catch-img

ハラスメントとは?種類や発生原因、企業が取り組むべき防止策

職場でのハラスメントは、被害者だけでなく組織全体に深刻な影響を与える大きな課題です。

近年、さまざまな種類のハラスメントが問題視され、企業には発生の防止と注意喚起が求められています。

この記事では、「ハラスメントとは何か」という基本やハラスメントの種類、発生原因、企業が取り組むべき防止策など、企業の総務・人事担当者が押さえておきたいポイントを解説します。

目次[非表示]

  1. 1.ハラスメントとは
  2. 2.ハラスメント関連の法律
  3. 3.ハラスメントの主な種類19選
    1. 3.1.パワーハラスメント(パワハラ)
    2. 3.2.セクシャルハラスメント(セクハラ)
    3. 3.3.モラルハラスメント(モラハラ)
    4. 3.4.マタニティハラスメント(マタハラ)・パタニティハラスメント(パタハラ)
    5. 3.5.カスタマーハラスメント(カスハラ)
    6. 3.6.ケアハラスメント(ケアハラ)
    7. 3.7.アルコールハラスメント(アルハラ)
    8. 3.8.ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)
    9. 3.9.リモートハラスメント(リモハラ)
    10. 3.10.時短ハラスメント(ジタハラ)
    11. 3.11.パーソナルハラスメント(パーハラ)
    12. 3.12.エイジハラスメント(エイハラ)
    13. 3.13.リストラハラスメント(リスハラ)
    14. 3.14.ソーシャルハラスメント(ソーハラ)
    15. 3.15.マリッジハラスメント(マリハラ)
    16. 3.16.ラブハラスメント(ラブハラ)
    17. 3.17.スメルハラスメント(スメハラ)
    18. 3.18.スモークハラスメント(スモハラ)
    19. 3.19.ハラスメントハラスメント(ハラハラ)
  4. 4.ハラスメントが職場で発生する理由
    1. 4.1.ハラスメントに対する認識不足
    2. 4.2.誤ったコミュニケーション
    3. 4.3.無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)
    4. 4.4.職場のコミュニケーション不足と環境要因
    5. 4.5.マネジメント能力の不足
  5. 5.ハラスメントがもたらす影響
    1. 5.1.企業への影響
    2. 5.2.従業員への影響
    3. 5.3.被害者への影響
    4. 5.4.加害者への影響
  6. 6.ハラスメントが発生した際の対応方法
    1. 6.1.STEP1.相談対応と状況把握
    2. 6.2.STEP2.事実関係の調査
    3. 6.3.STEP3.当事者への措置と被害者のケア
    4. 6.4.STEP4.再発防止策の策定・実施
  7. 7.ハラスメントを防止するために企業が行うべき対策
    1. 7.1.相談窓口(ホットライン)の設置と運用
    2. 7.2.ハラスメント防止研修の実施
    3. 7.3.社内アンケートや360度評価の活用
    4. 7.4.明確な社内規程と周知徹底
    5. 7.5.風通しの良い職場づくり
    6. 7.6.プライバシー保護と適切な対応体制の構築
  8. 8.ハラスメント対策を徹底して健全な職場環境を作ろう

ハラスメントとは

ハラスメント

ハラスメントとは、職場や日常の中で、相手に対して不快感苦痛を与える言動や行動のことを指します。

身体的な暴力だけでなく、暴言や無視、嫌がらせといった精神的なダメージを与える行為も含まれます。

また、加害者に悪意がなくても、相手が不快や不利益を感じた場合はハラスメントにあたるため注意が必要です。

ハラスメントは、被害者の働く環境や心身の健康に大きな影響を与えるため、企業はハラスメント防止と適切な対応が重要な課題となっています。

ハラスメント関連の法律

ハラスメント法律

職場でのハラスメント防止は、法律によって事業主に義務付けられています。

代表的な法律は以下のものが挙げられます。

  • パワーハラスメントの防止を定めた「労働施策総合推進法(パワハラ防止法)
  • 男女の均等な雇用機会を守る「男女雇用機会均等法
  • 育児や介護と仕事の両立を支援する「育児・介護休業法

上記の法律は、企業がハラスメントを防止し、相談体制を整えることを義務付けています。

違反した場合は、企業名の公表や行政指導、罰則が科されることもあるため、適切な対応が欠かせません。

ハラスメントの主な種類19選

ハラスメントの19種類

職場で問題となるハラスメントは多様ですが、特に代表的なものについて種類ごとに特徴を押さえておくことが大切です。

ここでは主なハラスメントの種類を解説します。

パワーハラスメント(パワハラ)

