時代に合った保養所のあり方とは。「保有しない」今どきの保養所

時代に合った保養所のあり方とは。「保有しない」今どきの保養所

多種多様な福利厚生の中で、時代とともにその価値・運営形態が大きく変わっているのが保養所です。コロナ禍において各社が働き方・オフィス・福利厚生等を見直す中、保養所を新設する企業は皆無に近いです。今回は、減りゆく「ハコモノ」の福利厚生施設である保養所の位置づけや、時代に合った保養所のあり方について考えていきます。

福利厚生で人気の種類一覧。福利厚生とは?の疑問にすべて答えます

保養所は不要?

保養所は不要?

かつて保養所といえば、企業の福利厚生の充実を象徴するひとつでした。割安料金で利用できることから、従業員の家族旅行などに人気があり、企業にとっても保養所を保有することは一種のステータスでもありました。

しかし、バブル崩壊によって企業の経営が苦しくなったことや、コロナ禍における福利厚生施設の見直しで、維持管理コストがかかる「ハコモノ」と呼ばれる福利厚生施設を手放す企業が増加しました。企業が保有していた保養所も、例外なく手放されています。

保養所は「なくてもいい福利厚生」

保養所は「なくてもいい福利厚生」

出典:エン・ジャパン 女性の職場環境調査

企業が保有する保養所は数が限られているため、場所が限定されてしまいます。場所が限定される保養所は、旅行先を自由に決めたい従業員のニーズを満たせないため、従業員には「なくてもいい福利厚生」と思われています。

古いデータではありますが、転職サイト大手エン・ジャパンが、女性819名に実施したアンケート(2013年)において、「なくてもいい福利厚生」について聞いたところ、1位社員旅行、2位運動施設・保養所という結果でした

企業にとって、保有負担が大きいわりには従業員から支持されない保養所は不要といっても過言ではありません。

しかし、企業の福利厚生の充実を考えるうえで、保養所という選択肢はもうないのでしょうか。保養所のあり方について考えていくにあたり、まずは福利厚生制度における保養所の位置づけ・種類から確認していきます。

保養所は福利厚生施設の一種

保養所は福利厚生施設の一種

保養所は福利厚生施設の一種です。福利厚生施設とは、企業が従業員の慰安や健康維持などのために設置・運営・管理をする施設の総称で、保養所のほかに以下のような施設があります。

  • 社宅
  • 独身寮
  • 運動施設
  • 社員食堂
  • 託児施設 など

保養所の多くは企業や健康保険組合が運営母体となっており、保養所としてだけではなく、研修施設としても活用されています。

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保養所の主な種類

保養所は、運営形態によっていくつかの種類に分けられます。主な種類は以下の4つです。

直営保養所企業・組合が保有し、直接運営管理に携わる保養所
借上保養所民間のホテル・旅館などの部屋を借り上げ、自社の保養施設として利用する形態
契約保養所民間の宿泊施設等と法人契約を結ぶことで、従業員とその家族が会員料金で利用できるようになる
共同利用保養所各企業・組合が保有する直営保養所を相互利用できる
例:健康保険組合連合会(健保連)の共同利用保養所

高度経済成長期やバブルの時代は企業が直営保養所を保有するのが主流でした。しかし近年は、維持管理コストを抑えられる契約保養所や企業間で保養所をシェアする共同利用保養所を採用するケースが増えています。

直営保養所の減少

健康保険組合を例にとると、2000年度末に直営の保養所等を所有する健康保険組合は682組合あったのに対し、2018年度末の調査では279組合(403組合減)と半分以下に減っています。

直営保養所の施設数も減っています。2000年度末に1,581ヶ所あった健康保険組合の直営保養所は、2018年度末には284ヶ所(1,297ヶ所減)まで減っています。健保の財政悪化が進んでいることもあり、保有資産である直営保養所は減少(廃止・売却)しています。

「保有しない」今どきの保養所のあり方

「保有しない」今どきの保養所のあり方

企業や組合が手放す保養所の多くは、自社で維持管理コストを負担する必要がある直営保養所でした。つまり、保養施設を保有することをやめました。

一方で、時代が変わっても「安く家族旅行に行きたい」「余暇を楽しみたい」という従業員の欲求は変わらず存在します。 その受け皿となり得るのが、契約保養所のような「保有しない」保養所です。

「保有しない」保養所のメリット

「保有しない」保養所には、以下のようなメリットがあります。

利用者メリット.全国のさまざまな施設を利用できる

法人会員制度がある保養施設(契約保養所)は施設が全国各地にあることが多いため、いろいろな場所に旅行がしたいという従業員のニーズを満たすことができます。

法人会員制の保養施設を運営している代表的な会員制リゾート運営企業を4社紹介します。

どのような保養施設があるかは運営企業によって異なりますが、リゾートホテルや温泉旅館、外資系高級ホテルなど多種多様な保養所を選ぶことが可能です。

また、テニスコートやゴルフ場、フィットネス施設を備えたホテルや、ペットと泊まれる宿などもあり、ライフスタイルにあわせた旅行を楽しめるようになります。会議室を備えた施設であれば、研修や社内イベントにも利用できます。

