4社の特徴、費用などの情報をご紹介いたします。


▼社内報告用や分析用に、次の資料版もダウンロードしてお使いください▼

福利厚生サービスの 比較表ダウンロードはこちら

リロクラブ 「福利厚生倶楽部」

リロクラブが提供する「福利厚生倶楽部」は、導入者数23,500社以上、業界でもNo.1のシェア率を誇る福利厚生代行サービスです。

育児支援やハウジング、ヘルスケアやレジャーなど多様な福利厚生制度を備え、従業員のモチベーションアップや定着率向上を支援しています。

また、全国に事業拠点を構えることで、エリアによるサービス格差をカバーしているのがポイントです。

これにより、エリアごとの特徴に合わせたサービス開拓も実現。

契約団体数
23,500団体(2024年6月)
契約会員数
1,250万人(2025年6月)
月会費
従業員1名あたり800円~(※別途入会金3万円~発生します。)

イーウェル「WELBOX」

イーウェルの「WELBOX」は、多様な福利厚生制度を揃えたパッケージタイプの福利厚生代行サービスです。

数ある福利厚生制度のなかでも、健康経営の推進を意識したメニューを豊富に提供。

人間ドックの補助や訪問介護サービスの入会補助、フィットネス施設の利用料金補助などのサービスを提供し、企業の健康経営を促進しています。

契約団体数
1,284団体以上(2021年6月)
契約会員数
407万人(2021年6月)
月会費
不明(お問い合わせください)

▼イーウェルに関する詳細については、次の記事をご参考ください


イーウェルとは?福利厚生サービスの特徴や評判、導入事例を紹介

ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」

パッケージタイプの福利厚生代行サービス「ベネフィット・ステーション」。

健康やハウジング、レジャーなど幅広いジャンルの福利厚生制度を提供しています。

同サービスを提供するベネフィット・ワンは、福利厚生代行サービス企業としては唯一単体上場を果たしています。

契約団体数
13,005団体(2021年6月)
契約会員数
1,011万人(2021年6月)
月会費
従業員1名あたり1,000円~(※別途入会金2万円~発生します。)


▼ベネフィット・ワンの詳細については、次の記事をご参考ください

ベネフィット・ワンとは?代表的なサービスや導入メリットを徹底解説


リソルライフサポート「ライフサポート倶楽部」

リソルライフサポートが提供するライフサポート倶楽部は、「ウェルビーイング」を意識した各種福利厚生制度を提供しています。

ウェルビーイングとは、心身と社会的な満足度を指す概念のこと。

健康支援や女性活躍支援、リフレッシュなどの福利厚生制度を提供することで、従業員のウェルビーイングをサポートしています。

契約団体数
約2,000団体(2021年6月)
契約会員数
約200万人(2021年6月)
月会費
従業員1名あたり350円~

ライフサポート倶楽部 の公式ページはこちら

福利厚生の導入・充実なら、リロクラブにご相談ください

福利厚生の代行サービスを手掛けるリロクラブには、毎日全国のさまざまな企業から福利厚生に関する相談・問い合わせが寄せられています。

お問い合わせ一例

  • 「福利厚生倶楽部」の料金と内容が知りた(従業員数1名の東京都の企業より)
  • 会社周辺で利用できる施設がどの程度あるのか、また割引の程度はどれくらいか知りたい(従業員数10名、福岡県、表取締役より)
  • 子育て支援の福利厚生の導入を検討。詳しい話が聞きたい(従業員数65名、東京都、管理部より)
  • 人事制度改定を検討。あわせて福利厚生施策の再構築も検討。意見交換とお見積りを(従業員数2,500名、神奈川県、人事部より)

など 従業員数1名の企業から1,000名以上の企業まで

リロクラブなら、従業員数・予算・エリア・課題等に応じて、 豊富な経験や幅広い事例をもとに効果的な福利厚生制度の構築提案が可能です。

ぜひこの機会に福利厚生制度の導入・充実・見直しを検討してみてください。

「福利厚生倶楽部」詳細はこちら

まとめ

福利厚生は、有給休暇や特別休暇などワークライフバランスが取れるものから、人間ドック受診費用の補助といった健康管理ができるもの、家賃補助など普段の生活をサポートするものまで、さまざまです。

多種多様な福利厚生があるため、どのように選択して運用し、効果を出せばいいのかわからない方が多いのが現状です。

そこでおすすめしたいのが、福利厚生代行サービスの活用です。

低コストで福利厚生の仕組みが導入できたり、福利厚生に関するサポートをしてくれたりなど多くのメリットがあります。ぜひ導入を検討してみてください。

RELO総務人事タイムズ編集部
RELO総務人事タイムズ編集部
RELO総務人事タイムス編集部です。 本メディアは、「福利厚生倶楽部」の株式会社リロクラブが運営しています。 「福利厚生倶楽部」の契約社数は23,500社、会員数1,250万人という規模で、業界シェアNo.1を誇ります。 従業員満足を追求する人事や総務、経営者の皆様にとって少しでも有益になる情報を発信していきます。

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