パワーハラスメントは、職場での立場の優位性を利用し、業務の範囲を超えて精神的または身体的に苦痛を与える行為です。

具体的には、過剰な叱責、無視、過大な業務の押し付け、仲間外れにするなどが含まれます。

►パワハラの詳細について、次の記事も併せてご覧ください「パワハラの定義と対策を一気に理解。企業が取るべきアクションとは

セクシャルハラスメント(セクハラ)

セクシャルハラスメントは、性的な言動や行動によって相手に不快感や苦痛を与える行為です。

身体的な接触や性的な質問、性的な冗談を飛ばしたり画像を強引に見せたりする行為が該当します。

被害者の性別や性的指向にかかわらず発生し、同性間でも問題となります。

モラルハラスメント(モラハラ)

モラルハラスメントは、言葉や態度によって継続的に相手を精神的に追い詰める嫌がらせです。

無視や人格否定、過剰な批判、努力を認めない態度などが含まれます。身体的な暴力がないのが特徴です。

►モラハラの詳細について、次の記事も併せてご覧ください「社内のモラハラ社員の特徴と対処方法|企業にとってのリスクや再発防止方法

マタニティハラスメント(マタハラ)・パタニティハラスメント(パタハラ)

マタニティハラスメントは妊娠や出産、育児を理由に女性従業員に不利益を与える行為で、育児休業や時短勤務の利用を妨害したり、嫌味を言ったりすることが含まれます。

パタニティハラスメントはこれの男性版で、男性の育児休暇取得などに対する嫌がらせや評価の低下などを指します。

►マタハラの詳細については、次の記事も併せてご覧ください「マタハラとは?定義から具体例、法律まで徹底解説!

カスタマーハラスメント(カスハラ)

カスタマーハラスメントは、顧客や取引先からの理不尽な要求や暴言、威圧的な態度など、従業員に対する精神的・身体的な嫌がらせを指します。

業務の範囲を超えた要求や長時間のクレーム、人格を否定するような発言などが典型例です。

対応に追われる従業員のストレスは大きく、企業としての適切な対応方針の整備が求められています。

►カスハラの詳細については、次の記事も併せてご覧ください「カスハラとは?その実態と対策を徹底解説

ケアハラスメント(ケアハラ)

ケアハラスメントは、介護を理由に嫌がらせを行うことです。

例えば、介護のために早退する人に対し、「戦力にならない」などと非難したり、仕事を割り当てなかったりするケースがあります。

アルコールハラスメント(アルハラ)

アルコールハラスメントは、飲酒を強要したり、飲めない人への配慮を欠いたりする行為です。

一気飲みを強要するほか、飲めない人に飲酒を無理強いすること、酔った状態での暴言も該当します。

ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)

ジェンダーハラスメントは、「男らしさ」「女らしさ」など性別に基づいた固定観念を押し付ける行為です。

例えば、性別に応じた役割の強制や性別を理由にした侮辱的な発言がこれにあたります。

リモートハラスメント(リモハラ)

リモートハラスメントは、テレワークなどの在宅勤務環境で起こる嫌がらせを指します。

プライベート空間への不適切な干渉や過度の監視、オンライン会議での不適切な発言などが含まれます。

時短ハラスメント(ジタハラ)

時短ハラスメントは、労働時間を短縮するよう求められながらも、実際には業務量が減らされず、従来通りの成果を求められる嫌がらせです。

働き方改革の影響で残業削減が進む一方、労働者に無給残業を強いるケースがこれにあたります。

パーソナルハラスメント(パーハラ)

パーソナルハラスメントは、容姿や性格、趣味嗜好など個人の特徴を理由に侮辱やいじめを行う行為です。

例えば、外見を悪く言ったり、性格を過度に批判したりすることが含まれます。

エイジハラスメント(エイハラ)

エイジハラスメントは、年齢を理由に差別的な扱いや嫌がらせを行うことです。

中高年の従業員に対する偏見だけでなく、若年層や女性に対しても発生しています。

例えば「その昇進は年齢に見合わない」といった非難が該当します。

リストラハラスメント(リスハラ)