企業側メリット.人件費・管理費用を抑えられる

法人会員制の保養施設の場合、ホテルや旅館、ゴルフ場等の管理・運営は施設側が行うため、直営保養所と比べて管理費用を抑えることができます。

また、直営保養所の場合は保養所の運営担当者を割り当てる必要がありますが、法人会員制の保養施設であれば、自社の人的リソースを割く必要がありません。

保養所を“ソフトサービス”として考えてみる

保養所を“ソフトサービス”として考えてみる

バブル崩壊後、経営の合理化・効率化がますます重視されるようになったことで、企業の福利厚生は自社運営・施設保有型から外部委託型が主流になりつつあります。

「保有しない」保養所を利用する企業が増えているのも、そのような福利厚生サービスの外部委託化の背景があります。

冒頭で、保養所は「なくてもいい福利厚生」と紹介しましたが、近ごろは、観光地やリゾート地で余暇を楽しみながらテレワークをするワーケーション(仕事:workと休暇:vacationを組み合わせた造語)の注目も高まっています。

保養所をワーケーションのような新たな働き方をサポートする“ソフトサービス”として考えてみると、提供価値に広がりがでます。

もう一つの選択。福利厚生代行サービス

新しい時代に合った保養所のあり方を考えるとき、福利厚生代行サービスを利用するのも一案です。

福利厚生代行サービスの法人会員になると、従業員は割引価格で提携の施設を利用できるようになります。提携施設はリゾートホテルや旅館、ペンションなど多岐にわたり、福利厚生代行サービス企業の中には全国数万の施設が利用できるところもあります。

宿泊施設のほか、レジャー施設やフィットネスクラブなど幅広い施設の割引メニューも多数用意されており、従業員の多様なニーズに対応できるところが福利厚生代行サービスの利点です。

そのため、従業員がリフレッシュできる保養施設を増やしたい場合は、福利厚生代行サービスも検討してみてはいかがでしょうか。おすすめの福利厚生代行サービス企業を5社紹介します。

リロクラブ 「福利厚生倶楽部」

リロクラブの福利厚生倶楽部
福利厚生パッケージサービス「福利厚生倶楽部」を提供しているリロクラブ。導入社数は10,000社を超え、業界No.1のシェアを誇る福利厚生代行サービスです。

地域によるサービス格差をなくすため事業拠点を全国にもち、地域に密着したサービス開拓をしています。全国10エリアで会報誌を発行しており、業界No.1の情報量を誇ります。また、従業員数100名未満の企業が占める割合は全体の77.8%と、中小企業の利用が多いのも特徴です。

イーウェル「WELBOX」

株式会社イーウェル

福利厚生パッケージサービス「WELBOX」を提供しているイーウェル。近年の健康経営推進ニーズにあわせて、健康経営の支援に注力しています。2014年4月に産業医科大学と共同で「コラボヘルス研究会」を発足し、健康経営推進のための継続的な取り組みを行っています。

ベネフィット・ワン「ベネフィット・ステーション」

ベネフィットステーション

福利厚生パッケージサービス「ベネフィット・ステーション」を提供しているベネフィット・ワン。福利厚生代行サービスを提供する企業の中で、唯一単体上場を果たしています。

JTBベネフィット「えらべる倶楽部」

JTBベネフィット
福利厚生パッケージサービス「えらべる倶楽部」を提供しているJTBベネフィット。全国各地の有名旅館やホテルでの宿泊から海外旅行まで、旅行サービスの充実ぶりはJTBグループならでは。旅行の相談やお申し込みは、全国約1,000のJTB店舗でも受付可能です。

リソルライフサポート「ライフサポート倶楽部」

リソルライフサポート「ライフサポート倶楽部」
福利厚生パッケージサービス「ライフサポート倶楽部」を提供しているリソルライフサポート。リソルグループ直営の健康増進施設「リソル生命の森」や同グループが運営するゴルフ場を利用することができます。業界で唯一、入会金が不要です。
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保養所の新しい考え方

保養所の新しい考え方

今や、企業が保養所を保有せずとも、従業員に保養所の価値を提供できる時代です。「ハコモノ」の福利厚生が主流であった時代の象徴的存在だった保養所は、保有から「保有しない」が一般的になっています。

また、働き方も変わっています。今後ワーケーションが定着するかどうかはわかりませんが、ワークとライフが変わっていくことは確かです。

テレワークの普及により、時間と空間から解放された働き方が可能になっています。

移動時間からの解放、特定の場所に出社をしない空間からの解放。これらの解放により、地方のサテライトオフィスで仕事をして、終業後にサテライトオフィス近くの保養所に宿泊をして休日を迎えるといった働き方もできるようになります。

使いづらい施設や利用されない施設を保有していても、意味はありません。本当の意味で従業員のためになる保養所の提供が求められています。

時代に合った福利厚生の一環としての保養所を検討し、従業員のエンゲージメント向上につなげましょう。

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