リストラハラスメントは、リストラ対象者に対して嫌がらせや不当な扱いを行い、自主退職に追い込む行為です。

具体的には、仕事を与えなかったり、嫌がらせを集中的に行ったりすることなどが含まれます。

ソーシャルハラスメント(ソーハラ)

ソーシャルハラスメントは、SNSやチャットなどのオンラインツールで職場の上下関係を利用して嫌がらせを行うことです。

例えば、自分の投稿に強制的に「いいね」を押させる、仕事仲間の投稿を通じてプライベートを監視する行為がこれにあたります。

マリッジハラスメント(マリハラ)

マリッジハラスメントは、結婚や独身に関する質問を通じてプレッシャーを与える行為です。

例えば「結婚はまだ?」や「良い人紹介しようか?」といった言動が本人の意に反して行われる場合に該当します。

ラブハラスメント(ラブハラ)

ラブハラスメントは、恋愛に関する価値観を押し付けたり、恋愛状況を理由に嫌がらせをしたりすることです。

例えば「彼氏がいないの?」など、本人が不快に感じる恋愛関連の発言が含まれます。

スメルハラスメント(スメハラ)

スメルハラスメントは、体臭や口臭、香水やタバコの煙などの匂いによって周囲の人に不快感を与える行為です。

本人が自覚していない場合も多く、対処が難しい問題の一つとして挙げられています。

スモークハラスメント(スモハラ)

スモークハラスメントは、喫煙者が非喫煙者に対してタバコの煙や匂いで不快感を与える行為です。

非喫煙者が禁煙区域で喫煙を強要されたり、受動喫煙の被害にさらされたりすることも含まれます。

近年は禁煙が推進されていますが、職場内での配慮が不足していると問題となりやすいです。

ハラスメントハラスメント(ハラハラ)

ハラスメントハラスメントは、本来ならハラスメント行為ではない言動や指摘を「ハラスメント」と過剰に主張し、問題化する行為を指します。

過剰反応により職場の風通しが悪化し、対処すべき事象の解決を妨げるおそれがあるため、問題視されています。

ハラスメントが職場で発生する理由

何故ハラスメントが起こるか

ハラスメントが職場で起こる背景には、加害者の認識不足やコミュニケーションの問題、無意識の偏見などさまざまな要因があります。

ここからは、具体的な理由について解説します。

ハラスメントに対する認識不足

多くの場合、ハラスメントの加害者は自分の言動が問題であると気づいていません。

これはハラスメントに関する具体的な知識基準十分に浸透していないことが主な原因です。

たとえ「パワハラ」や「セクハラ」という言葉を知っていても、どの行動が該当するか明確に理解していなければ、無意識のうちに相手を傷つけてしまうことがあります。

教育や研修を通じて正しい知識を共有し、認識を高めることがハラスメント予防の第一歩です。

誤ったコミュニケーション

ハラスメントの背景には、相手の立場価値観を考慮しないコミュニケーションの問題もあります。

職場では価値観や感じ方が人それぞれ異なるため、過去の経験や自分の考え方だけを基準にした指導や会話は、相手に不快感やストレスを与える場合が多いです。

「昔はこれで問題なかった」「自分がそうやって教えられた」という理由で一方的な言動を続けることがハラスメントにつながるケースもあります。

相手を尊重し、丁寧なコミュニケーションを心がけることが必要です。

無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)

無意識に持っている先入観固定観念もハラスメントの原因になります。

例えば「女性は家庭を優先すべき」「男性は感情を表に出さない」などの偏見は、本人が意識していなくても、対応や評価に影響し、差別的な言動につながるおそれがあります。

アンコンシャス・バイアスは環境や経験に基づいて形成されるため、気づきにくい点が特徴です。

企業としては「誰にでも偏見はある」という前提で教育を行い、常に自己点検を促すことが重要です。

職場のコミュニケーション不足と環境要因

コミュニケーションが不足し、従業員間の信頼関係が築けていない職場では、誤解や摩擦が生まれやすくなります。

意見の対立があっても話し合いができず、一方的な押し付けや孤立が進み、ハラスメントが起こるリスクが高まります。

また、過度なノルマや責任集中、権限の偏りなど職場の風土や環境もハラスメントの温床となります。

管理職が強権的な態度を取ったり、上層部の監督が不十分だったりすると問題が拡大しやすくなります。

►コミュニケーションの向上方法については、次の記事もご覧ください「社内コミュニケーションを活性化させる方法!事例やメリットも解説

マネジメント能力の不足

管理職の指導力や評価力の不足もハラスメントの一因です。

個人的な感情で業務を割り振ったり理不尽な要求を繰り返したりすると、部下に強いストレスを与え、パワハラとして表面化します。

逆に、管理職の信頼を失うことで、部下からのモラルハラスメントや反発が起きるケースもあり、双方向での問題に発展しかねません。

適切なマネジメントスキルの習得が求められます。

ハラスメントがもたらす影響

影響

ハラスメントは職場環境に深刻な悪影響を及ぼし、企業だけでなく被害者や加害者にも大きなリスクをもたらします。

ここでは、ハラスメントがもたらす具体的な影響と企業が負うリスクについて解説します。

企業への影響

ハラスメントが発生すると、企業は法的責任を問われる可能性があります。

労働安全衛生法や男女雇用機会均等法などの法令により、快適な職場環境の整備やハラスメント防止策の実施が義務付けられているためです。

違反が認められれば行政処分損害賠償請求企業名公表のリスクがあります。

さらに、ハラスメントが放置されることで職場環境が悪化し、従業員のモチベーション低下や生産性の減少が生じます。

これにより、業績悪化や人材流出が加速し、企業の競争力や社会的信用が大きく損なわれるおそれがあります。

従業員への影響

職場全体の雰囲気が悪化することで、被害者以外の従業員もストレスを感じやすくなります。

これにより職場内のコミュニケーションが阻害され、信頼関係の崩壊を招きます。

ストレスや不安の増加は欠勤や業務ミスの増加を引き起こし、チームや部署のパフォーマンス低下に直結するのです。

また、ハラスメントの問題解決に関わる担当者や関係者の負担も増え、業務効率の悪化や精神的疲弊も深刻化します。

こうした職場環境の悪化は、従業員全体のエンゲージメントを下げ、長期的な組織の健全性を損ねます。

被害者への影響

ハラスメントの被害者は、精神的なダメージを受けることでうつ病不安障害適応障害などのメンタルヘルス不調に陥るリスクが高まります。

症状が悪化すれば長期休職や離職に至る場合もあり、組織への影響も大きくなります。

加えて、職場での孤立や不安感は、被害者の自己肯定感を著しく低下させ、再就職やキャリア形成にも影響を与える場合があります。

家庭生活においてもストレスが波及し、家族関係の悪化や生活の質の低下を招くことも少なくありません。

加害者への影響

加害者は、社内での信用や評価を大きく失い懲戒処分降格、最悪の場合は解雇に至る可能性があります。

さらに、被害者から損害賠償請求を受けるリスクもあり、場合によっては刑事責任を問われるケースもあります。

加害者本人にとっては、社会的な信用失墜や職業的キャリアへの深刻なダメージとなり、再就職が難しくなるケースもあります。

ハラスメントが発生した際の対応方法

解決策

ハラスメントが職場で発生した場合、企業として迅速かつ適切に対応することが求められます。

ここでは主な対応の流れとポイントを解説します。

STEP1.相談対応と状況把握

まずは相談者が安心して話せる環境を整えることが重要です。

対面や電話、メール、チャットなど相談できる場を複数用意し、プライバシーを保護しながら丁寧に話を傾聴します。

相談内容や被害者の要望を正確に把握し、二次被害を防ぐ配慮も欠かせません。

STEP2.事実関係の調査

通報や申告を受けたら、公平性を保ちつつ当事者双方および関係者から詳細に聞き取りを行い、事実関係を正確に確認します。

複数の担当者で対応し、聞き取った内容は漏れなく記録・管理しましょう。

必要に応じて第三者の意見もヒアリングします。

STEP3.当事者への措置と被害者のケア

調査の結果、ハラスメントが確認された場合は、加害者に対して行為の停止配置転換懲戒処分など就業規則に則った措置を講じます。

一方で被害者にはメンタルヘルスケア働きやすい環境整備など必要なサポートを提供し、職場復帰を支援します。

加害者への適切な対応は再発防止の観点からも重要です。

STEP4.再発防止策の策定・実施

同様の問題を繰り返さないために、調査結果を踏まえて原因分析を行い、社内研修の実施や相談窓口の設置、社内規則の見直しなど具体的な防止策を講じます。

企業トップのリーダーシップのもと、全社的な取り組みとして継続的に見直し・改善を進めることが求められます。

ハラスメントを防止するために企業が行うべき対策

プロテクション

ハラスメントを未然に防ぐためには、企業が主体的かつ継続的に対策を講じることが不可欠です。

最後に、効果的な防止策のポイントを解説します。

相談窓口(ホットライン)の設置と運用

匿名で相談できるハラスメント相談窓口は、被害者が安心して問題を報告できる環境を整えるうえで必要不可欠です。

相談者のプライバシー保護は優先すべき事項であり、情報の漏洩や二次被害を防ぐための厳重な管理が求められます。

また、相談後の対応についても透明性を確保し、相談者が不利益を被らないことを保証する社内規程を整備しましょう。

窓口の存在を全従業員に周知し、利用方法や相談の流れをわかりやすく伝えることも大切です。外部の専門機関との連携も検討すると良いでしょう。

ハラスメント防止研修の実施

全従業員を対象にした定期的な研修は、ハラスメントに対する理解を深め、予防意識を高める有効な手段です。

研修では、ハラスメントの具体的な事例や法律的な背景、相談窓口の利用方法などをわかりやすく伝えます。

特に管理職は、指導方法やコミュニケーションスキルについて専門的な研修を受けることが望ましく、加害者にならないための自覚を促す内容が重要です。

社内アンケートや360度評価の活用

定期的な匿名アンケートは、従業員が感じているハラスメントの実態相談窓口の認知度を把握するのに役立ちます。

360度評価では、上司・同僚・部下と多方面からの評価を通じて、職場内の問題行動を早期に発見できるため、個別の指導や改善措置につなげやすくなります。

こうした調査結果は経営層に共有し、対策の改善や効果検証に活用することが不可欠です。

PDCAサイクルを継続的に回し、職場環境の健全化を図ります。

明確な社内規程と周知徹底

ハラスメント防止のためのルールを就業規則社内規程明記し、どのような行為が禁止され、違反した場合の処分がどのようになるかを明確にしておくことが必要です。

加えて、パンフレットや社内報などを活用して、ルールの内容や相談窓口の案内を定期的に周知しましょう。

企業がハラスメントを容認しない姿勢を強調し、従業員一人ひとりの意識を高めることで、職場全体の防止意識が醸成されます。

風通しの良い職場づくり

意見相談がしやすい風通しの良い職場環境は、ハラスメントの発生を未然に防ぐ効果があります。

上下関係や立場に関係なく自由にコミュニケーションが取れることで、問題の早期発見や解決が促進されます。

従業員同士の交流の機会を積極的に設け、信頼関係の構築や協働意識を高める施策も効果的です。

心理的安全性が確保されることで、従業員のモチベーションや生産性向上にもつながります。

プライバシー保護と適切な対応体制の構築

相談者が安心して相談できるよう、専用の相談室設置面談の予約制導入などプライバシー保護の環境整備が求められます。

相談後の対応プロセスは明確に定め、迅速かつ公平に問題を解決できる体制を構築しましょう。

相談窓口担当者には、ハラスメントや人権に関する専門知識と、中立的かつ適切な対応能力が必須です。

また、対応状況や改善策については、関係者に適時フィードバックを行い、透明性を保つことが信頼維持につながります。

ハラスメント対策を徹底して健全な職場環境を作ろう

let

この記事ではハラスメントの概要やもたらす影響、そして発生時の対応方法と企業が取り組むべき対策について解説しました。

ハラスメントは被害者の心身の健康を脅かすだけでなく、職場全体の生産性低下や企業の信用失墜にもつながります。

総務・人事担当者は、早期発見と迅速な対応を心がけ、相談体制の充実や研修の実施、風通しの良い環境作りなど、多面的な対策を推進していかなければなりません。

従業員一人ひとりが安心して働ける職場環境を実現するために、継続的な取り組みを徹底しましょう。

RELO総務人事タイムズ編集部
RELO総務人事タイムズ編集部
RELO総務人事タイムス編集部です。 本メディアは、「福利厚生倶楽部」の株式会社リロクラブが運営しています。 「福利厚生倶楽部」の契約社数は23,500社、会員数1,250万人という規模で、業界シェアNo.1を誇ります。 従業員満足を追求する人事や総務、経営者の皆様にとって少しでも有益になる情報を発信していきます。

CONTACT

福利厚生の満足度を見直してみませんか?
リロクラブにご相談ください

ご不明な点はお気軽にお問い合わせください

お役立ち資料はこちらから